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今日私は
めちゃくちゃ疲れているので
あかん という言葉を
十数個つかい
あなたからいろんなものを吸い取ろう
眠る前に忘れてはいけないことは
オール電化の時代ですよ
と書か ....
それでも日本は
立ち直っていくんちゃうやろか
母は言う
テレビのニュースや
新聞を読んでのにわか知識で私が
精一杯悲劇を語っても
聞いていない風で
ほうか
といったきり
....
文字は重機のように
深く掘り下げるとしても
埋めなくていいのです
さらさらと戻ってゆくのだから
文字はナイフのように
切り裂いてゆくとしても
応戦しなくていいのです
ぴたりとふさがる ....
やっぱり静かな夜だけど
うんであげなかった言葉
ころりころり並べる
平凡すぎるとか
当たり前だとか
貼ったレッテルを息ふきかけてはがす
想いがあふれだし
この部屋をうめる
流れ ....
つばめはこんなに
力強く鳴くんだっけか
君はこれはきこえるのかと問う
返事もせずにいた私
小さな小さなからだのつばめ
遠い場所からきたつばめ
おまえに今がわかるのか
もっと小声で鳴け ....
花に言葉をあてはめて
託すその指を
可憐というのでしょうか
遠くをみつめる少女の
瞳がなにを映してるかを
案じた老女はひそかに
流した 海へ涙を
魚になって
泡になって
泣い ....
ガスがががが、出た
君の文字が切り立って飛び込んできた
十八日ぶりに風呂に入る
と踊っていた
君は風呂場でどれほどのものを
洗い流すのだろう
毎日言っていた
三時間ほど入 ....
大事なひとの笑顔のためなら
なんでもしたい
みんな想うのに
通りすがりの空き缶ころころ
風に震えてても触れないね
おかえり
ただいま
星はみえない夜だけど
今朝からの気温
変わらない気がする
私の今日をふとふりかえる
足跡があると
思いたいのも認めて
暮れる空みる
みな帰れよ
それぞれに帰れよ
祈りとかくのもおこがましく
指 ....
大きくなったら
なんでも食べるヒトになります
ヒトを守れるヒトになります
揺れる怪獣にも
流れる水にも
勝てる大きなヒトになります
ごめんね
間に合わなくって
だけどこれからも ....
ココア/あったかい
メイプルシロップ/甘い
制服の頃のみんなの笑顔
優しい言葉に浸っていたい
少し触れて
指でなぞって
傷をその光りで癒すよに
頭でわかってる
入り口でとまって ....
言葉など無力でしかないと
何度思い知ればいいのだろう
たった一滴の水をとめることもできやしない
いつの日も
私の言葉が間に合ったことはないのに
うたをうたわずにいられないのだ
....
甘いからいやだなんて言わないで
2人分のカフェオレ
ことこと牛乳の
香りが満ちてくる
少しあわただしかったのは
冬と春の交差点にいたから
君の私の言い分を溶かして
飲もう一緒 ....
からっぽの心にトクトクいれる
もっといれなきゃ優しくなれない
からからからの心のままじゃ
とげとげしすぎて痛くなる
甘くてあたたかなまるで愛のよな
飲み物いれる自分にも
あなたに届けら ....
さみしい人が多いから
インスタントのコーヒーを
淹れて配りましょう
ミルクもつけて
ひとりになってうつむいて
泣きそうな背中に
かける言葉が見つからなくて
迷いそうでも
コーヒ ....
ほんとはね
で始まる話しは
電車が通過する風にとぎれた
あれって枯れてるのかな
ホームの外側の木を指す
一瞬
春の景色がふたりを包むから
黙って乗り込む
同じむきにゆられて ....
愚かだ愚かだ
やがて うたうように嘆く私の
そばで笑う苗たち
ビニールハウスの めくられた片側で
蝶のような葉はみどりいろ
くすくす くすくす
背のひくい茎のものまでも
群になっ ....
古い家屋に手を入れてできた料理屋さんは
まるで人をこばむように
さっさとおゆきなさいと
言うように人の気配を消す
庭に咲いた花まで
初老の店主は言う
ひとつひとつ皿を運び
魚です ....
どや顔って言うより
したり顔って言う方がすきだ
僕の犬
鳥みて わん
猿みて わん
僕の嫌いな人みて
うー
いいぞ
僕の犬
いいんだ
目が見えなくなってきたね
....
しんどい
そう言って泣く君の背中は
丸い
遠くない半径にいるわたし
なにもいえないけど
しんどい
ね も の? もつけられないけど
離れない
そう思って起きている
君の ....
聡明な魚みたいならいいけど
きちんと泳げれば綺麗だけど
くたっとした雲が
山をなめるようだと
ちょっとかっこわるい
下からならなんとでも言えるでしょ
口パクしてれば終わるでしょ
....
大きなハサミで
ばっさりと切りたいいやなこと
多少の血は
涙より苦くはないよ
羽を継ぎ足して飛びたい
冬の凍った空を
あたたかい方へ
方へ
降り積もる今日
雨だって重なるのです
水面に映す
顔は/私の
薄くなってゆく
だれかの想いを
雨は吸収しているから
伝えようとするのです
こんな私にも
とんとん窓を叩く
....
電気をつけなくても明るい部屋に
慰められても暗い私がいる
朝の庭に
知らない鳥とカラスがいる
春の鳥じゃないカラスは
なじみのない春の鳥と
並ばず探し物をしている
こんにちは と ....
川の水がなくなっていた
また上流のダムがせきとめられているのだろう
その上流には私のいた村がある
村人にはダムに注ぎ込まれる川の水が
どこでとめられていても関心はない
ダムの真下には友人 ....
雪が融けてあらわれた
白菜たちのポニーテール
やっぱり白いんだね
薄くなった景色の中に
にぎやかに並んでる
真ん中 大輪のように開いた
白菜/紐ほどけて
神々しいという言葉が似合 ....
大丈夫かなあ
そうつぶやく君に
根拠なく言う 大丈夫だよ
心でつなぐ手の二人は
裸で歩いていた冬の光りの中を
反対側のホームの手前で
そっと切り離す私の
カラダから抜け出させたカ ....
はりがねみたいな芯だから
ぐにゃり
朝の寒さに折れ曲がる
固いけっしんは
夕べの日記に書かれてる
ぐねぐねぐねぐね
短くなりながらためてためて
えい
と起き上がる
曲がりなり ....
雲のおなかが黒かった
端へゆくほどひかって 綺麗で
清らかな線になっていった
含ませた雪とそれ以外のなにかを
雲ももっているのだろう
そのまま生きているのだろう
見上げる私の
ぽ ....
頷くことに数千の
首ふることに数千の
意味があること知っている
あなたへ触れた私の手のひら
たくさんつまった気持ちの手
ぜんぶ わかる
ことに意味はない
お互いが
ここにい ....
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