朝、鏡の前で溜め息を吐く
ぼさぼさの寝癖
昨夜の風呂上がり
ちゃんと髪を乾かさなかったから

毎朝後悔する
今日こそはドライヤーかけよう
でも忘れてしまうんだ
所詮そんなもんなんだ
 ....
東京は
東京という街は

眩しい
脆い
化ける

見渡す限り
灰色とかの無機質で囲まれた城塞
少しの期待と大きな感傷を内包した
この国で1番力のある街

足が少し浮いた ....
私は人の顔が覚えられないんだ

そう君が言った

昨日もずっと一緒にいて
仕事でも部署は違うけど
3年間顔を合わせていたよね

だけど、あなたを思い出す時
最初に出てくるのは ....
あるとき哀しみがやってきて
壁紙を引き剥がし読みかけの
テーブルの上の本を引き裂いてゆく

暗幕で覆われた部屋には夜しかない
そう曠野はいまこのこころに映る風景なのだ

それでも半額のシ ....
陽ざしが注いで
私の庭にも
優しい色の花が咲く

柔らかい雲が
少し動くと
空に向かって
胸を開いていた
白木蓮も
風に 花びらを
はらはら散らす
人は
ひとひらの
花のように舞い
着地するまでの
風を感じ
陽の光を浴びて

寂滅の歓びの中に埋もれてゆく

歓びも悲しみも
大したことではなく

ひとつひとつの現象がただ通り ....
街の喧騒が届く
烏の鳴き声が響く
急ブレーキがかけられ
お布団がはたかれ
信号が青に変わった

日常が流れてゆく
なんの変哲もなく
微細な変化を誇示せず
瞬間の重みを隠して
日々は ....
ずっとずっと
灰を感じていました
くりかえしくりかえし
乾いては潤う
水を含んだ灰が
目と背に降るのを
感じていました



何も無いところから
火は火に手わ ....
誰かが忘れて行った 言葉
誰かが置いて行った 記憶

取り戻すには 遅すぎる
引き返すには 遠すぎる

それなのに繰り返す 言葉
だとしても思い出す 記憶
世界はさまざまなかってな基準に充たされていて

世界の涯からから零れ落ちるそれらの反響が
夜空に谺しているようなそんな夜だ

でも僕の基準をきみと決めたから宜しく頼むからね
それにしても僕 ....
飴を一つ、あげるね。
優しい気持ちを、分けてあげるね。
あなたの笑顔が見たいから。
私の心を温めたいから。
涙は枯らしてしまいましょうよ。
声を上げて笑いましょうよ。
飴を一つ、上げるから ....
ピアノ。
私はいつも、
ピアノが弾けない。
キーボードにならたくさんの、
物語を描けるのに。
私は私のピアノの前に、
いつも立ち竦む。

もう何年になるだろうか。
私が原稿用紙に、
 ....
束縛されない生なんて一時も無い
愛しきれたひとなんていなかった

孤独は平気だが
孤立しては生きてゆかれないから

哲学書を逆から読む
偏ったじぶんの人生観の途上で

ニーチェや仏陀 ....
どうしたらいいのかわからないなんてことがあるんだろうか

部屋のなかにいて
どこにいたらいいのかわからない夜
さむすぎるせいか
ゆびさきをすりあわせる

どうしたらいいのか
わからない ....
海になりたい

あなたの上に
覆いかぶさり

あなたの上で
おんおん
泣くんだ

あふれんばかりの
わがままで
あなたを
根こそぎ奪うんだ

行かないでって
言えばよかっ ....
風が額に香りをふくんだ音たてて

飼い主になでられる夢みせている

影のところおとなしくさせながら

みどりが葉裏をはためかせている

この季節が一年中つづくようなら

この国から ....
さらり、さらり、
骨になった粉が、
この手から空間へ流れていく。
さらり、さらり、
手にいれたものはなんだったのか。
なにもなかったのではないか。
私たちは手に入れられないものを手にした。 ....
どこにもいない人
どこにもいなかった人の
残像
ひぐらしうずまくその中で
黒い影が夕日を浴びる

ですらない
どこにもいない人
行く場もなく
たった一人の夢の中
残像は生活し
 ....
優しくするのに理由があるとしたら
されないほうが幸せなのかもしれない
てんびんみたいに均等なんてありえない

