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しずかな喧騒にみちた夜

外灯のしたに白が溜まっていた

スーツに風が入り込んだ

たき火の匂いが鼻をかすめた

ひと肌ほどの悲しみか

しずかな喧騒をむねに聴かせた


銀 ....
夏が終ります

人肌が残ります

三回くらいやったって

彼氏ではないのです



風がほどけます

秘密の鍵はごっこです

愛さけて

彼氏の知らない

足あとが ....
高台から海を眺めていると
海がとまっているように見えた

青い革の精緻な模様が
いっさいの動きをとめている

夏光のちからが
今日はすこし遠くに感じられた
陽射しがほどけはじめている
 ....
戦争について考えることは

それは有益なことなのだろうか

平和についても

それは有益なことなのだろうか

幸福について考えることこそ

有益なことなのではないだろうか

戦 ....
あともどりできない始動のあと

結果はすぐ眼前に置かれている

そうして自問自答が始まるのだ

セミが鳴いている

草の濃い匂いがかすめる

汗の頭がため息みたいな息をつく

 ....
よく精神年齢をきかれたりすると

そんなシチュエーションなんて

スナックくらいにしかないのだが

中二の秋かなあ、なんて答えている

それは女の子に受けたりする

でも、四十にも ....
悲しみには涙がにあう

哀しみには命がにあう

悲しくて哀しくて

暗闇だからこそ

いっそう光に感じやすくなっている

ひとに優しくなったり

申し訳なくなったり

じぶ ....
運命論から見つめれば

すべての死は暗殺であると言えるのではないか

夏の

それもお盆のゴルフ場は静かだ

セミの声しか聞こえない

思考はクラブと汗の頭にしか存在しない

 ....
すべての制度は

幸福であるための確率論の所産だ

彼らは確率論を無視してしまったのだ!

何万回とじゃんけんをして

勝率八割を目指すようなことをしてしまったのだ!

