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あやとりを繰り返す

かたちを変えながら

手首を噛むと涙があふれた

哀しみ

届かない星々の煌めきの際

かたちを作りながら

あやとりを繰り返す


並木道

 ....
死後の地獄は知らないけれど

生き地獄なら知っている

そんな無力や痛みなど

誰もが経験するだろう

それでもここは辛いのだ

残酷かつ心細さの果てなのだ


一緒に見た広 ....
目の前で強盗に母が犯されていた

母はぼくや自身の生命を守るためにそれを許しているのだと思った

だからと言ってふたりの命が保障されている訳ではないだろう

ぼくだけが今から逃げ出して後か ....
そんなにやわらかな声で心配されたら

こんなにもいとしい存在に痛みがあるなら

あんなに苦楽を分かち合えるというのに


うたぐってごめん

清流が森のなかを走る

こまらせてご ....
十年ぶりに会おうが

なんにもかわってないような

そんな気がするのは

たぶん

きっと

お互いのあのときが

まだ消えずにあるからだろう

十年てそんなもんだ
なんでも円高のせい

馬鹿みてえだ

世界中の製造業に必要な

コアパーツをつくってんだろ、この国は

それなら世界中の製造業だって

円高で困ってるはずじゃねえか

要は世界 ....
海にゆく

そいえばふたりでいったことない

ふたりでゆけば

どんなオモシロ見つけるんだろ

そこで焚火したい

おなじ火みつめて

ぬれ新聞紙にくるんだサツマイモ

ア ....
ぼくはこどもの老人ホームみたいなところにいた

親と暮らせないこどもは

この世に多いような気もしていたし

周りがそんなふうな子ばかりだったから

そう思っていたのかも知れない

 ....
恵まれない世界などない
恵まれない者がいるだけのお話しだ
人生は映画にたとえたい
監督はだれ
脚本はたれ
金集めはだれ
みんなじぶんの人生じぶんが主役だ
監督もできない
本も書けない
 ....
きのうはだかを撫でてくれていた
そのちいさな手のひらに
射精してしまってもいいですか
あなたがいないだけで
ぼくは罰を幻視してしまうのです

ゆくさきを見失った熱が
ぼくの真ん中で氷をつ ....
所長とお客様のところですれ違うことが多くなってきた
常務のイケダは、それは社長と片山先生のまいた種だから上田くんは悪くないよ、と言ってくれた

さいきんやっぱりシバタさんが印鑑ついた発注書がない ....
あたしたち、地球で死ねるから、しあわせだよ、

ヨシミがユキオの部屋に遊びに来ていた
2時間半かけてヨシミを迎えに行き2時間半かけてヨシミを連れて戻りユキオはヨシミの胸にたくさんの歯型をつけた
 ....
ホテルで本を読みながらたまにAVを見つめている

