視界に広がるこれまでが
あまりに深いので
私たちはすくみながら頂に立ち
いつの間にか手を繋いでいた


あの層を一枚一枚剥がしてゆけば
私たちがいつか手放した大切なものに
また会え ....
けっこっけっこう
けっこうです
タチツテタの滑り台を降りると
コテムシトタの小山にジャンプ
ケッタッケッタ
長靴にたっぷり水を飲ませろ
こってっこって
おさげ髪のブランコに
しゃぼんを ....
 洗車場の男は
 愛する女の血で満たした
 白いバケツを
 廃車寸前の車に
 ぶちまける
 身体の中にあるときは
 女にとって
 機能不全だった血は
 吐き出されて
 ....
Boy
話のわかる先輩とグラスを重ね 
生意気を言い放っては 
頭を撫でられている

Boy
姉さん達より自分の肌を瑞々しいと言った後
懸命にフォローの言葉で繕って
やっぱり頭を撫 ....
二〇〇〇年隠居元年一月一日。墓参。
東京都立多磨霊園二四側四九。
おふくろとおやじとおとうとに「無職」報告。

おそい午前のひざしはおだやかで風もない。
よどんだ時のながれのなかに六九歳 ....
白糸さんの「言葉の持つしっぽ(あるいは亡霊)について」http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=9435&from=menu_d.php?start=0を読ん .... 春泥が
明るいインクの
滲み、です


その滲みが
無意識に漏れる
芳香、です


その芳香が
呼吸のような
肌色、です


文字を読む幼子の口調の明朗さで
明 ....
世界は
なぞるだけではっきりしてしまうから

血管に
そって、なぞるでしょ
きみのこと


わたしたちのあいだって
からんころんとか
てびょうしとか
あるいは
いえーいとか
 ....
3か月前にあたしをふった
彼氏が旅に出るってんで
40度の熱があって あたしはたたき起こされて
着のみ 着のまま
葛西シルチスのアマゾン鳥が鳴く金町方面
あたしひとり 駅まで彼氏を見送り ....
左目を右目にあげたのに
右目は涙を流さない


目が覚めたら一緒にごはんを食べよう
そう書いた手紙を残して
眠ったまま逝った人の声が
もう一度どこからか聞こえてくるまで ....
わたし
春の畑をあるく
やわらかな雨に匂いたつ
赤土

影の淡い腕が
いくほんも突きだして
足首をつかむ

でも
死んだ者のちからはよわい
幽明のあわいに建つあの門が
ぎらりん ....
神ガカル文面を
鈍行列車に乗せて
目的地には
停まらないのが
亡霊日和

日が暮れよると
鈍光が生まれ
メキメキと連結は乱れ
吊り革は百足のツメ

ああ先ほどから
笑っておりま ....
{引用=右手と左手のための協奏曲 より}
 ●雨の精

一度書いては捨てられた詩のように
誰にも知られることはないけれど それでも
人の心に光と影を投げる一瞬があります

ちょうど水たま ....
娘のおえかき画用紙に 黒いクレヨンでおおきく ぼくは
パウル・クレーの天使の絵をかいた。

単純なモノクロームの曲線。いくぶん丸みをおびた輪郭。
やさしく閉じたひとみ。かるくほころんだ口も ....
ハロー、ハロー
周波数はあっているか、こちらはDJ
十三年ぶりに新種のサンショウウオが発見されたそうだよ、皆さん
サンショウウオが好きなDJとしては久しぶりに嬉しいニュースだ
寒い日が続く ....
                       きゃらめる 5

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  1

なにもみえない
から
こわいんじゃない
なにもみえる
はずがない
から
こわいんだ
 ....
街でついつい男の人を
宝石に
変換する

裾に 白衣ののぞくメガネは
傷のついたオパール石

チャイナ帽 歩きタバコの初老は
家のないラピスラズリ

梯子に登りたそうな ボーダー2 ....
ここはほんとにからっぽで
なんにもないのです

ポケットだらけの服より
空気のはいったスーツケースより
からっぽです

きれいな声音で
愛について
鳥がさえずります

もうすぐ春 ....
いまはまだ
冬の秘密を伏せておこう

ねっとり黄金の蜂蜜を練りこんで
ぴかぴかの春がやってくる

舌先で感じる原初の味覚は
甘味なのだから
わたしは拒まない

とろりながれる黄金の ....
世界の色に 少し気付けるようになった頃

夕立が止みはじめている
負けじと鳴いていた蝉時雨が 世界の全てだったとき

君は僕のバイトの帰りに合わせて 電話をしてきた

君は君に今日あった ....
 パラダイスが弱っているよ
 ああ、早くしないと
 早くキスしないとみんなダメになってしまう

 夕焼け雲の形をした船は沈み
 トカゲたちの種の命脈は絶えちゃうんだ
 僕はぐったりと射精し ....
びりびりという何かを引き裂く音がする びりびりという音がする びりびりという音に乗って やや細かくて蛇行する あるいはジグザグの つま先を合わせながら 綱渡りのように乗って しばらく歩いてみた どれだ .... {引用=詩集『カエルトコ』より; 5}
 ●可愛いチンポコ


