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いつか
遠い昔の夜
暗い海の
浮かぶ月に例えてくれた
何も残さない
わたしの体を抱いて
その透明なまぶたでは
すべてが見えてしまうね と
力なくゆだねる
その体は
いつか
水にな ....
散歩の途中で
くしゃみをすると
塀の向こうから犬に見つめられて、困った
立ち止まって見つめ合ってみるけれど
悪いことをした
わけではなく

少しだけ難しいことを
難しく考えてしまうから ....
美しい塊
食べ頃の死体
釣り上げた鯔を
蹴っ飛ばす
林の中の遺跡は
死体で埋まっている
掘り起こすのも
死体の兵士
金属の屑を遺跡に敷いて
仏像を転がす
小さな庵の中で
裸の ....
誰にも なんにも

言えないものだから

大切にしまいこんだ笛を

吹き込む風が

鳴らしています


静かな部屋の中で

かすかに鳴る 笛の音を

聞いていましょう
 ....
 
 
 
 
拝啓、ムジーク。音楽的な夜が、ルララルラとやってきます。コルゲンのようなうずら卵のような、つるりと白く圧倒的にやわらかく飛び散りそうな、つきぬけてせつない月。ぼくらはぼくらなの ....
ある時ダヴィンチが
金魚鉢を眺めていると
金魚がウインクしたので
「魔が差したんだろう」
と思った


またある時ダヴィンチが
散歩をしていると
電信柱がおじぎをしたので
「人 ....
黒頭巾ちゃんが寝ているあいだに
内緒で神さまをこわしてしまおうか
慈愛のシャワーがどうしてもやまないなら

谷間のユリ
という名前の薔薇をささげよう
あかいゴマシオを世界にふりかけるよ ....
身体を懸け
窓硝子が投じくる色彩鈍角と
眼球につきものの悲痛鋭角との
区別が付かず
ずきん、瞑りました
それでなおさら
難解な幾何学を閉じ込めてしまった眼を
白く、拭き取 ....
僕の隣を35度線が貫いていて

本線から外れたところで
あなたがうつむいていた
ような気がして
振り向いてみると
変わらずに
距離は隠してしまう


あなたの隣を36度線が貫いてい ....
秒針がふるえて
ぼくは ただ
青くなってゆくばかりだ


深みが光を吸収し
かわりに
無数の粒子が
まとわりつく


探してた言葉は
どこにも見えず
たえなまく


 ....
あの雨を色に変えるには
少し時間がかかります

迷い花

どれもこれも
本当で
一晩ごとに
迷ってしまう

あの雨を花に変えるには
あと少し時間が必要です

ためらい花

 ....
日陰に生きていた

何も言わずに
川沿いで
花を育てながら
待っていた

一年ぶりに川の向こう
清らかに
静かにたたずむ
あなたを見つけた


やっと逢えたね


 ....
高速で自転し公転する地球に
ふりおとされまいと必死にしがみついている自分だ
朝が来て昼が来て夜が来るめまぐるしい展開に
なんとかついていこうと必死で追いかけている自分だ
あっという間に0に近似 ....
曲がり角に沿う壁を
鳥の影がすぎてゆく
風のない午後
一羽の午後



少ない雨が来ては去り
灰は薄く街にひろがる
置き去りの光
置き去りの火



黄緑 ....
何も食べず
何も犠牲にせず
何も汚さず
何にも汚されず
多くのものを育てる

ただ真っ白い牛乳に
僕はなりたいんだ
大切にしていた箱が
最近とうとう見えなくなった

白い輪郭を今でも覚えている
美しいと思えるものを
美しいのだと思いこんでいたものだけを
少しずつしまっていった

一番最初に消えたのは ....
眠くては
まったく思ってもいないことを言ってしまうので

振り返って斜め上を向いてまた振り返る先の
イメージを繰りだして思いやる勝手のそのまた先を
あと悔やむのもそこそこに それとなく諦めて ....
傾きかけた夕日に
静かに染められていく放課後の教室
たわむれあそぶ影法師たち
その風景からひとりひとりを
輪郭にそって丁寧にきりとり
ノートに貼り付けていく

ふるえる手で
間隔が
 ....
陽が当たらないこの部屋には夜が堆積したまま、おはよう。
けして眩しくはないけれど、それは挨拶だ。



腕を下にしていたのでしびれた。下敷きが平たく硬いのは、しびれずに楽に生きていくための防 ....
道は迷ってる間は途方もなく長い
決まってしまうと途端に引き返したくなる
この道でいいのか?
この道は私に踏まれていていいのか?
私がこの道を選んだのか?
私がこの道に選ばれたのか?
想いは ....
いつだって街灯は
見なければならないものしか
見せてくれないので
夜は直方体の中で俯せていて
換気扇は回さないでいる



