もしも僕が樹海で朽ち果てたら


どこからか樹の種が飛んできて
僕を栄養にして育つだろう

空を目指して樹は伸びゆき
仲間の樹々と笑いあうだろう

やがて樹海の一部となり
大地と太 ....
おんなは夜ひとり泣いたりする生き物だ
目をこすって赤く腫らしたりする生き物だ
落ち込んだりじぶんを責めたり
おんなは忙しくて切実なる生き物だ

おんなはみんな渡り鳥だ
あたまのなかの磁石に ....
街に出ると
街に溢れているひとびとが
数で私に問いかけてきます
あなたは誰に会いたいの

図書館に行くと
きちきち並べられている本たちが
さらに無言でたたみかけて来ます
あなたは何が読 ....
よるのあいだ
またたくほしを見上げて
そのひとは言う

あいつらが
ここまでくるのに
どれだけのじかん
かかったかしらないけれど

ぼくらが
ここまでにくるのに
どれだけのじかん ....
さよならもいえないのに、

ありがとうなんて

いっていいのかな。


わたしたちのじかんは

ながかったけど、

またあいたいな。


ゆがんじゃったけど、

そばに ....
幸せを夢見て眠れたころは
ぬくっとした肌にふれるすべてが
ただやさしく感じられた
何だかくすぐったくて
なかなか眠れなかった
わくわくするとか
どきどきするとか
言葉にするとうすっぺらい ....
 
 
 
【裸足の笑顔】



 瓦礫の上を裸足で歩きながら
 陽が暮れるまで食べ物を探し回っている子供たちがいた。
 今にも崩れそうなほど傾いた家屋の
 ドア代わりのカーテンか ....
キミにだけは

疑われたくないんだよ

キミのことだけは

疑いたくないんだよ

でも

なんて鈍感なキミ

季節はもう

夏になったのに

ゆえ
故に
いない
水中サーカス
気泡
あわ
酸素を吸って
グッドモーニング
感度も良好
ジャズ
ロック
クラシック
レゲエにテクノ
君の望むままに
頭の中で反復すれ ....
そういうことは

もう

しないほうが

いいと思うの
私たち

だって

さよならしたんでしょ

桜の咲く頃
握手して
さよならって

いくらきれいな日陰があっても

もう

ふたりで涼むことは

 ....
将来、遠い未来
アスファルトはとても良い示準化石になるそうです
三葉虫なら古生代
アンモナイトは中生代
アスファルトなら今ぐらい
日々降り積もる詩の数々はどんな化石になるでしょう
日々降り ....
さらりと落ちて
粒と認識し
指でつまみ
光に透かして
細かく細かく
綺麗だと思えた
それは砂だった
タダの砂だった
砂を唯一無二のあなたと
なぜか重ねて
脳にインプットする
ほんたうなものは
いつも誠実な眼をしてゐるだらう



きみの目のなかの
うらがわにある感情を
ことばにすることなんてできやしないが
くちびるに滲ませる
痛いみたいな ....
じめじめとした六月が去って
じりじりとした七月が私を包み込む

天の川が二人を繋ぐ頃
私は静かに、夏の夜のどこか懐かしい空気に身を任せた

夏の大三角形を指で結んでみる
今年も織姫は ....
 芸術家なんてものは、名前が売れなければ金は無い。人間が生きていくには金が要る。名も無き芸術家は、生きていけない、死んでいくだけ。
 もう駄目だ、と呟いて、自分の意思で死んでいこうとする画家がいた。 ....
帰りたくないとかは

とても言えない。

帰りたくないけど。

とても言えない。


だから

あたしは

また

ぐーをだす。
この感じは何だろうか
          目の前の景色が歪んだ
夜中でも咲いてる造花
          そんな例えが浮かんだ
花は愚かな自分と等価
          悔しくて口 ....
あたしが最後まで残しておいた
ショートケーキのイチゴ
最後に食べるのを楽しみにしていた
あたしの可愛いイチゴ
それをいとも簡単に食べられてしまった
あたしの隙を突いて
イチゴは ....
きな粉のような怠惰さが
僕の肩にのしかかる

