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長雨の続く夕刻の水溜まりに影が映ることは
ない。泥水のように濁るわけでもなく、清水
のように色も無くすべてを透過するわけでも
なく、それは雨水と呼ばれるものと酷似して
いる。事実、それ ....
    喰いたくてそこに居るのなら
    苦痛だけは残しておいてくれ
    苦痛さえあれば
    数億年後に詩はふたたび生まれるだろう



    間延びした快楽 ....
    私の瞳は濁った緑
    私の指は三本しかなく
    私の髪は闇の捨て子だ
    私へ向かうすべての心は
    空の貝のようにねじくれている
    本当の心は ....
神 鳴 り が 天 地 を 引 き 裂 き
黒 い 空 に 凍 て つ く よ う な 色 の 虹 が か か る 。
小 鳥 は 悲 し み に 閉 ざ さ れ そ の 形 の ま ま 影 に  ....
上手く眠れないままの空が白み始める。轟音
で走り去る獣たちもわずかで、その咆哮にも
ためらいが見える。廃墟の影に潜む小人たち
は闇が消えていくに連れ恐る恐る顔を覗かせ
覗いた顔を逆に覗かれ ....
記憶の ぬくもりが
朝のラインに 並びます
いくつかは やわらかく はじらい
いくつかは つめたく ゆるされて

/濡れた空に 水の旗が ゆるやかに たなびいています/



それで ....
雲はかすかに薄い。満月はわずかに遠い。星
たちは月の輝く姿に目を細め身を寄せ合いな
がらその眩しさを囁く。塔の下ではいくつか
の波が押し寄せる。浸食は彼方の記憶。崩壊
は遥かな追憶。廻 ....
レッグウィップレッグウィップ。足元にじゃ
れつくウィップ。遠ざかる遠吠えにウィップ。
深夜のアスファルトに水滴。薄い雨粒。オゾ
ンの微膜が地表にはびこり地球を覆いつくす。
オゾンウィップオ ....
 十月

忘れられない人がいる やわらかな白いカーディガンをきて 水辺のそばに佇んでいた人 手をふりやさしくぼくに微笑んでくれた あかるい霧のような雨が降っていた 
ぼくは何気ないそぶりで 自然 ....
庭先にバイクの部品
雨に遊ばれて
貝が話す声を聴く

雲はただ
自在さに気づかず
恵む心が溢れて
太陽を説く

転がる部品が
小さな光を生むことをやめ
ただ風が吹けばいいと
雫 ....
夜になると
魚は目を閉じて
消えていく泡の行く末を思う
消えていく
自らの姿に思いを馳せ
静かに
目を閉じている

夜になると
魚は目を閉じて
自らの見ることのなかった風景を見 ....
{引用=
若さと馬鹿さが
衝突し

行き場のない
痛みだけが
残った


燃え尽きることは
できず

すべてを終わらせる
ことも許されず


アスファルトに
散乱した ....
どうでもいい、が腐っていく。干乾びた太陽がぼくを揺らして、さよなら?
口調を真似てしまったがために、思い出した。
要らない、から好きだよ、までをフォローして下さい。そして出来るならあの坂道の全てに ....
母さん僕は
あなたの子供であることを何度
嫌味っぽく言ったかしれない

似ていると感じるほどに
それを振り払うような喧嘩を何度
繰り返したかしれない



そんな母が
「田舎に帰 ....
すすんでゆく先には 
行間が待っていて
いつも 立ちどまってしまう


深呼吸、する 
 ( ふかく、ふかく、吸って、
 ( ゆっくり、ゆっくり、吐いて、


ふりかえる
ふりか ....
幾人もの
ちっちゃな娘らが
空から降りてくる

ぺちゃ ぺちゃ
ぱちゃ ぱちゃ
ぺちゃ ぺちゃ

傘の上での
おしゃべりが
実にやかましい


でも
明日になりゃ
きっ ....
くもり。非常階段へ続くベランダからは大き
な白いビルが見える。本当は白ではなく薄く
濁っているそのビルの外壁には大きなヒビが
いくつか、ひとつ、ふたつ、崩れ落ちるよう
な気配。ジェニファーの俊 ....
(ぽとり)

点滴1本3時間

(ぽとり)

ペンとノートがあったら詩の一つでも書けそう
だけど悲しい詩になりそうだから書かない

(ぽとり)

透明なビニール容器から
半透明 ....
つぶやきみたいなものです。去年も書きましたが、また変わってきたかも。

○私にとっての詩

私にとって詩は、言葉では表しにくい、なにかを感じられるもの。
読んだとたんに、さーっと風だか時間だ ....
帰る場所のない人こそ一点に留まる
寂しさを解体して
目を瞑る
うつむかない
前を見ない
定まらないこれは
警鐘なのかもしれない

孤独とは
つながらないことではなく
むしろつな ....
感情が表に出やすいのは
母ゆずりだ

そんなところだけでなく
顔も話し方も似ている
考えていることも何となく
わかってしまうのだ
けれど

母は僕の拒食を理解できない

夕食どき ....
ひとが死んだ

そして
その後にひとは
死んだひとをまたころしている
もう血も流れないから
ひとはなみだを流せないのか

そうやって

いちど死んだひとのいのちを
にどもさんども ....