人類の幸福 ....
手術からもどってきた母が

うわごとで寒い、寒いと言ったから

クーラーを切って窓をすこし開けていた

そとからはセミの声が入ってくる

甘い緑の匂い

夏の光が静かだった

肌が粘膜のように感じやす ....
正しいことってどんどんヨコ展開してゆくよね

でも

正しくないことってそこだけで止まってしまうよね

ぼくらはなんでこうも

自分を正当化しようとするのだろう

夕焼けまえの青い ....
僕はたくさんのひとを巻き込みすぎている

それでみんなを

幸福にしているのならいいのだが

ついて来れないひともたくさんいた

僕は反省もするし、確信もするし、

でもさいごには ....
月が笑ってら

それがおかしくて

空手の帰り道

おいらも笑ってら

四十すぎて

空手をはじめて

どうなりたいねん、って言うけれど

やばいくらい

汗をながして ....
夏の

匂い

蚊取り線香の匂い

湿っぽい冷房の匂い

熱くなりすぎた樹脂の匂い

アスファルトに大粒の雨

三回以上したあとの女の匂い

虫たちの

みどりの影
 ....
やっぱり好きなんだけれど

その理由よく分からない

一目惚れではなかったから

一緒のチームにいたからだろうか

そんな女の子ほかにもいたのに

色即是空

空即是色

 ....
ガンとは響きの悪いことばだ

それはガンの意味を知っているせいなのか

意味を響きに置き変えたのがガンなのか

こんな近くに

三人もガンを持つひとがいる

その響きに飲まれまいと ....
仲間たちがいとしい

漫画で

謝りたいと感じている、

これを感謝と言うのだろう、

というのがあった

だから仲間たちに感謝している

この仕事をフィニッシュさせるために
 ....
三日月みたいな太陽だと

月が割り込んできただけじゃねえか

三日月みたいな太陽か

戦争なんかもそうなのかな

エゴの上にネーションがあって

ネーション同士のあいだに

ふ ....
戦争のイメージは真夏の闇

前世からのごとく鳴いている蝉ども


宇宙の闇じゃぼくの根っこが泣いている


いま帰宅しました

どっさり疲れたいちにちでした

だれかに弱音を ....
カミナリが鳴ると

暗いお外は夕立のおと

リビングのテレビは

昭和四十年代の時代劇

はんぶんに切ったメロンを薄い皮にして

セブンスターの吸い殻をそのなかに捨てた

暗い ....
やわらかな慈雨が

この岩に穴をあけたのです

どこからか種がやってき

うまい具合な風や雨や光だったのでしょう

穴から松が生えようとしています

教訓を見出だしたい訳ではありま ....
雲海に月昇る

月はまるで僕等のようだ

月光が僕等に平等に降って

くまなくを満たしていた

僕等はキスを試みたけれど

太陽の下でも出来たこと

雲海に月昇る

月光が ....
カミナリが紫白いろに夜を暴いて

さなぎのなかの

生物を見るような緊張を散らした

あなたのことをしばらく想う


宇宙船にのりこんだ

おおぜいのなかの二人になっていた

 ....
別れとは僕のせいで
僕のせいではなくて
やっぱり僕のせいで
それは宗教の奏でる
メロディのひとつだ

みんなの役に立ちたいだなんて
そんな身勝手は遠くにいっちまう
世界平和は想える僕た ....
きみに貸した吉本隆明

興味のそぶり感じたから

ぼくらは口実をこさえていた

どうでもいいような混沌に

希望のひかり点滅させていた

掌なんまいかの詩篇をそらんじてみせた

 ....
たましいの一滴、血の一滴まで
この愛をつらぬいてやるさ

実体のないものに惹かれるのは
実体のないものしか
実体のあるものに繋がっていないから

宇宙のはじまりの名残だろうか

たま ....
来年のこの日を迎えられないことを前提に生きている

死は怖くはないが申し訳ない気持ちが胸に溢れている

あと一年世界平和でも目指して日々を生きようと思う

あとはお任せだ、果報も訃報も生き ....
社会にでていちばん痛感したことと言えば
正しいことが絶対ではない、ということだ

清濁併せのむ、ということではない
清濁は併せのんではいけない

正しいことを振りかざしても、それが伝播しな ....
50歩進んでは48歩さがってるって感じだ
3歩さがって5歩進む生き方のほうが疲れない筈なのに

誤解もうまない筈なのに

敵もつくらない筈なのに

もう四十なんだから生き方を変えなきゃ ....
彼女と気持ちだけ通じあって

その翌日から鳴きだした

セミが鳴いている

ぼくには妻がいる

彼女には彼がいる

宇宙のからくりのなかで

僕らは愛しあい切なくなる


 ....
こめさんの吉岡ペペロさんおすすめリスト(267)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
しずかな喧騒- 吉岡ペペ ...自由詩409-8-19
真夏の終り- 吉岡ペペ ...自由詩309-8-17
夏の爆弾/秋の煙- 吉岡ペペ ...自由詩509-8-17
時間という海- 吉岡ペペ ...自由詩909-8-16
炎天- 吉岡ペペ ...自由詩309-8-15
中二の秋- 吉岡ペペ ...自由詩509-8-15
路傍の石- 吉岡ペペ ...自由詩509-8-14
暗殺- 吉岡ペペ ...自由詩109-8-14
人類の幸福- 吉岡ペペ ...自由詩209-8-13
悲しみ- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...509-8-12
この袋- 吉岡ペペ ...自由詩709-8-6
このひとを見よ- 吉岡ペペ ...自由詩909-8-5
四十すぎて- 吉岡ペペ ...自由詩709-8-3
夏の- 吉岡ペペ ...自由詩1009-8-2
カード召喚しなくても- 吉岡ペペ ...自由詩409-8-1
矛盾の波- 吉岡ペペ ...自由詩309-7-31
仲間たちへ- 吉岡ペペ ...自由詩609-7-30
月と戦争- 吉岡ペペ ...自由詩609-7-30
真夏の闇- 吉岡ペペ ...自由詩609-7-28
弾劾- 吉岡ペペ ...自由詩1009-7-24
やわらかな慈雨- 吉岡ペペ ...自由詩1109-7-23
雲海に月昇る- 吉岡ペペ ...自由詩809-7-22
宇宙船のふたり- 吉岡ペペ ...自由詩709-7-19
別れ- 吉岡ペペ ...自由詩609-7-18
そぶり- 吉岡ペペ ...自由詩509-7-17
祈り- 吉岡ペペ ...自由詩609-7-15
Pray_To_A_Foreign_Star...- 吉岡ペペ ...自由詩609-7-12
季節のように- 吉岡ペペ ...自由詩709-7-12
生き方- 吉岡ペペ ...自由詩409-7-11
セミの記憶- 吉岡ペペ ...自由詩509-7-10

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