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空は碧くて
空は高くて
幼い僕には届かなかった
今でも空は
高くて 碧くて
届かないのは 変わらない
でも
僕にとってのホントの『ソラ ....
目覚めると
わたしはちいさなこどもだった
ゆめが まくらからながれだしていて
手のひらで隠すと
輝きを益した
水曜日が 机の上でそっと息をしている
かわききった波が
部屋のなかを ....
いじめてちゃんは黒い色が好きだ
いつも黒い服を着てる
いじめてちゃんはすごく無口だ
人に何か聞かれてやっとその口を開く
それもたった一言だけ
どっちでもいい
いじめてちゃんは一人が ....
てお
あなたが穏やかな
それがなによりもの温もり
みみずさんになって
のの
お花さんになって
あたし
まぁるい
てお
あなたが一番
好き
やせ細る少女を思い涙する
骨折は思いのほか傷を残し
温度差に涙して
闘争する心に触手を伸ばせず
仮想の砦に
立ち尽くすのみ
廊下のタイルの光目に痛く
見舞ったあとに
「大丈夫だ ....
悲しみすぎたからからっぽになる
さらさらの雨が降っている
需要と供給はいつも等しくはなれない
ららら月曜日
水草に こっそり つぶつぶの朝
金魚さん 卵を生みました。
。.
お母さんとお父さんは 大きなお家で あなたを待ってるって
・・
2日め
お ....
雪が降って 真っ白になった。今年は 暖かな冬だといいのになぁ.。
いつもより遅い訪れ 根雪にはならなかった今日の日に ほっとするのは
わたしだけなのかな?
過ぎて行く日々に 寒さも 厳しさも迎え ....
陽は 時折り射して 窓辺には秋の花を置いて
見ています
それは 低く通り過ぎてゆくので
花は おじぎをしては 見上げるのですけれども
丁寧に また おじぎをします
暮れてゆきます ....
とまらないからすすめ
ねてもさめても
明日という日を迎え
生きている
幸せなわたし
そう思える
わたしで居たい
かと言って
迎える事の出来ない日々も
わたしは知っている
と ....
わたしのなかに うちゅうがあって
あの 青い空より遠くへ 遠くへと広がってゆく気持ちと
つま先で くるん くるん くすぼっている気持ちが お話ししている
そんな時間が いちばん 好き
....
天国と地獄の分れ道には、三人の天使がおりました
真実を語るテレサ、嘘を言う正日、気まぐれな順慶です
しかし天使はみな同じ顔で、誰が誰だか判別不可能です
「あ、誰か昇って来たわ」
「あ、あいつは ....
「警部補、人骨が出ました!」
「これか。死後かなり経ってるな」
「それと、密室です」
「なんだとー、トリックか?」
「分かりません。あっ、遺留品が…」
「こ、これは!」
「弥生式土器!」
....
ことばは
しずかに
すべりおちていく
せなか
まるく
じてんしゃを
あめのなか
こいでいく
だいぶたいりょくがついてきた
さかをのぼる
としょかんへいくんだ
しはまいにち ....
こどもみたいに
世界の底
天井がつきぬける
ように書きたいが
不自由な気持ち
気持ちとは無器用なものだから
なかなか
屈折率
もって
言葉はくねっていく
詩らしい詩はもうい ....
お風呂あがりに テレビをつけたら
タップダンサーの方が ゲストだった。
高校卒業後 渡米されて 自力で道を開かれたようだ。
タップのことなど わからなかったけれど
憧れのスターに 手紙 ....
いまは
稲刈りが済んでも
束ねられない藁束が
三十年ほど前には田んぼの隅に
何十と積まれていて
秋には
それが子どもの遊び
それで基地を作った
床を敷いて
階段を作って
壁を囲んで ....
なぜ 木に豆が生るのですか?
少しだけ大人になって習い事を始めるようになったある日のこと、
黄色い葉っぱの降りしきる中に硬い何かを見つけました。
くるくると指先で遊ぶ葉を見ているのが好きでし ....
単純にいえば
どこまでも言葉なんだ
言葉は嘘で出来ている
嘘でしかいえないほんとうがある
そんで言葉がでなくなるような
舌が癌で侵されている妄想に何年も悩んだ
私も言葉で
いつも ....
あの頃、君に告げられなかったことを今
***
ねぇ、君
冷やし中華を誰よりも早く始めたいの、とはりきる君の姿が僕は好きだったんだ
ねぇ、君
扇風機の首フリに合わ ....
今
ひゅうるうるう
と
風がなった
うーともないた
マンションの中にいる少し苛立つ僕に
窓から
風は声に聞こえる
今日彼女を後ろに乗せて
あるいは
かわりばんこに
新 ....
すこしのことで
こんらんする
ざらざらななみだ
たまりて
できた
なみだぶつ
なにかありがためいわくな
そんざい
ぼくのなみだぶつ
まいにちいのっているよ
くさのに ....
僕は恋の中で
生き直す
日々は
単なる
日々に近く
遠い
ひびわれた
地表から
静かに
氷であった水が
ゆっくりと
溶けて流れる
川
川
べり
皮に滑りおつ
ように
....
詩を書くこと
ばかり考えてる
谷川俊太郎のかげが
うしろにある
最近読んでいるのだ
こっそりと宇宙と
話した少年
または死について考える老人
詩人は少年と老人が同居する
と云 ....
人さし指と中指で
腕についた血を軽くはさむ
もう流れないそのかたち
なかば閉じかけた三本の指のあいだから
口と目のない白い髪の女のにおい
....
あかんぼ
胸にうづくまる
僕の同級生の女の子
が産んだんだ
その子を僕の母親
が抱いて笑っている
僕は31
子供はいない
頭がからまる
あかんぼいいな
僕が笑う ....
もし月が地球に落ちてきたら
全世界の人々は両手を天に掲げて
月を支えようとするだろうか
お兄ちゃん、と
呼ぶのが
照れくさくて
そのまま
僕たちは年をとった。
あなたは家を出て
後を追うように
私も出て
あなたは戻り
あるいは他所の国へ
私は
死ぬまであなたの弟 ....
母は時折話して聞かせてくれた
その 夏の日のことを
まるで 昔話を物語るように
淡々と淡々と
話して聞かせてくれた
どこへ行った帰りだったかしら
小さな弟を連れて
畑の中の一 ....
水に映る自分を
かきまぜてもかきまぜても
自分にもどる
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