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白い光があなたの耳を透かしている
あなたの血管が浮かび上がる
透けた肉は赤く
あなたの心臓はいま動いている

あ、また、つい、なんて凝視しては
なんでもないよと手を握る、握り返す
あたた ....
くすり、
笑うのだ なにかが。
ほら また 小さく。

虹の根元を掘っていると かすかに 聞こえる。
やはり、今日という日は、なにかを捨てる日だと、笑うものがいる。
佇む風は とまどいを隠 ....
シャンデリア
                    空のにおいが
なないろの真珠になって
くもの糸にきらめく朝、
なつかしい音楽を
聴いた。

それは
くさむらか ....
それから空は夏雲湧き立ち、風は川を越えて丘を越えて、それから線路を越えて団地を越えて、それからあの家の窓を抜けて、あの白い壁の部屋をぐるりと回る。部屋には檻があって虎がいて、虎は檻の中で待っている。誰 .... 離別すること
それははじまりである
丸い空が
しわがれ声をあげて
許しを乞う
そのとなりで
友はしずかに
そして
激しく雨になる

空がにわかに
なまりを
たくわえてく ....
それはひとつの水だった
ある日流れるようにわたしに注ぎ込んだ
それはひとつの風だった
吹き過ぎてなお心を揺さぶるのは


少女は春の花を摘む
長い髪を肩に垂らし何にも乱されることもなく
 ....
今日はぴかぴかに舗装されているから、うつぶせのままで背中の上をどんどん歩いていっていいから。夏になればまた雲が次々とやってきて積み重なるから、ふわふわと背中のほうからすこしあたたかくなる。街路樹の根っ .... 誰も知らない そんな夜、


少女のぽっちり開いたくちから一羽の蝶が
それはすみれいろの 夢見るひとのうすい涙のような
蝶が飛んでいった 音もなく


(恍惚めいた ひみつの儀式)
 ....
最後には閃光、そしてエンドクレジットになるのだけれど、胃のあたりですっぱくなって、のどの奥から舌の上、牙と牙、唾液のにおい、鏡の向こう、気づいた時にはすでに遅い、そう気づくまえに服を着なきゃいけない。 .... わたしたち、ちいさな山のちいさなおうちで、朝食のお皿を並べて二枚、三枚、並べているうちに足りなくなって、並べても並べても足りなくなって、テーブル継ぎ足しても足りなくて壁つきやぶって外に伸ばして、それで .... きちんと 信じるべき唯一のかみさまを持たないわたしたちは
そして争うこころがわからない

殉ずるなら何に
死して何処へ行くのか
それはいつも朧気で

知らないことが
いつも対岸を火事 ....
ぎゅんぎゅんと花々の茎と茎との間を抜けて、背丈よりも低い峠をいくつも越えて、あのランナーはわたし。ふくらはぎ縮み、ふともも縮み、南風燃え上がり、握りこぶしほどの小さな山をいくつも踏んで、森の奥のか .... つまりわたしたち、息詰まる草花たちの体臭と湿度のなかで、街路樹があり、ゆるやかに放物線を描く遊歩道があり、手すりがあり、低く絡みつく視線のなかで、プランターがあり芝生がありベンチがあり、ガラスがありス ....  ほら、たべものがよかったのかなわたし、おいしくできてるからわたし、ほら、軟骨はつやつやとしてみずみずしく、膝はつやつやとして夜に半月映るし、ほら、かわいい服とかかわいい靴とか、化粧品たち、小物たち、 ....  襖で仕切られた四畳半の、その襖を開けるとまた四畳半、また四畳半、大きさの異なる箪笥がいくつもあり、埃避けの布を掛けた雛壇があり、その隙間にすっかり平たくなった綿布団があり、そんな部屋が前後左右に際限 .... ホームを切り裂いて列車がページを捲っていく。同色の
制服に制服を重ね着してずきずきと圧密する、頭痛がちな
通勤電車のようにきつく綴じられた紙の隙間を押し開き、ぼくと
膝頭から胸元まで触れるほど巧 ....
彼らのことを
かわいそうだと
心の中で思う青年は
センエツである