ババロアみたいに呆けた頭
バランス崩れた脳内麻薬

ギシギシ軋んで崩れてる
パイみたいに崩れてる

サイケデリックな夜の街に
僕はすー ....
きれいな空があるって知っていても
それをいつも忘れている気がする

空が街に沈んで街が空に昇り
そうやって今日が終わろうとするとき

おだやかに眠るための記憶が
きりりとした感 ....
君に憂鬱が訪れるたび
向日葵が深紅に染まる

太陽に背を向けて
哀しげに項垂れながら

闇を一身に背負った向日葵は
自らを切りつけ
地面へと倒れ込む

ひとつ
ふたつ
みっつ
 ....
彼女は彼を愛していたし、
彼もまた彼女を愛していた。
傍目から見れば完璧な二人だったけれど
どちらも鋭く光る牙を
その身に隠し持っていたから
二人の恋はいつも死闘になった。
顔を逢わせ ....
 
 
窓を開けて欲しい、と男は言った
壁しかない部屋だった
窓を開けた、とわたしは嘘をついた
男は両手を広げると
嘘の窓から青空へと飛び去った
ひとり残され
部屋を丁寧に折りたたみ
 ....
桜に混じって散り始めた朝も
川面を滑る鴨たちの口ばしも
濁さないほどそっと静かに
重ねた手のひらからさらさらと
留まることなくこぼれて落ちる


喉元がとくとくと同じリズムを刻む
指の ....
自由を弄ぶように
放たれた色

その花びらは
背景を飲み込んでしまうほど
鮮やかにひろがっている
重たい首をしならせながら
それでも
うつむかないように

あなたは
その滑らかな ....
あなたの瞳にうつるものが
どんなにあなたを悲しくしているか
どれほど考えてもわかりません

あなたの背中がいったいなにを
どれだけ背負ってそんなにも
淋しく見えるのかわかりません

け ....
 
 
光は屈折し
やがてその先端は
壁の末期へと続いていく

何かあってはいけないので
あなたは洗面所で
数を数えている

川幅の狭い橋を渡ってきた、と
わたしは告げ
手を握 ....
少しだけ悲しいお話をしたあとに
あなたは
少しだけきれいになったようでした

まるでいいことばかりじゃない
そんな嘆きを語っていたわけではなくて
これから先のことをからめて
あなたは
 ....
れもんさんのおすすめリスト(150)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
樹海- うずら豆自由詩410-8-4
おんなについて- 吉岡ペペ ...自由詩1610-8-4
カタツムリの窓- 海里自由詩510-8-4
こねくと- かぜきり自由詩3*10-7-10
わかれ話- 小鳥自由詩310-7-10
スーペリア- ベンジャ ...自由詩1*10-7-7
裸足の笑顔- 綾瀬たか ...自由詩2+10-7-7
あおぞら- 風音携帯写真+ ...210-7-6
寂刻- 秋也自由詩210-7-2
夏が来る- 風音携帯写真+ ...210-7-2
詩々累々- 海里自由詩310-7-1
相乗認識- 秋也自由詩110-7-1
さいわいの眼差し- 佐古自由詩110-6-30
七月- 城瀬自由詩2*10-6-30
名も無き花- 光井 新自由詩710-6-30
グリコパイナップルチョコレイト- 小鳥自由詩410-6-29
喪失感- くなきみ自由詩2*10-6-29
あたしのイチゴ- くなきみ自由詩2*10-6-29
スイーツ- うずら豆自由詩110-6-28
「きれいな空があることを」- ベンジャ ...自由詩4*10-6-28
深紅の向日葵- うずら豆自由詩310-6-28
マングースとハブ- 楽恵自由詩14*10-6-26
交差点- たもつ自由詩2510-6-23
すきとおる- あ。自由詩16*10-6-20
「ひまわり」- ベンジャ ...自由詩3*10-6-17
「湿度」- ベンジャ ...自由詩17*10-6-11
- たもつ自由詩10+10-6-5
少しだけ悲しいお話をしたあとに- ベンジャ ...自由詩31*05-4-3

Home 戻る 最新へ
1 2 3 4 5