可愛いチンポコ 誰のもの
可愛いチンポコ 誰のもの
可愛いチンポコ 誰のもの
いえ チンポコ独り者

うつむくチンポ ....
もう真夜中の駅までの道を
二人歩くキミとワタシ
歩く速さは同じ
どちらに似てしまったのだろうか

何気なく何となく
流れ星が見えた気がして
そこで立ち止まってしまった
見えるのはただ
 ....
 「オロチョン」
アイヌ語である。「火、勇壮果敢、激しい」そんなニュアンスが含まれる。
そして、一民族の呼び名である。
日本は単一民族の国である、と言い切った馬鹿がまた出てきた。鈴木某。
僕の ....
ラブレターが届いた
「好きです」とただ一行
紙切れに書いてあるだけだった
でもどこかほんのりと甘い匂いがした

僕はメモ帳から一枚紙を引き千切って
ペンを走らせる
「僕も好きだよ」
僕 ....
{注.=       ,.ィ , - 、._     、
.      ,イ/ l/       ̄ ̄`ヽ!__
     ト/ |'               `ヽ.             ....
しがないの
皮膚のうちがわでピシーパシーと速球と直球が電気信号みたいにせわしくて
私はなんだか むずむずと空っぽになる

夜な夜な
世界のはてを切実に望んでいるのだけれど
胸を張って言えな ....
 
ひびく
ひびく
音叉の雲から
はじまりの空へ
天使のかたちがひびきわたる


輪と共に陽は沈む
がらんどうの音がなりひびく
町のように大きなひとつの楽器に
鳥が集ま ....
ずっとずっと まわりで
小さな音が鳴り止まない
バスから降りて バスに乗る
またバスから降りて またバスに乗る
いつのまにか隣に
歌がふたつ 座っている



小さな支えを失っ ....
青色銀河団さんのおすすめリスト(573)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
グランドキャニオン- 石畑由紀 ...自由詩1504-3-29
学習- 湾鶴自由詩404-3-28
白と黒と赤- カンチェ ...自由詩304-3-28
川の底に置かれた石- 服部 剛自由詩9*04-3-28
隠居元年- 狸亭自由詩1204-3-27
ひとりぼっちの裸の子ども- 佐々宝砂散文(批評 ...904-3-27
肌色の春泥- A道化自由詩804-3-23
早口- みい未詩・独白4*04-3-16
大トランポリン駅にて- 角田寿星自由詩704-3-15
ノート(右目)- 木立 悟未詩・独白704-3-15
梅雨入前- 佐々宝砂自由詩404-3-15
アメオ- よつやと ...自由詩404-3-15
雨の夜のガスパール- クリ自由詩8*04-3-13
『ささやかなその両手につつまれて』- 角田寿星自由詩1104-3-6
ハロー、こちらDJ- たもつ自由詩2004-3-6
きゃらめる_5- アンテ自由詩45*04-3-3
- 山内緋呂 ...自由詩16*04-2-22
Love_Song- 佐々宝砂自由詩504-2-21
秘密- 佐々宝砂自由詩404-2-21
『僕は蝉時雨に幻聴を聴く。』- クローバ ...自由詩4*04-2-20
急いでキスして- 右肩良久自由詩804-2-17
構造的二重人格性構造- 黒川排除 ...自由詩204-2-13
僕のチンポコは君のもの- クリ自由詩204-2-11
キミとワタシ- Kana ...自由詩204-2-3
キングギドラ仮説- クリ散文(批評 ...7*04-1-30
メリーゴーランド_ラブレター- 桜 葉一自由詩504-1-29
思い出しオマージュ〜AAってむずいんだねー(コピペなのにてん ...- ポロリ散文(批評 ...5*04-1-28
ソーダ水- あみ自由詩8*04-1-28
虚羽(うつわ)の天使- 木立 悟自由詩204-1-27
ノート(まぶしい日)- 木立 悟自由詩504-1-24

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