財務関連の本を蛍光ペンかたてに読んでいる

このての本は猥雑ななかで読むのにかぎる

ファミレスやこんな環境が最適なのである

若い女 ....
ぼくは高校卒業まで叔父叔母に育てられた
母さんはぼくと妹にいちども会いに来なかった
誕生日にはお金が送られてくると叔母は言っていた

叔母ぼく妹で買い物に出かけると
きまった店でよく服を買っ ....
年末のおだやかな影が

笛を吹く六人の蛇つかいのようだった

蛇つかいたちが笛を吹くと

蛇たちはつぼから頭をあらわし

舌をちょろちょろさせていた

笛の音がなかったら

蛇 ....
部室に転がっていた雑誌の表紙は手塚治虫だった
手にとって眺めていたら
女優の田中裕子のエッセイに目がとまった
もう20年以上まえ、平成元年のことだ

エッセイの内容は
ライトアップされた東 ....
あどけないズルさや

さやかな正義感が

生まれては消え

生まれては消えしていた

ぼくらの気持ちは

さらにどこへと消えてゆくのだろう


友よ

永遠など

な ....
愛しいと夜にこだまする

部屋のなかで

ふたりだけ肉を狂わせる

孤独のふりを

凍りのふりを

いじめられたい場所に気づいて

興じてひらいた聖書には

避妊の抜け殻が ....
宇宙からひとりごとが消えてゆく

ひとがじぶんと話をしなくなってゆく

じぶんとは外部の統括者なのだろうか

こころの統括者なのだろうか

宇宙からひとりごとが消えてゆく


そ ....
僕に裁ける空はない

僕に裁ける光はない

僕に裁ける風はない

僕に裁ける悲しみや

僕に裁ける幸福など

そんなものないのだ


空も光も

風も悲しみも幸福も

 ....
全寮制の中学に通っていた

六時から十時までは

途中休憩をはさんで学習室で勉強だった

中間試験が終わった十月の土曜日

その日だけは自習時間がなかった

テレビ室には二十人くら ....
窓辺にうつる

あたしの頬が

便箋に文字をしたためる

不惑は遅くて

別々のよるが

哀しみをガラスで仕切る


こんどの夢は

ながすぎたメルヘン

こんどの愛 ....
風が吹いている

青く灰色のピンクの影のなか

夕暮れの香りが運ばれている


いちにちは

誰にかやさしい終わりを告げる

よるに棲息する

わたしは無生物になるでしょう
 ....
わたしの思考と身体が
世界と和解していたという事実!

サングラスをはずすと
世界が懐かしい光のなかにあった


サングラスは
ゴルフのときにだけすると決めている
サングラスがわたし ....
青灰いろの

ひかりのなかに愛人が寝ている

そとからは虫の音がしている

その不規則な音を聴いている

家族には嘘をついている

この関係は

肉欲と所有欲だけかも知れない
 ....
会社でお局化してゆく女はなぜか
頭が辻希美みたいな形になってゆく
彼女たちは隅のほうに追いやられて
頭が辻希美みたいな形になっていない別のお局に
いつの間にか冷たくあしらわれている
男である ....
融け合わない哀しみは

幸せを幻のように遠ざける

歩道にこぼれている優しい光に

薄い肉のような影が散っている

あなたからのメールに

意地になって返信している

僕のわが ....
秋の風がふとく吹いた

東京のしたの方に台風はあった

商店街は黄金いろで

人間の顔をしたひとびとが

ふとい風に吹かれて

黄金いろになじんでいるのだった


親を大切に ....
目には目を、歯には歯を、

このハンムラビ法典の言葉は

復讐法だとか拡大報復の戒めだとか

そんなふうに言われてはいるけれど

この言葉の連なりに

私はひとの悲しみを感じるのだ ....
黄いろい光と影

田んぼ

新幹線でぶっ飛ばす

田んぼと田んぼの細道を

静かにまっすぐ銀の軽


その銀の軽が


ぼくに憑依してきた

軽の中では音楽が鳴っていた ....
withinさんの吉岡ペペロさんおすすめリスト(38)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
あやとり- 吉岡ペペ ...自由詩1017-3-9
許しあえる光- 吉岡ペペ ...自由詩713-1-13
忘れてしまおう- 吉岡ペペ ...自由詩313-1-12
森のなかの清流- 吉岡ペペ ...自由詩213-1-7
十年ぶりに- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...412-12-31
馬鹿言ってんじゃねえよ- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...212-1-26
海にゆく- 吉岡ペペ ...自由詩411-1-9
帰る場所- 吉岡ペペ ...自由詩1610-9-20
世界- 吉岡ペペ ...自由詩310-4-29
- 吉岡ペペ ...自由詩7*10-4-13
蛇と桜- 吉岡ペペ ...自由詩710-3-22
蛇たちの休息- 吉岡ペペ ...自由詩510-3-7
彼女の子宮- 吉岡ペペ ...自由詩310-1-11
四人家族のマネキン- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...2510-1-3
蛇つかいたちの行進- 吉岡ペペ ...自由詩509-12-28
気持ちいっぱいあるでしょ- 吉岡ペペ ...自由詩809-11-27
ふたたび集りし- 吉岡ペペ ...自由詩709-11-22
コリント人への手紙- 吉岡ペペ ...自由詩209-11-20
宇宙からひとりごとが- 吉岡ペペ ...自由詩409-11-13
僕に裁ける悲しみ- 吉岡ペペ ...自由詩509-11-3
中二の秋- 吉岡ペペ ...自由詩509-11-2
ひとり唄- 吉岡ペペ ...自由詩809-10-27
夕暮れのあしあと- 吉岡ペペ ...自由詩1809-10-18
和解していた- 吉岡ペペ ...自由詩609-9-27
朝、秋を知る- 吉岡ペペ ...自由詩509-9-27
傍観者- 吉岡ペペ ...自由詩109-9-25
太陽の予告- 吉岡ペペ ...自由詩909-9-21
秋の風- 吉岡ペペ ...自由詩909-9-19
ひとでしか癒されない- 吉岡ペペ ...自由詩1809-9-8
田舎道- 吉岡ペペ ...自由詩5*09-9-1

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