ホラー映画を明るい部屋で見ていて
終わってから突然笑い出す ....
キミは何か間違っている。と
目覚めの次にインプットする。と
一日がゆっくり動きはじめる
先週工事していたビルは
1階をシャネルに似せたカフェで取り繕って綺麗
寝起きからローストの匂い 気がま ....
「ねえ、お母様。最近あの人よく笑って下さるのよ」
だってたくさんのドレスを新調したんだもの。
若い頃を想い出したかしら。
「あら、不安定なのねえ…」

そう。一日着たらもうおしまい。
カラ ....
解放されたからだで
地面を舐めてから飛ぶんですよ
地面の味を覚えてないと
きっと降りてはこれないからね
鳥は飛ぶ必要があったんですよ
飛ばなきゃ生きてはいけなかった
あなたも飛ぶ必要があれ ....
圧縮繊維 の雲
を 引っ掻こうとするも果たせぬ細枝 細り
凝り固まったアスファルトから続く
彫刻的な彫刻的な陰影まみれ の樹皮には
纏足をほどく糸口が ありません 


何か ....
さがしあぐねた太古の村里
官能の奥にゆれうごく川面 
頑迷な細根の入り組む過去
身悶える蒼白い肌が密かに

産卵する苦悩の狡猾な意図
かも知れないのにもっとも
外見は無口な黒いシャム猫
 ....
みかがみが
てらり、と照らすので
波紋がまぶしそうに空気をつたっていく
みだれ飛ぶひかりがひとしずく
手のひらに落ちた
代わりにチェリーをひとつぶ落として
みなもを揺らし、くり返す

 ....
それでは納得いかないわ。
布団をパンパンたたきます。

恐怖の大王が降りてくる前に、
お日様のひかりをね。

まだまだ、パワーが足りないわ。
「カレンダーめくってやらないんだから」
と ....
雨が降ってばかりの午後の終わりになって
雨が止んでばかりであること、感づいた
数億粒の喪失、愕然として足を止めた
ずぶ濡れのアスファルト踏みしめるゴムタイヤ
が群れ行き
音 ....
白昼の深い穴を彼等は掘る
彼等のものである棒で
彼等のものでない皿で
大地の中で生き延びるため
横臥して祭祀を待つために
一つの表情を埋葬する穴を彼等は掘る
流星を厭いつつも上官には従い
 ....
葉leafさんの自由詩おすすめリスト(186)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
わたしの体は、あなたを潤すためにできている- あみ自由詩7*04-9-10
そこに当てはまっていく、そのために- 霜天自由詩2604-9-7
- あおば自由詩3*04-9-5
風の笛- こむ自由詩4*04-8-8
拝啓、ムジーク- nm6自由詩12*04-7-26
ダヴィンチの怪- たかぼ自由詩1904-7-21
肩にふりかかる- 角田寿星自由詩404-6-27
幾何学夏模様- A道化自由詩404-6-23
35度線- 霜天自由詩1104-6-23
ブルーホール- 望月 ゆ ...自由詩5*04-6-17
紫陽花- mayaco自由詩304-6-9
私が産まれた日の、花と花言葉。- あとら自由詩5*04-6-5
輝け- ワタナベ自由詩13*04-5-28
黄緑- 木立 悟自由詩704-5-17
牛乳になりたい- KEIK ...自由詩304-5-13
大切な箱- mayaco自由詩4*04-5-13
ミッドナイト- nm6自由詩4*04-5-1
卒業- ワタナベ自由詩8*04-4-26
いつまでも繰り返している- nm6自由詩13*04-4-18
いいのだろうか?- KEIK ...自由詩104-4-8
夢見る少女部屋- からふ自由詩404-3-30
夕病み- yozo自由詩204-3-20
歪み- 浅野 す ...自由詩504-2-22
そっちはどうですか- ゼロ自由詩404-2-16
冬の纏足- A道化自由詩304-1-5
透明な平目_- 狸亭自由詩203-12-28
隠れる湖- からふ自由詩503-12-25
本日は晴天なり- 浅野 す ...自由詩503-12-13
黄土色- A道化自由詩303-12-6
掘る/彼等- 大山猫自由詩203-11-23

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