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夜闇。暗さに光線、たとえばただアスファルトの隆起したひとかけらを照らしている。点は(このままだよ)とささやき、いつしか光の粉をまいて。すふすふと積もり、埃のようにけむりながら少 ....
ひどい青さの落果
そんなに思い出を失くしてどうするの?
夢をみてるのね
ゆるい傾斜の果樹園で
ひとつひとつの木には
実がふくらんでいて
それいぜんには
花が咲いていて
遠い

息が ....
硝子細工の
幾つかの重なりは
小さな風の溜まり場をくるくるとかき混ぜて扉を揺らし
丘に続く小道を夢見るのです

夏が降り
気まぐれな模様を織りなして
あのひとの指に留まった雨粒が私の
 ....
中心へ向って途絶えない無数の
緑の中に駈け寄って

眼の後ろで呼ばれた光は
しだいに
向かい合わせた最後の場所で
塵に変わりゆく扉に刻まれても
痛みのオウトツを識らない

薄まら ....
あ、あー、あ。
ニューステージでは、悲しいこともあるよ。


雨振ればバラバラでもう元に戻せない、けれど今日、暗い夜の丸い月の射し込む光、そして負。ぼくらの足音はひどく響いて ....
日々、日々、そして日々
直立の過ぎた或る身体が
正しい姿勢というものを失念してしまう主な原因は
目にした花弁の、茎の、色彩を、質感を、暗記し反芻することで
一時的に和らぐことができます
 ....
おとのとどかぬさめたよる

はるかかなたにみかづきありて

こくうにうかぶわたしはなにか

きしみにくすんだあたりはやみよ

そらからにじむひかりはあわく

なみだのようにあめがふ ....
海と陸をつなぐように
あなたは海岸線を歩いている

砂浜で波とたわむれる
あなたを見失ってしまいそうで
急いでかけよった
僕の砂まみれの顔を笑っている
あなたの白をたどれば
その薄紅色 ....
わたしの前から
あなたが立ち去った

その瞬間、
わずかな風が生じる

わずか、だ
わたし自身が感じるか感じないかくらいの
本当に微かな風
しかしその何とも言えない悲壮感
わたしは ....
私の意識の
極北に立つひとがいる

彼はいつも黒い服を纏い
時にその服を髪を風にたなびかせ
時に無風のなかに
その立ち姿の輪郭をくっきりと映し出し

時に彼は流れる水のような
ゆらめ ....
メスシリンダーはすべて
叩き割って構いません
まちは季節によってその色を変えるのに
案内図の中には
風一つ吹かないのですから
傘は売れましたか
そのことが一番気がかりです
という嘘はいつ ....
ブリッジをする君が足元
そして腕のあたりから
徐々に橋になっていく
なぜ君はブリッジをしていたのか
なぜ本物の橋になる必要があるのか
僕らは何を間違えたのか
かつて優しい嘘で慰めの言葉 ....
ねむる石のねむれない夜のかたくこごえた思
い出のなかのあらゆる音をききあらゆる色を
みてあらゆる味をなめてあれはとおい海のな
がい砂浜の潮とたわむれる歳月だったあれは
ふかい青空のしたのひろい ....
<早朝のめまい>
無数の針が 雪の地平線に整列してゆく
朝日に小刻みに照らされて
瀬戸際の美しさを
告げている
銀色の予感はめまいの中で
怖れながら起立する
人肌の息を含んで 撚りをかけ ....
はら
  はら
    落ちる
       散る
風邪をひいた 熱 まだ、散らない
生まれ、愚鈍の、花
さっきまで
     五月まで
         月までの遊覧飛行、
乱費す ....
空の中に沈め
どこからか
笛が聴こえる
それは君を呼ぶ笛だ
やがて君も
死者の隊列に加わる
その時のために
空が君に向けて吹く笛だ
山の稜線があまりにもくっきりと際立っていて
空はあ ....
黒い夕暮れ
かたちのない傷から
夢のように沁みてくるものがあり
壊れがちな覚醒

鋭角的な儀式の
あるいは 金属的なサーカスのさなかに
暗く降ってくるのは
誰の声なのか

蜥蜴の閃 ....
なぎの さなぎの しろわた ほころび
ふれど ふぶけど つちいろ こいこう

つづり とらわれ やまいの つむゆび
くれて くぐった ねあかり おいこし

ほろほろ ひいた かごの ....
夜は暗い
夜は寒い
いまこの荒野を
この時間にしか在ることが出来ない騎士が
ひとりゆく
彼は自らの馬を失くした
それは五百年前のこと
彼は自らの体を失くした
それは五百年前のこと
い ....
遠い日の夜
私が目を覚ますと
家には誰もいませんでした。

このとき私のなかで青い虫が鳴きました。
(きいきい)


さらに遠いむかし
最後の氷河期が
始まろうとする夜
私は猿で ....
南の野原は
みんなあかるく
はやいのです

日と風に
ほされる草たちは
わたしの訪れに
あいさつしますし

ほらあの
草むらから
何かがとうらいするよ と

日と風が
さあ ....
気色の悪い風景を目前にしたときに回転体は急に速度をひるがえした

諸々の事情は飲み下す事はできたがあめ玉のように喉奥にのさばっていた

それのお陰で僕は死ぬのだと白いのに告げられて ....
夜、
扉は開かれる
恐れることはない
我々は誰もがそこへ向かっている
まずは 手による想像を洗い浄め
火をもってすべてを鎮めよ
みだりに本当のことを口にしてはならない
それは君を不幸にす ....
流れにさからってのぼってゆく鮭の産卵のよ
うにうたうたうものは自らを束縛するすべて
のものに抗いうたうたう水の飛沫がとびちる
ようにうたのかけらはとびちりその濡れてふ
とった水を全身に浴びて鰓 ....
それは
あなたの優しさ
ですか

あなたを
忘れないための
痛み

静寂の月夜

わたしは
雪虫となり

{ルビ羊歯=シダ}の葉に滴る
朝露に溺死する

時間という
 ....
白鳥を見つけた人は飛んでいった

白鳥の話をするとき
すでに空を飛んでいた

美しい白鳥はイルカのような瞳で話しかけ
その傷跡に柔らかな手を差し伸べた

白鳥を見つけた人は自由になった ....
瞬く間に
ホームは行く
狼は走る
涎と舌を垂らし
加速する列車を追いかける
黄金色の眼光
離れ小島の青船
点々と帆を広げる
君が去ってゆくのか
僕が去ってゆくのか
フラット ....
病院の長い待合い廊下に坐って
考えている
私の気はたしかなのかと
時々 呼び出しに応じて
いくつかの個室のどれかへと
人が 入ってゆく
そしてやがてまた出てくる
入ったまま
出てこない ....
{引用=事象の地平線・・・ここでは光さえも脱出できず、時間の伸び率は無限大∞となり、知覚できるいかなる事象も行き止まりとなってしまうという・・・ }


君の顔が歪んで見える

その肉声は
 ....
それは 破綻だった 小さな部屋で
はじまっていた 壁が不必要に白すぎて
かといって 何を置けば あるいは ただひとつの
窓に 何色のカーテンをかければ その白が
中和されるのか わからなかった ....
葉leafさんの自由詩おすすめリスト(186)
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