散文の中のたったひとつの言葉が
真夜中の舗道におちている




少女は水色にあこがれて
家出をしました




向日葵のことばについて研究中なのだが
どなたか向日 ....
*


わが家から消えてしまった冬は
ちゃんとタンスの奥の
小さな白い箱に
しまわれています。







*

少年がたいくつな授業を
受けているとき
校庭で春 ....
おとつづき
おとからぬおとび
おとげびり


おとな おとのな
 おとと おとうど
おとじ おとうじ
 おとす おとねの
おとぎ おとさの
 おとめ おとめな
おとば ....
冬からようやく春になります
夜空がもう春になりました たぶん
桜がもう芽吹いています
知っていますか
東京、よりも半月も遅い


川の流れは順調です
これ以上ないほど順調です
その先 ....
液性大気のなかに
光はあまりすきとおってしずんでいて
見え方がおかしい。
あの貯水塔は私を見ているようだし
とおくで杉が一輪の花のように噴きだしている。

(ほんとは何処も真っ暗なのに)
下り坂は
南を向いていて
西に緩やかなカーブを描く
早朝
陽の当たる坂道を
桜並木のある坂道を
幼い彼は箱を抱えて歩いていた
簡単な恋をしていた
簡単な悩みもあった
け ....
 一週間も社会にでていれば金曜の夜には心がカチカチなので
 硬くなった心をすこしでも揉み解そうと長くお風呂に入って
 みる。電気を消してずずっと湯船につかって口と鼻との間に
 水面がくるよう ....
「あけみ」という女の子の話。
違うかもしれない。もしかしたら僕の話かもしれない。

あけみが僕のそばにいることに気づいたのは彼女の一周忌の夜
彼女にはとても好きなカクテルがあって
僕は供養の ....
岡部淳太郎さんの未詩・独白おすすめリスト(108)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
傘と白い手- いとう未詩・独白17*05-8-31
ノート(29Y・9.26)- 木立 悟未詩・独白405-8-26
ノート(25Y・11.7)- 木立 悟未詩・独白305-8-20
沙_羅_双_樹- 青色銀河 ...未詩・独白2*05-8-17
天敵のいない八月- いとう未詩・独白14*05-7-20
小箱のなかで(二)- 青色銀河 ...未詩・独白405-6-29
塔の上でワルツを踊る- いとう未詩・独白10*05-6-25
ライト、ライト、レフト(ウィップ)、ヴァース- いとう未詩・独白9*05-6-22
十月_十一月_十二月_虹- 青色銀河 ...未詩・独白7*05-6-17
空中回転- 木葉 揺未詩・独白6*05-6-16
夜になると、魚は- いとう未詩・独白3905-6-13
少年衝突- 043BLUE未詩・独白405-6-7
Y- 船田 仰未詩・独白505-6-6
始発に乗って母は田舎に帰る- ベンジャ ...未詩・独白9*05-5-31
行間の、過ごし方- 望月 ゆ ...未詩・独白15*05-5-26
娘たち- 青色銀河 ...未詩・独白105-5-25
すくらっく、すくらっく。- いとう未詩・独白9*05-5-25
やっぱり悲しい詩になってしまう- ベンジャ ...未詩・独白15*05-5-24
詩について思うこと_その2- ふるる未詩・独白12*05-5-20
やみまつり- いとう未詩・独白1205-5-16
母の背中- ベンジャ ...未詩・独白6*05-5-8
のこされたひとは祈りなさい- 第2の地 ...未詩・独白505-5-5
ことばの軽さ- 青色銀河 ...未詩・独白205-4-30
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おとつづき- (1+1 ...未詩・独白2*05-4-25
閉ざされているような- フユナ未詩・独白12*05-4-15
トマトの輪切りのようにここは時間の輪切り- 朝倉キン ...未詩・独白505-4-11
陽採り- クローバ ...未詩・独白10*05-4-10
器。- マッドビ ...未詩・独白1205-4-9
- いとう未詩・独白17+05-4-8

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