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朝露の滴る草むらに横たわり
私の身体はがらんどうなのに
脈を打っていた
温もりもわからず

コロンカラン コロンカラン

流した涙は
冷たい石のような音を立てて
深い井戸に落ちた
 ....
遠くばかり見てるね。

秋の夜空はとても澄んでいて
僕の焦点の合わない目でも
うっすらと星が見える

遠くばかり見て歩いてたら
石に蹴つまづいた
気付くと
隣にいたはずの君がいなかっ ....
夕立/突然の豪雨と雷鳴が轟いた
それは子宮の中で聴いた母の心音のような気がした
時折、去来する淋しさは冥府からの呼び声に思え
無言で空を見上げると、大きな穴が開いていた

依りかかって生きて ....
また差し歯がとれた
一年で三回目
歯を磨いていたら音もなく
歯医者もさすがに見過ごせなくなったのか
作り直しましょう
と言った
しかし
それでだめだったら入れ歯ですよ
と続けた
僕は ....
真昼の頂点に、輝く水飛沫があがり、影のない一瞬 私は
ぽかんと口を開けて、天頂を見る、ヤブ睨みをする
不機嫌だった幼児も、相貌を崩し 笑い出す
はしゃぎだした子供たちに大人たちはお手上げ
だけ ....
         月夜に現れたみずうみに 僕は裸になって
飛び込んだ。別に入水自殺をしようってわけじゃない。これは
ひとつの儀式のようなもので、言うなれば自然との同化、共有
されるファイルを独り ....
地球の公転軌道がほんのわずかずつ
ずれていることを憂うガリレオの
思いを想い過ぎて
抑うつ気味になった僕は
バナナがいいと聞いて
毎朝食べるようになった

いつか太陽の手をはなれ
地球 ....
海月が波に流されて浜辺へ打ち寄せられた
今年も何かが終わってゆく
めぐりめぐる喪失の流れ

ぶよぶよとした透明な塊は
逢瀬と誕生の名残り

てのひらに白い貝殻をのせ
息吹の痕跡を確かめ ....
 いつの間にか捨てられていた 僕の渡したピアス

 何の予告もなく
   前触れもなく
 いつから途切れたのか 君の送信が

 
 何度 受信を選択しても

   新着なし   と表 ....
真夜中に目が覚めて
お腹が減ってきたのだが
2日前から朝バナナダイエットを始めたから
食べるわけには行かない

とりあえず真夜中とはいえ
今が朝だろう

バナナで我慢しなくちゃ

 ....
    

 草叢に横たわっていると、朝の草露がわたしの頬に滴り落ち、がらんどうの身体は血も通ってないのにどくんどくんと脈を打っている。
「そんなところにいては寒いだろう」
と父さんがわたしを ....
今日も月が出ていない

夢の中で迷わないように
照らしてくれる
君がいない

ぼくの願いをいつも黙って聞いてくれる
無口な君だけど
そっとあの子に伝えてくれる
ほんとは気のいいやつな ....
すれ違う時 ハッとしてしまう
もうあなたが あらわれることはないのに
ほんの少し 面影が似てるだけで
赤の他人を 追いかけてしまう

今でも 泣きたくなる
夏は命の賛歌を歌っているのに
 ....
僕は僕の皮を剥いてゆく

そろり そろり 

痛くしないように ゆっくりと

不安 欺瞞 恍惚

嘘に包まれた僕を ゆっくりと剥いでゆく

随分痩せっぽちだったのに 今じゃメタボリ ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
Eve- within自由詩19*09-9-27
かすむ星々- within自由詩10*09-9-25
あいまいな秋の地平線- within自由詩11*09-9-17
ただ生きているだけ- within自由詩11*09-9-10
LOOK/LISTEN/FEEL- within自由詩9*09-9-6
水の匂い- within自由詩13*09-8-31
祝福- within自由詩18*09-8-26
いつか子宮に還る日に- within自由詩24*09-8-17
残された部屋のなか- within自由詩8*09-8-12
真夜中のおかわり- within自由詩8*09-7-31
幻人形- within散文(批評 ...309-7-27
今日も月が出ていない- within自由詩10*09-7-9
面影- within自由詩4+*09-6-26
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