ノート(29Y・9.26)
木立 悟





    喰いたくてそこに居るのなら
    苦痛だけは残しておいてくれ
    苦痛さえあれば
    数億年後に詩はふたたび生まれるだろう



    間延びした快楽はもういらない
    銀色の道を殺したとき
    すべての枯葉の結晶のように
    おまえの毛が渦まくのを視た
    ひとつは他のように他は他のままに
    星を産み捨てては消えてゆくのを視た







未詩・独白 ノート(29Y・9.26) Copyright 木立 悟 2005-08-26 16:54:01
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