来た!!
気づいたら、もう息が荒く詰まりそうな感じだった。幸運にもちょうどキリの良いところまで読み終えたので、ある詩集を閉じ、お気に入りのパスタ屋さんを出た。
 以前お話したかもしれません。そうで ....
東京にスコールが降った夜
叩きつける車窓から
わたしは外を見ていた
欲しいものを手に入れたら
価値は等間隔で
あなたはきっとあの大きな家で
床上浸水
大変ね
タクシー横浜から午前2時
 ....
上野まで
行けるかしら


イチョウという名の銀杏
黄色がふる


「君と行きたい」と
言ってみてはだめですか


無意味な
意味のあることを
君としたい気がしたのだけれど ....
あの頃、君に告げられなかったことを今


 ***


ねぇ、君
冷やし中華を誰よりも早く始めたいの、とはりきる君の姿が僕は好きだったんだ



ねぇ、君
扇風機の首フリに合わ ....
帰り道に迷うのは
せめて僕のほうだったらいい
通りすがりで、そっと交わす言葉からは
いつだって真ん中のところが零れ落ちていく


駅の階段を
夏に降りていく
君は一つの呼吸で
手を振 ....
十二番目で
いつも言葉を間違えてしまう君は
その次の交差点では
左折ばかりを繰り返している
東京
狭い夕暮れで
夢から覚めたばかりの抜け落ちた体を
ついでのような角度でドアの隙間に潜り込 ....
毎日たくさんのものが
あなたから生まれることを知っている
それは言葉であったり、声であったり、感情であったりする、けれど
それらはあなたの分身でしかないことも知っている
そのことをあ ....
眠いと一言
残して君は寝てしまった

車の窓から見える
夕日も海岸線に吸い込まれようとしている

そんな余所見をする
僕の危なっかしい運転のことなど
まるで知らない無防備な寝顔を見なが ....
落書きだらけのアパート。部屋にかぎは三回目の合鍵。
一度は逃げられた恋人に持っていかれた。
二度目は側溝のどぶ川に流れた。

そいつのアパートには汚れたジーンズのパンツが五枚あるだけ。
後は ....
  暖かな雨に追われて迷い込み君と出会った六月の町


  徒に花びら数え占った恋の行方を君も知らない


  花は花やがて綻び散るものの定めの前に花鋏有り


  裏庭でか ....
まばたきをした
一瞬だった
焼きついて離れない
5月のこと

消しゴムを切った
窓辺の机
ボロボロとこぼれた
ことばではなかった

放し飼いの感情は
つかまえて
施錠する夕暮れ ....
 はっきりした色のくつ
 
 ぱさぱさのごはん

 食後の落語

 なかなか忘れない 
 
 変な思いで

 もらった古い本

 あげた古いポスター

 どこかにまだ持って ....
また一つ
約束を破った

夕涼む縁側

うちわ

ねつ

におい

笑うしかないと
娘は知っている
橋は燃え上がり
燃え上がる橋をわたしはゆく

蝉は二次元の丘で鳴く
その声があなたに聞こえるか

蝶は死とすれ違いながら羽化する
その身じろぎがあなたに伝わるか

いつ、と問うな
 ....
言葉で武装してはならない
言葉を武器にしてはならない
争いは銃からではなく
言葉から始まることを知らなくてはならない

言葉で武装してはならない
言葉を武器にしてはならない
言葉の扱いが ....
仕事から帰ると
ぼくの部屋からは、なにもかもなくなっていた

電話台の上に電話はなく
テレビ台の上にテレビはなく
洗濯機と冷蔵庫は
黒っぽい埃の四角形だけ残し
スチールのベッドだけはなぜ ....
笑い声が急に遠くなって
気がついたら電車に乗っていました
時計の針から見放され
寂しい呪文を唱えそうでつい笑う
肉体が完全に凍って
走り出す意識はきっとここで
腫れた手首を冷やすように
 ....
{引用=
どれだけ言葉を吐こうとも
どれだけ嘘を吐こうとも
結局僕らは






元気にしていますか?僕は元気でやっています。
この前、あなたの劇団の公演があったと聞きました ....
あの人の
大きな手の
やさしいぬくもり
誰かわたしに
届けてください

それは
心の風邪の特効薬
その名残はもう届かない位置で
懸命に手を振りながら明日に挟まれていく
折り重なり、押し寄せる毎日の隙間
風化する
足跡はもうどこにも残っていないから
辿ることも
手を伸ばすこと、も

 ....
不安定な空から

雨が降ったり

また降ったりしている


陽の微妙な生暖かさが

人々の肌の上で遊んでる

春が夏を引っ張ってんだ



出会うことと気付くことの交差点 ....
僕のことを知らない

あなたはきまって
この公園で昼食をとる
いつからか
それは僕の習慣にもなってしまい
僕のことを知らないあなたと
会話をすることもなく
この公園で昼食をとる

 ....
    
   だけど君は駆けていったんだ



 思い出の丘を、雲の影が滑る
 丘の緑はかわることなく風に揺れ、
 遥か彼方に、夏の海を臨んでいる
 ごらん、あの細い坂道に
 僕ら ....
コートを綺麗に着こなした
ド田舎生まれのサラリーマン
彼は若手の中では期待の新人で
そんな彼の口癖は
「まぁいいや」


「もしかして。もしかして?」と願い続けて
願うだけでは足りない ....
もはや手の届かぬ
一条の光となって
漆黒の闇へと昇華する魂へ

数億年前に発した
光の渦に同化して
{ルビ永遠=とわ}に宇宙を駆け巡れ
そして穏やかに日は暮れる

夕方の公園には
足跡だけが残されている

子供たちや
その親の
杖をついた跡もあるから
お年寄りもいたのだろう

桜の枝が手をのばすベンチの下で
そん ....
その確率で失うものがあるのなら
その確率で得られるものも
きっとある

味わった悲しみは
次の喜びを増すためにあると
誰かが言っていました
先日花見にでかけたのですが
今年の桜は遅く満 ....
生きるとか死ぬとか
大上段に構えなくても
地球は回るのだし
朝はやってくるのだ

そんな事に悩んでいるお前等に足りないのは
今日ある事に感謝する気持ちだよ
首くくったり飛んだりして死 ....
先生、
ぼくのお兄ちゃんが
このあいだ死にました

ぼくのうちは
3人兄弟です
全員男です

まん中のお兄ちゃんが
死にました

名前はゆうごです
ぼくは「ゆうごちゃん」と
 ....
もうとっくに
何もかも終わったあとで
取り返しがつかないとしても
もう一回おれが
最初から始めてやる
サツキさんのおすすめリスト(261)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
上手に読書とつきあおう- 木葉 揺散文(批評 ...3*05-9-16
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トーキョータワー- 霜天自由詩4305-7-12
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夏待ち- 細川ゆか ...自由詩105-5-12
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僕らが消えてしまったころに- 霜天自由詩1305-5-2
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