庭でつばめが巣をつくる
それをねらってへびがくる
去年へびは雛を喰った
なの ....
静かな部屋で
茶をたて
一輪の椿を散らし
伽羅を聴く
刹那の想いと三千世界を閉じ込めるように
寝ているわたしの瞼を
朝日が容赦なく照りつけるんだ。

毛細血管の赤が見える
毛細血管の隙間から光が刺す
次第に耳から脈打つ音がしだした
どくん、どくん、
この世で一番正確なリズムを ....
雫が膨らんで
水の花を咲かせた
春というあいまいなかたまりが
名前を速やかに消し去った
ためらう太陽の灼熱に
逆らっていく風の翼が折れて
時間は無限に挫折を繰り返す
英雄の墓が芽を吹き
 ....
様々な歌を聞きながら思う
否定から入る批評では無く
しっかりと聞く気が無いのなら
私はどの言葉も受け止めない

雑音でしか無い事に気を取られて
見失う事の方が怖い

音感だけでは歌は歌 ....
ラブレターをください

明日のあなたも

記念日の贈り物も

要らない

だから

ラブレターをください



いい歳をして

手紙なんて書いたこともない

なんて ....
空を見上げると 月光に照らされる小梢たち
 
私の心に 命の塊が囁きかけてきて 思わずため息がこぼれる

もう何回この季節を歩いたのか・・・・
 
ふと 故郷を思ってし ....
憎しみが始まる
気づかぬうちに

理由も動機もないまま
操られ

私の敵は
君じゃない
君が憎むのも
私ではない

互いに見えないのだから
気にすることはない
なのに
君の ....
朝起きたら

庭が暗く濡れていた

夜の間に降る雨は

私の代わりに

流された涙の様

その濡れた庭肌を

朝日が少しずつ

乾かしていく
月を観なくなってどれくらいになるだろう

その光に照らされた満開の桜
あれからとうに十年は過ぎた

慈愛と悲哀を噛みしめて
水面を昇華させた日々

もうあの日は還らない

永遠の絆 ....
魔法なんて信じてなかったのに

苦しくてお呪いに頼ってしまった

始めはルーティンの様なものだったが

でもいつしかそれに依存するようになり 

呪文が身についてしまった

その魔 ....
天使の影をみたくて
窓べりに腰かけて朝をまつ

鳥の囀りと 衣擦れが
うるさくて天使は来られない

震えるからだをかためても
鳥は鳴く

こらえきれず風も漏れはじめた



 ....
ミナト 螢さんのおすすめリスト(183)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
寝癖- たいら自由詩116-5-8
東京- 瑞海自由詩4*16-5-7
スローカーヴを描いて- 崎山郁自由詩416-5-7
窓から見える曠野- 梅昆布茶自由詩1416-5-7
五月- Lucy自由詩14*16-5-7
花埋み- レタス自由詩1216-5-7
今日は- 坂本瞳子自由詩1*16-5-7
夜のたより- 木立 悟自由詩616-5-7
忘れ去るまえに- 文字綴り ...自由詩116-5-7
基準- 梅昆布茶自由詩616-5-6
飴玉一つ- 坂本瞳子自由詩1*16-5-6
境界線- あおい満 ...自由詩4*16-5-5
使命- 梅昆布茶自由詩1116-5-5
帰りたいのに家にいる- ユッカ自由詩3*16-5-4
海になりたい- umineko自由詩13*16-5-4
風が額に- 吉岡ペペ ...自由詩316-5-4
呼吸- あおい満 ...自由詩4*16-5-4
どこにもいない人- ふるる自由詩7*16-5-4
儀式- 朧月自由詩216-5-4
手のひらの黒織部- レタス自由詩4+16-5-4
朝日- 自由詩3*16-5-3
Spring_Song- 葉leaf自由詩516-5-3
『歌唱法のあれこれでどうして人を非難できるのだろうか?』- 媒体自由詩4*16-5-3
ラブレター- yaka自由詩116-5-3
春夜- 星丘涙自由詩2*16-4-28
所属- Lucy自由詩13*16-4-27
夜降る雨- しょだま ...自由詩4*16-4-24
月の都- レタス自由詩316-4-24
福音- 星丘涙自由詩4*16-4-24
神聖- 印あかり自由詩8*16-4-21

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