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今青き蛇の抜け殻くぐりぬけ廃墟のごとき雨の降るかも
コスモスの群がる丘で赤と青 少年少女が燃やすむらさき
錆び付いたあなたが今夜もあらわれて僕のくちびる噛んでさよなら
降 ....
どっちを向いても砂浜だらけの砂
部屋が思い出砂漠しているのでゴースト バイ ゴースト バイ ゴースト
あなたが沼へ帰るというので
わたしは途方にくれる
あの森はあなたの兄を食べ
わたしの妹を ....
開かれた窓が必ずしも
空ではないとゆう君が開く
歌集の背景も部屋ではないとゆう
綱渡りな瞬間が連続している
今日は一番新しい日
みんなに会いに行こうと思ったけど
道はすべて絶たれて ....
罪の森きみの手を取り「逃げよう」と言った途端に僕も罪人
森のなか追いかけごっこふたりして迷い込んだねもうひとつの森
瓶詰めの蝶を埋めます木の根元「飛び立つものはすべて埋めます」
....
蜜 蜂 や 甘 い 寝 床 は ど こ に あ る
茶 の 花 の 語 ら ぬ こ と を 飲 む ば か り
両 足 が 棒 の よ う だ と 案 山 子 か な
赤 ....
縁側で闇を見ている妹の白いうなじが僕を呼んでる
夏野山汗ばみながら駆けてゆくゆくえふめいの妹の兄
鉄塔の錆びた階段昇りゆく100階したから姉とは呼べづ
鏡台に映る妹べにを ....
鉱 山 や 氷 河 期 抱 き 耐 え る 夏
網 戸 ご し 細 か い 夜 が 並 ん で る
盆 支 度 墓 の 間 に 間 に 少 女 た ち
盲 目 の 父 と ....
くらい部屋の中
あなたはいつからいたんですか
ずっとそこにいたんですか
さっき?さっき来たばかり?
そうですか
全然気づきませんでした
すみません
なんだか元気がないですね
お腹がす ....
畦 道 に 自 転 車 ゆ き て 蛍 舞 ふ
幼 虫 が 齧 る 花 食 べ 羽 化 を 待 つ
夏 に 首 痛 め て 星 も 見 れ ぬ 夜
古 井 戸 や 落 ち ....
夏 か い て ん す る と 同 時 に 蝉 騒 ぐ
盗 塁 を 刺 せ ず 投 手 の 恋 終 わ る
縁 側 の 素 足 の 影 で 眠 る 秋
草 む し り 花 ....
微笑みに沈みながら
ゆっくりと溶けてゆく君が君が
追いかけられることにつかれて
しごとも捨てかんけいも捨て
色さえも捨てた
ほのおの残した灰のように静かに
軽く風のような涼しいが吹いてから ....
ろくがつの洪水の夜に
しばらくぶりに泳いでみたが
溺れるすべを知らない僕は
たいへいようおうだん
とうとう魚になってしまった
今となってはもう
せめて、魚大好き!な君に食べられたいと
だ ....
「あー、腹痛かぁ」
と言いながら休憩室に入ると君がいた
「からだの調子の悪かときって、脈の速うなるとよ」
君がそう言うので
僕は脈を計る
手首の付け根をさまよう指
(見つからな ....
焼 き 魚 泳 ぐ 世 界 は 詩 の 世 界
前 世 で の 僕 ら ふ た り の 墓 参 り
夢 枕 寝 グ セ で 立 っ た 先 祖 さ ま
ね み み み ず 寝 間 着 ....
飛行場だった廃墟に忍び込むと
僕は思わず
飛行機になってしまう
両手を広げ
雑草の生い茂った滑走路を
全力疾走
夜風は冷たくて気持ちがいいな
思わず顔が微笑んでしまう
いつの間にか「キ ....
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