すみわたる水色
アルルの跳ね橋
輪はひろがってひろがって
川面に輪は
波打ちながら広がって
すべて一体に自ら保ち
水色、降って
降り注ぎ
わたしはいるよ、
ここにいる
....
ち、に濁点を打ちたいけれど
だ、ぢ、づ、で、ど、の
だ行の打ち方をすっかり忘れていた
ち、を打って、濁点を打って
ち゛にすればいいのか
でも、そんな打ち方だと
縦書きだったら
ち、と濁点 ....
幸が いっぱいで
なんか ちとこわいのよ
だって幸せって 長続きしないって言うし
その後は 転がるように不幸になっていく
とか 言わない?
あたし それこわいのよ
だから いつ ....
貴方にでも
拭えない秘密があった
これでもかと
私は隠しに隠したが
それは
隠そうと
躍起になればなるこそ
ますます
湧き上がってしまった
そして
貴方は言った
....
詩は
美しさの中に
狂気を孕んでいる
まるで
思春期の頃の様に
それは
繰り返される
遊戯の様にも
思われる
私は
詩を愛しているが
私にとって詩は
永遠に妾として
....
缶けりをしたくても
缶が拾えなくなるくらい
公園はきれいになりました
危険な遊具は
取り除かれて
芝生だけが残りました
ゴミ箱は見当たらず
吸い殻一つ見つからず
スリルは
....
ロマン呼ぶプラネタリウム人気ある星の魅力を伝える語り
秋になり最初に彼岸花が咲く秋の流れを掴む人々
コンピューター台風進路予想する計算されて導き出される
大通り抜け角を曲がれば砂浜へ ....
曇天に
木葉 舞い落ちる
その 間 を
ママチャリ 忙しく
通り過ぎ
進む時間、
間の一瞬に 秋、現れ澄んで
降り出した雨、濡れる手のひら
手相に無数の皺、走り
老いゆく、自 ....
二〇二二年三月一日 「伊藤芳博さん」
伊藤芳博さんから、散文集『考えたこと 1993~2022』を送っていただいた。お齢が近いせいか、共感するところがいくつもありました。 https:// ....
原則は
ゆつくりリズム
なかに韻
ときどきうまく
まとまれば吉
問題は
良心の音
ハモネプし
君の根でなく
みんなのおとね
無意識は
今の時代は
常識で
阿吽の呼吸
....
会いたい時に会えない
私が寝てる時 帰って来て
キミの髪を撫でてるって
起こしてよって 帰って来た時 起こしてよって
言ってるのに 睡眠不足は肌に悪い
と言って 私の言葉 遮るの
....
辛い事を楽しいと言い
弱っている事を容易だと のたまい
疲れているのに 元気であるかのように立ち振る舞う
そうだ プライドだ
こんなのがプライド?
こんなのって 自分で言ってどうすん ....
染み出した
樹液が
昨日の記憶
おしこみにくるの
おしいれ
なんかじゃないのに
しまうとこ
間違えてない?
トンデモナイ!
ここはBRAIN
もしかして
方向音痴?
か ....
○「旅」
旅に出ると
1日が長く感じられる
○「旅」
旅に出かけるということは
無数の安全の輪をくぐるようなものである
○「山小屋」
久しぶりに山小屋に泊まった
隣のシニアたち ....
独りの魂の
高い壁が
立ち上がる
青を含み
空は曇天
渦を巻き
唸っている、
叫んでいる、
糸杉は蒼白く戦慄き
野性の風が吹き荒れ
灼熱の太陽、消える星
....
あらゆる場所に
あらゆる匂いがある
街を歩いている時
感じた匂い
以前何処かで感じた匂い
一気に映像化されて
その頃がリアルに蘇る
良い匂いもあれば
悪い匂いもある
思い ....
外は寒いよ
凍りつく
あなたは
大変だったろう
その命燃やし
未だ二十四
どこにいる?
何処に居る?
)オマエは七階から飛び降りて
)砂漠の棺で陶然と
)いつも夜更けに ....
「汝が拒絶するのであれば、それも良い。だが、
それでは、虹の魔法石を与えることはできない。絶対にだ」
「それは、困ります。わたしどもはなんとしても、
エインスベル様を救わねばならないのです… ....
詩を表したい朝に
空は青く澄みわたり
光、溢れ 光、帯び
また再び、
この街に人に私に
降り注ぎます
いのちあるもの、いのちなきもの
そのすべて 一つ一つ 覚醒し
静かに佇みわ ....
秋とはいっても
今年の秋は
日替わりメニューで
夏を装い冬を装う
まるでド派手な
ファッション好きの女の子
じゃじゃ馬娘の
オテンバぶりに
つきあわされる人間たちは ....
農薬がドリフトして
ばらばらと
並木通りは銀杏の雨
寝ようと思う
見るのだろう 夢を
僕は誰かのことを思う感覚で
リモコンをしまった
グラスの氷が溶けた音が聞こえる
深夜 昔 出かけたクラブ
知らない誰かに 僕は
思いを話すこともなく
....
冷たい風、
死者の影に
まとわりつく
あなたのいる限り
無限の光彩輝く限り
渦巻く潮の底、
ひっそり潜む
もの 想う
瞬く星は消え
高く高く、紅色に
明ける空、
百万 ....
太陽が輝き
雨が降り注ぐ
この広大な墓地にて、
声を限りに叫んでも
誰にも届かない棺の中
沈黙の荒野を想起し
この砂漠で寝起きする
変拍子で進む旅
くぐもった声が絡み付 ....
大雨が降る音耳に残りそう例えて言えば雨の化け物
鱧料理ばかり集めた「鱧コース」あまり知られていない料理も
良い紅茶良い香り部屋に広がって午後三時頃ゆったり気分
彼岸花連なって咲き赤が ....
くつろいでいるんだな
いつものイートイン、
いつもの濃いめのアイスコーヒー
午前だけ、
朝の薬に病状は落ち着き
顔を上げればガラス越し、
街はいつのまにか
雨に濡れ
傘の黄、黒 ....
二〇二二年二月一日 「たくさんのぼく」
ぼくはたくさんのぼくからなっていて、なにごとかを言ったりしたりするときには、そのたくさんのぼくの同意のもとで行われており、ときには少数のぼくの見解を ....
最近ミスチルの曲を聴いていた
サブスクで聴けたからだった
カラオケに行きたくなった 久しぶりに
歌いたいと あの頃のように
僕は思ったのだ
そんな歌を口ずさみながら
腰を堤防に下ろ ....
{引用=丸薬}
マリーゴールドみたいな顔をした女がいなくなると
わたしは鉛の裏地のジャケットはおって朝霧の中
高台通りを自殺者の絶えない学校の方へ歩いてゆく
いまごろ昨夜の懲らしめをミルクに溶 ....
三人分のメジナを
海から釣り上げる君の。
笑顔を思い出す夜に
家族という文字が
暗やみから落ちてきて、もう
もう泣いてもいいの。と耳打ちしている
染みわたっていくあたたかさの
ふかふ ....
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