彼らのことを
社会的弱者などと
呼称するインテリゲンチャは
酷薄である

〈―名づけることは
権力ではないのか ....
もう充分だと言うのは
きっと身勝手なんでしょうね

でもその気持ちが消えないんです
良くないことだとは分かっていますが

やはりこうして日々を
何とかうっちゃっていると

いつも最初 ....
{ルビ生命=いのち}の重みに
触れた{ルビ瞬間=とき}

今 ここに在る
ただ それだけで
繋がってきた奇跡の連続

なんてちょっと大袈裟に
身震いなんてしてみたりして

私も
 ....
この眩しい青空と比較してみる
かもめを探す
敢えて口にしない哀しみ

沖に流されては潮/騒
に引き戻され
わたしには縺れあう術がない
風またつよく、 荒い波
そして、
一 ....
映画が終わり、点灯されず
また最初から、始まった
つまりここは、昭和かどこかだろう
母がよく話してた、一日じゅう映画がみれる場所

父さんは何度も見るのが苦手なひとでね、
黙ってさきに出て ....
愛は海のよう

深く深く
潜っていくほど

嫉妬という水圧に押し潰されそうになる

愛に溺れて
苦しくなって
水面へ上がれば

不安という高波が襲いかかる

想えば想 ....
春はたまごの眠り
たまごの中でまどろみながら
イースターエッグの夢を見ている

{ルビ復活祭=イースター}の朝が来たら
ウサギが隠したたまごを
子どもたちが探しに行くよ

春になったら ....
慟哭はどこから来たか?
慟哭は胃の腑の裏のあたり
身体の奥の奥の方から
何度も何度もやって来て
何度も横隔膜を突き上げた
決して心なんかじゃなかった

慟哭はなにゆえ来たか?
それは父 ....
なんの気なしに
好きだといったら
なんの気なしに
好きだと返され

空に
青がみたされるように
しぜんと
おわってしまった
三月雨、が降る
ほろほろとこぼれて少女は涙する
はちみつ色の瞳を濡らし鼻筋を濡らし
ああけれど溶けてしまうから唇をきゅっと結ぶ


盛り上がる雫は春の水 それとも冬の水
少女に言葉はいら ....
きみに伝えたい想いが
きみに伝わらない想いが

心から溢れて
涙となって
瞳からこぼれ落ちる

きみを想って溢れた涙は
渇いた土に吸い込まれ
大地の小さな潤いとなる

き ....
ない

時間がない

眠りがない

ことばがない

つく 嘘もない

打ち明ける 真実もない

積み上げる 思想もない

吐き出す 幽霊もない

絶叫する 空白もない
 ....
体が溶ける謎は説けぬ

君は去った街に残るのは

涙の水溜まり

途切れなく続いている毎日

心の端の方では落ち着くらしい

ほどけなくなった靴紐には

最終的にハサミの刃をあ ....
これで終わりだ
哀しみの淵に佇んで
棺桶に片足を入れてみる
そこは冷んやりとしていて
おそらく恋しいとか愛しいとかいう
奥底から生まれるそういった波に襲われて
目覚める前の君の体温 ....
杉菜 晃さんの自由詩おすすめリスト(973)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
桜の季節- 青の群れ自由詩718-3-27
囓る- 草野大悟 ...自由詩318-2-27
シャンデリア- 草野大悟 ...自由詩618-2-16
幽霊と虎- 片野晃司自由詩1918-1-1
誕生____3.11に寄せて____- 前田ふむ ...自由詩14*17-6-19
水中花もしくはオフィーリア- 石瀬琳々自由詩10*17-4-25
雑草嵐- 片野晃司自由詩1117-3-16
夜毎の蝶- 石瀬琳々自由詩15*17-1-25
因果律- 片野晃司自由詩18+15-12-23
黒い山- 片野晃司自由詩11*15-6-11
無宗教のわたしが歌ううた- 瑠音自由詩115-1-13
筋肉賛歌- 片野晃司自由詩714-2-20
つまりデートコース、- 片野晃司自由詩714-2-20
ショッピングモール- 片野晃司自由詩19*13-7-20
戦闘少女、戦闘少年- 片野晃司自由詩1613-1-6
ともだち- 片野晃司自由詩1013-1-6
憐憫- 浩一自由詩312-3-13
巡礼- HAL自由詩6*12-3-13
Be- 広川夏海自由詩7*12-3-12
忘日- アラガイ ...自由詩20*12-3-11
cinema- mizunomadoka自由詩212-3-7
愛の海- ジュリエ ...自由詩612-3-5
春はたまごの眠り- 未有花自由詩18+*12-3-2
昭和の悲劇_2- 浩一自由詩212-2-29
告白- はるな自由詩412-2-26
三月雨- 石瀬琳々自由詩16*12-2-23
- ジュリエ ...自由詩212-2-22
ない- ただのみ ...自由詩20*12-2-16
とりあえず全部なくすことにした- こめ自由詩1112-2-8
夜明けには死が待っている- 士狼(銀)自由詩612-2-6

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