太陽が回ってないとわかってから
宇宙に中心はないとわかってから
世界は途方もなくちっぽけになった

地図をネットで見てみると
あの長い長い上り坂も
息を切らして走ったグラウンドも
 ....
月を見ようとする顔が曇っている 岩を打ち砕かんばかりの波の午後
魚たちは眠れないで蒼い夢を食べている
知っているのは砂浜に飾られている白い貝殻だけ
いや、君とわたしもそこに居る

聴こえてくる無限螺旋の慟哭が誘う
二人の ....
 私たちが
 自分を創り終えるのは
 いつなのだろう

 たとえば、
 どこかの建物の一室で
 最後の息を一つ吸い
 そして、吐き

 その胸の鼓動が
 ついに沈黙する時
 あな ....
ブリキの機関車が横向きに倒れ
プラスチックのミニカーが仰向きになっている
河原で拾った平たい石と
足の折れた甲虫の死骸の上で
スカートのまくれた人形と
鼻のかけた木偶が抱き合っている
形も ....
夕暮れの駅前。
あの人は呆然としている。
空は焼けるような橙。
自分ながら不思議に思う。
 (いつも見慣れた光景なのに
  どうしてこんなにあっけに取られる。
  ばかなのだろうか。)
 ....
 舗道を照らす外灯を見上げ、ふとため息を漏らす。
 胸の奥にしこりがあるような気がして、そっと煙草に火を付ける。
 時を刻む秒針が不整脈のように歪んでいる。
 こげ茶色の幾つもの顔から感 ....
瞳を閉じて何をみる
夢がうつつで何をみる
あしたの日の出をみているか
あしたに輝きみえてるか

あしたに何がみえるかい
かなしみだけしかないだろう
ただ鮮やかに滅んでく
あしたに何をみ ....
白い柱の背骨を
クネらせた
憂鬱

そう見えたもの
それは――

千切れそうなほど
頭を垂れたまま
しんしんと澄んだ闇を
受け入れたその
首の付け根に

先細るほど渇き切った ....
冷たい雨が降り続く
冷たい雨が
靴を濡らす
季節は落ち葉の底深く
沈むように眠りに落ちる
望みは断たれ
願いは口を噤む
もう金輪際
雨が降り止むことはない

濡れた落ち葉は断定す ....
指パッチンして折れたとは言えない あさがた
空がまだ黒いベールをまとっている
そんな頃合い
ささいな物音で目を覚ました
ような気がして
結局同じようには
すいみんに入れないでいる

最近おもうこと
母にな ....
 
前略 わたしはぼちぼちです

あなたはいかがですか 草々

追伸 ぼちぼちだといいな



 
あなたが息を吐くたびに
わたしが息を吸うこと
あと何度めで気付かれるだろう
ちぎれかけた紐
抜けかけた柵
割れそうな風船
コップのふちに集まる悲しみ
こぼれかけ続けて
すっかりわか ....
寝ても覚めても
 迸る感情
君の事を想いつつ
朝日が昇る
まだ形状の定まらない
 流体の太陽

金床に流し込み
躊躇の槌で打ちつける
超高温の金属は
赫灼と輝き
理性 ....
大人になっても子どもの姿
{ルビ蓑蛾=みのが}の雌は{ルビ蓑=みの}の中
雄が訪ねて来るのをじっと待つ
翅も持たずに交尾をし
卵を産んで死んで往く

大人になっても幼いこころ
美しく濃い ....
秋風のなかに
ほんのわずかに残された
夏の粒子が
午過ぎには
この洗濯物を乾かすだろう

通夜、葬儀の放送が
朝のスピーカーから流れて
犬が遠吠えを繰り返す

香典の額を算段して
 ....
ヒグラシの遠い呼び声暮れて行くひとりぼっちの道は遠くて

夕暮れの窓辺に寄って本を読む涼やかな風秋の足音

金色の庭でみつけた木漏れ日のスポットライト妖精の輪だよ

ひとりきり置いてきぼり ....
乗り越えるしかないものは
泣いても怒っても
乗り越えるしかなくって
ひとつ ひとつ

それでも出てくるのが
涙 だったりしたら

助けて
似たような幻なら幾つも見ている
運動会や遠足の帰り道
途中で投げ出した試験の最中に
きっかけもなく駆け足で通り抜けた道
傷ついた恋なら一生忘れはしないだろう

