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書けなかった詩の断片が
ちぎれた草になって
風に舞っている
いのちは永すぎる未完
死してなお
始まりにさえたどりつけない 未完
私の夜はいつもと同じ旋律を
内側の街路にまきち ....
モノクロの描画、朝が朝になって
いつも間違えそうな、窓に走る線のひとつふたつ
数えることを踏みとどめて
大きな朝に、誰もいない交差点に、スクランブルに
点滅する青と赤に、おはようと言うための
....
ふと思いついて、昔書いた詩を投稿してみま
す。一九九〇年から一九九四年ぐらいまでに
書いたものを、自分の中では「初期詩篇」と
呼んでいます(それ以前に書い ....
(削除)
昨日 切り捨てられた廃線の
駅 構内には
まだ暖かな気が
そこら中に点々と赤味を帯びて
揺れ立っているというのに
朝に 幕
夜には 鉛の月影が
ゆっくりと光りを奪っていくのだと
....
私の底に滴るのは
暗い砂だ
私が歩んでいるのは階段だ
いつも
上っているのか下りているのか
どうしてもわからなくなる階段だ
記憶の中には
私の指たちが仄白く棲息している
それら ....
いつのことでしたか
忘れてしまいましたが
絶句したその無言の先に
あの日がちらついていたのは、確かです
日溜りの微笑む
静けさのなか
涙は花ひそめ
無表情に泣いていました
それはか ....
ごめんなさい
あなたを傷つけてしまったのは
僕のせいです
ごめんなさい
地震が起きて人が亡くなったのは
僕のせいです
ごめんなさい
津波がおきて多くの人の命 ....
私は海になる
ただひとり あなたのために私は
自分を分解して個体の部分をすべてぬき取り
液体だけで構成された海になる
父になることしか出来ない性の宿命
それでもかまわず
私は母のような海に ....
まっすぐな姿勢で、書きなさい。
こんな忠告とともに、身体の歪みを矯正して
くれる機械があったら、私はそれに従うだろ
うか。椅子の背もたれの部分に備えつけられ
たセンサーが、座っている者を背 ....
雲の
静かな暴走
高い青へ青へ
ゆけない、わたしの上に
上空があって
午後、
稲穂というよりも、風だった
肌が痛いほどの
午後だった、秋だった
その風 ....
空いている電車に乗り 席に座る
駅に停まり 駅を通過し
また駅を通過し 駅に停まり
車内は次第に混んでくるが
他の席はどんどん埋まってゆくが
私の隣はいつまでも空いたまま
誰も座ろうとはし ....
もう一度、始まるのです
そう言って眠り落ちる人
危なくはないですか
休みたくは、ないですか
瞼の裏側の静かな暗闇で
一人で旅に出るそうです
朝までには戻るから、と
その人は
積 ....
「あの子が行くなら行かない」
爪とチョコを一緒に食べてる。
−それは何の味?
火星人とお話をしているみたい。
毎週月曜日になると、ピンクのカーディガンを羽織ってる。
−北って、どっちよ! ....
青ちゃんのおまじない。
−真っ黒に塗りつぶす。
例えばね、クレープをふたつたいらげる。
だって、壊されちゃったんだもん!
たくさんの空を。
だから、作るしかないの。
そうして、見つ ....
目が覚めると
広い窓の部屋にいる
鍵穴にくるり、と
鍵を差し込むのはもう何度目だろう
潮の香りがする
海が近い、ようで
不透明な窓から
青いはずの海を想像してみる
仕方が無い、のか ....
青い枠にはお花の絵が似合う、と教えてくれたおじちゃん。
わたしはこんな風になってしまったのよ。
見えなくなっても、がっかりしないで。
ちゃんとあの靴を履いて見せるから。
わたしはおりこうで ....
追われてゆく、陽の速度に倣って、大気は燃えている。すべての失われた魂を鎮める夏。その高温へと連れて行かれる。靴の紐がほどけている間に、素早く足裏をさらけ出し、女の後ろ髪がほどかれる間に、どうにかいまを ....
もう少し近くで
聴かせてください
微熱の片すみに降りそそぐ
この音の連なりが 唄であるのなら
夏の底
透けた木の葉を揺らす
あるかなしかの風
古ぼけた木のベンチに
ゆっくりと
時 ....
少しずつ
深くなる季節に声をかける
前髪の長さが視界をさえぎる頃
君は青のように濡れるだろう
それは特に悪いことではないのだが
誰もが出立している そのさなか
僕は君に声をかける
少 ....
ふいに
欠けた気持ちで目覚めた
三日月の朝
とんとん、と
階段を降りながら
わたしを満たしていた
はずの
あたたかい何かを
必死で思い出そうとする
思い出そうと
コーヒ ....
蹴った石の音が
朽ちながら
からから、石を乾かしてゆく
腕に抱くものが欠けている
そっと、歩行の動作に紛れて探れば探るほど
空間は何処か冷静だ
石は乾き果て
気が付けば音も、 ....
草原の昆虫が挨拶!
木の幹にしがみついたビニール袋に、水滴がたまっている。
春を置き去りにして、走ってきたよ。
風は生温くて、とても涼しくなんかないよ。
春を置き去りにして、走ってきたよ。
....
数えきれないほど多くの
手首のかたちをした炎が
夜の空をまわりつづける
見える夜 見えない夜を
讃えつづける
原を越える雨
石の絵文字に咲く花
森をまとった遺跡の ....
彼のお兄さんと会った
彼のお兄さんは産まれなかった
彼のお兄さんは彼よりもカッコいい
そして彼よりも優しい
彼のお兄さんに抱いて欲しくなった
どうかわたしを愛してね
どうしてあなたは産 ....
使い方も覚えた
ようやく
夏が乾き
昨日へと遡ってゆける余裕が生まれる
抱えたことのない問題によって
ひとは計られるとするならば
誰も 誰一人として
濃い青空や
水に濡れた感熱紙に
....
政府は、自殺者撲滅のため
自殺の場合は死亡届けではなく
生涯終了届けを提出するという
法案構想を発表いたしました
自殺者は、生きることを終了しただけで
この世から存在は亡くなられてはいな ....
雨に濡れるのを忘れた人が、信号の前で返り血を浴びている。どんよりと、ただどんよりと生きていけ。おまえの夜の病はいまだ進行中だ。魚群探知機に映る影の人びと。探そうとしてもけっして探し当てられない影の呼吸 ....
あ、熱
の予感に
振り返れば、白、白、白い、強い
ビニルハウスの、輝き
緑、の匂いに振り返れば
畑の若い夏野菜の、足々の、美しい美しい強い
濃厚な土への、浸り
....
長い眠り
そして夢
彼は水の底で 海の底で
静かに
雌伏の時を過ごしていた
そして眠り
またも眠り
心地良い水のゆらぎの中で
彼は際限なく眠りつづけていた
動乱の前の
不気 ....
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