知れば知るほど
悲しくて愚かな言葉

知れば知るほど
疑って開けなくなる心

生き抜いた常識が
非常識だと気づいたり

感情を騙した涙も
感情を殺した笑顔も

この世界には
 ....
見上げて
流れる雲が
ステップふんでる
鳥が風と踊ってる

ダイヤモンド
主水(もんど)
聖水を求めて

朝もやは森の妖精のあくび
はりつめた空気は
ピンと背筋をのばした
彼女 ....
何も無い畳の部屋、僕は全裸で寝転んでいた。
赤ちゃんみたいに手足をぎゅっと身体に寄せて、じっと天井を眺めていた。
四日間飲まず喰わずの僕の頭の中にはオペラが大音量で流れていた。

部屋のふすま ....
また差し歯がとれた
一年で三回目
歯を磨いていたら音もなく
歯医者もさすがに見過ごせなくなったのか
作り直しましょう
と言った
しかし
それでだめだったら入れ歯ですよ
と続けた
僕は ....
僕は青い空が好きです
雲一つ無い澄んだ空が
それは小さい頃から好きで
よく晴れた日は
いつもウキウキしていました

本当の僕は
ネクラなので
青い空を吸い込んで
真っ暗な心に
パス ....
哀しみとは何か
淋しさとは何か
問うともない声に

哀しみとは過去
淋しさとは今と
独りごちている

そのような問いと
そのような答えしか
持ち合わせぬ二人は

標を失くし
 ....
透明なので正座して視る 秋陽


銀河の尾が見えるような青空だ


常緑の緑を眼が食べている

職場で必ず着用するエプロンには
大きなポッケットが付いています
わたしはその中に
いろいろなものを放り込むのが癖です
ポッケットが膨らんでいないと
落ち着かないのです
膨らんでいて少 ....
藍色の男は
熱風に散らされた
陽のオレンジを求め
砂漠の旅をする

橙色の女は
夜にただひとり
星を眺め
花言葉を紡ぐ

星を見ない男と
渇くことのない女は
鳥たちの涙を誘い
 ....
金魚がおおきくなりました
もうポイではすくえないくらいです

まるまると太った金魚さんは
キビキビと水槽を泳ぎ回ります

その様子を見るのが
楽しくて仕方ありません

餌をあげるつも ....
私という一艘の船は、ふたたび羅針盤の針を航路に向けるか? 
心の空には、あの遠い記憶の鶴が舞い戻って来るか? 
風の唄声は、幾重もの{ルビ小波=さざなみ}の上を息吹くか? 
深い海から吸い寄せら ....
ユーフラテス川
という川の名前が
何故か印象から消えないのは
ユーラシア
ユグドラシル
など
ユから始まる名前が
好きだから
なのかもしれない
もし世界がユから始まるなら
僕はなん ....
もしもなんて
所詮どこにもない
ここに生きている事実はくつがえらない
わたしたちは観念して謳歌するしかないのです

疑いも醜い感情も溶かして
夢の軋む音に耳を澄ませて
わたし ....
いつも同じだった
互いに
別れ際のことばが
見つからなくて
何か言いたげな
眼差しが
さみしいのに
見つからないのだ
終わりではなく
始まりの別れ
別れ際の
掌の温もり
熱い光はただ重なって
そっと重ねられて


渋滞した道でせわしなく鳴るクラクションも
軽やかに散歩する犬の太くて短い声も
光に飲み込まれてかき混ぜられて
珈琲に落としたミルクみたいにぐる ....
流線形を手がかりに
ピースを一つはめてみた
ぴったり落ち着くことが楽しくて
暇潰しではなくなっていた


ピースが足りないから毎日のように探し歩いた
埃の積もるベッドの下
ジレンマの隙 ....
宇宙が目眩をおぼえている間
数億年の細胞 私達はその目眩の中を浮かぶ旋回する銀の羽根
{ルビ彼=か}の呼吸によって翻弄される綿毛
延々と降下 そこに支配などない

人が花びらを一片一片千切る ....
世界の光と闇を。

宇宙を。

ちっぽけな人の心を。

人間は想像力の生き物。

イメージが人の周りの全てを支配するのよ。

イメージしろ。

美しいものも汚いものも。

 ....
箱に詰めて流したきみを
どこか異国の空が受け止めてくれているころかしら
どうしてもコール音が鳴りやまなくて
きみは深海の奥深くへ行くと言ってきかないものだから