出入り口の庭に転がる ....
森羅万象の奥行きを潜り
泡立つ呼吸音に身を委ねる
壊さなければ訪れない静寂に
あてがった指 時間を悔やんで
包まれた喪服の相容れない微粒の黒
引き千切って 逃げ出すのもいい

やがて更新 ....
ためらうだけの余裕なら捨てておけ
ただひたむきに君を見ている
花びらが螺旋をえがきながら
どこまでも昇ってゆくのは
風がすこしばかり
あかね色にふきはじめる
こんな季節だ。

まわりの空が
息苦しくなるほど
蒼く変わってゆく。
果てにあるものが ....
川嶋医院の
門柱までの石の階段を
ケンケンしながら昇って行く
昇った先に待っている懐かしい顔
随分と草臥れたセーターを着ている子や
今日おろしたてのジャンパーが
砂や泥で白くなってしまった ....
頑張っているから 嫌なことが目につく
自分を責めなくていい 頑張っているんだから
あなたが犠牲になることはないんだ
「きのう
お会いしましたね」


見知らぬかげが
暗がりを指さす

「覚えていられないので
さきにいいました」



暮れ方の街
屋根は正しく空を切り取り
はがれた青は道 ....
人間や
運命という言葉でしか
癒せない傷がある

最近の首相は
愛国心とかぬけぬけと口にしているらしいが
簡単に傷を癒せると思って
その言葉を使うなよ

「愛国」とは何だ!!
「愛 ....
青い線を切って夢を見ていたのかな。お風呂で2回イッた後にシャンプーするのめんどくさくなって。なんとなくカミソリで切ったらさ、なんでか痛くないんだよね。もう切る前から夢を見ていたのかな。ちな .... 自分で敷いた道がある
凸凹道で思うように進めない
曲がりくねった迷路の道で
迷ってばかりいる

ぬかるんだ道に
足を取られて転んだこともある
途中で立ち止まり
天を仰いで溜息を吐いた
 ....
と伝えたくて書く
ありがとう

今日は
あなたに宛てて書きたかったから
術が無いわけではないのだけれど
半分届かないだろうと思いながら
ここに置く

ありがとう。心から
いえいえ心 ....
りゅうのあくびさんのおすすめリスト(2357)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
この世界のまんなかは- 佐藤承夕自由詩414-10-8
月を見ようとする顔が曇っている- 北大路京 ...自由詩414-10-7
十三月の童話- もっぷ自由詩914-10-7
人間の完成- まーつん自由詩18*14-10-6
人生- イナエ自由詩11*14-10-6
私の夕焼け- やまうち ...自由詩3*14-10-6
道のり- ヒヤシン ...自由詩7*14-10-6
あした!- もっぷ自由詩414-10-6
白い憂鬱の影- ハァモニ ...自由詩4*14-10-5
冷たい三日月- Lucy自由詩12*14-10-5
指パッチンして折れたとは言えない- 北大路京 ...自由詩514-10-5
ココア- かんな自由詩8*14-10-5
前略- 殿上 童自由詩24*14-10-5
風船- はるな自由詩414-10-4
融鉄- 凍月自由詩16*14-10-4
美濃夢詩びと- ただのみ ...自由詩19*14-10-4
まえぶれ- そらの珊 ...自由詩2314-10-4
黄昏遊戯Ⅳ- 未有花短歌11*14-10-4
言っても良いんじゃないかな- 中原純乃自由詩7*14-10-4
それは曖昧な記憶の隅- アラガイ ...自由詩5*14-10-4
◎ほうずき- 由木名緒 ...自由詩11*14-10-3
情熱は切羽詰まり- 四角い丸自由詩214-10-3
秋櫻のころ- 草野大悟 ...自由詩5*14-10-3
意識のリセット- ……とあ ...自由詩9*14-10-3
それが頑張っている証拠- 陽向自由詩4*14-10-3
「呼ぶ」- 小夜自由詩614-10-2
地球市民- 渡辺亘自由詩614-10-2
処女作- 左屋百色散文(批評 ...6*14-10-2
【_紆余曲折_】- 泡沫恋歌自由詩17*14-10-2
ありがとう- 中原純乃自由詩5*14-10-2

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