回転する機械はいつも
わた ....
目には目を、歯には歯を、

このハンムラビ法典の言葉は

復讐法だとか拡大報復の戒めだとか

そんなふうに言われてはいるけれど

この言葉の連なりに

私はひとの悲しみを感じるのだ ....
ここに一脚の椅子があって

それは懐かしいにおいのする木製の小さな椅子
小学校の教室にあるような椅子
揺らすとかたかた音がした

そんな椅子にあなたは腰かけている
手には一冊の詩集
マ ....
夜の川面を
秋風が吹いて
冷たい光のさざ波が
目に痛い
聞こえるのは
川の音と
蘆原の揺れる
乾いた音
もう 夏の光は
遥か彼方に
行ってしまった
「無」


カラカラの大人を脱いだらギリギリの元気

ギリギリの元気を脱いだらテラテラの苦笑

テラテラの苦笑を脱いだらシワシワの孤独

シワシワの孤独を脱いだら なんにも無い
 ....
鳥のなかに
からだごと入ると
母のようにあたたかい
まだ生きている
わたしのように
鳥も飛び
わたしも鳴く
父が死んだように
湖になって
空を映している
わたしも映る  ....
帰る場所を
見失ったのです

後悔を口にするのは
容易い
でも
君が帰って来る
訳でもないし
元の幸せな日々に
戻る訳でもない

いつまでも
本音を言えず逃げる私に
素直な
 ....
専用線の貨物列車を
雑草の生えた線路の際で見送る

ダダンダンダン
ダダンダンダン

それは思いがけぬ速さで駆けて行く
街の風景に似合わぬ
大きな図体に圧倒される


シズシズと ....
自転車のハンドルと
お母さんの間に座る子供
かわいいだけじゃない子供

カルピスをあげたいな
百年に一度のいけにえにしたいな
僕に歯を見せずに笑う子供
心にらくがきをする子供

ゆう ....
もう1人の自分を
親指で創りだし
自由に遊ばせてみる

どん底に落としたり
夢を与えたり

凡人のクセに
ありふれた毎日を嫌う


もう1人の自分が
手に入れたのは自由
遊ば ....
窓枠の内側に、かすかに、雲が映っていた

薄い生地で出来たカーテンで
僕は太陽の光を避けている

あの雲は、どれほど遠くまで行くのだろう
どんな風で?

カーテンの隙間から漏れる光は、 ....
暗い茂み
あんぐりあいた夜の口
静かに入れば夜の国へとつながっている

夜の国はほんとうの国
隠していたことがはだける
恋人たちは夜の前に身体をさらけ出し
闇の色に溶ける

寂しい者 ....
瀬崎 虎彦さんのおすすめリスト(796)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
矛盾- 海 猫自由詩109-9-10
主水- リタ。自由詩209-9-10
そよめきと鳴る窓は君の外に- 青木龍一 ...自由詩609-9-10
ただ生きているだけ- within自由詩11*09-9-10
空が好き- ミツバチ自由詩8*09-9-10
月光- テシノ自由詩3*09-9-10
そして秋- アハウ俳句4*09-9-10
アルバイターと海- 吉田ぐん ...自由詩3009-9-10
供物- zihan自由詩5*09-9-10
きんぎょ注意報- 相良ゆう自由詩409-9-9
エーゲ海_♯1_- 服部 剛自由詩109-9-9
もし世界がユから始まるなら- 瑠王自由詩11*09-9-9
向背- 百瀬朝子自由詩5*09-9-9
別れ際- フクスケ自由詩309-9-9
初秋、夕暮れに- あ。自由詩20*09-9-9
ジグソーパズル- 中原 那 ...自由詩6*09-9-9
宇宙が目眩をおぼえている間- 瑠王自由詩1*09-9-9
イメージしろ- アサギ自由詩209-9-8
さいはて。- ジャイコ自由詩909-9-8
ひとでしか癒されない- 吉岡ペペ ...自由詩1809-9-8
ラヴなひと- 恋月 ぴ ...自由詩34*09-9-8
夜の川面- フクスケ自由詩109-9-8
四行詩四態_<7>- nonya自由詩9*09-9-8
The_Coo_Coo_Bird- 小川 葉自由詩409-9-8
前を向いて- ミツバチ自由詩9*09-9-8
北王子線躍動- kauz ...自由詩9*09-9-7
夕方交差点- 昼寝ヒル ...自由詩709-9-7
理由- 海 猫自由詩209-9-7
白、ガラスの碧- ブロッコ ...自由詩209-9-7
- 曠野自由詩209-9-7

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27