撮影が終わるように
またビジネスが始まっている街に雪が降る

もうインディアンは見失ったブランケットを捜さないだろう
トンキン湾に展開している米国第七艦隊は何処にも着弾しないミサイルを満載し
 ....
  透きとおった女に
  殴られた男の傷から
  ながれる血は透明でなかった
  

  くろい鍋がはっきりと置かれた
  江東区亀戸二丁目のキッチン 
  言葉のかわりだという ....
愚かな人間 ゴミに埋もれる 食欲の果てに 病に倒れる

 俺達は生ゴミがあるだけで パラダイス・フューチャー

 電線のカラスが醒めた目をして笑ってる
 バカー カァー カァー カァー  ....
羽生が負けた
年下だがほぼ同世代と言っていい
羽生が負けた
自分より20も若い挑戦者に負けた
頭脳スポーツなんだから
若い方が有利に決まっているが
天才の羽生なら
いつまでも勝ち続けると ....
恋人たちは喜びをわかちあい
老人達はバックギャモンに余念がない

子供達は無垢に世界を徘徊し
大人達は株価のチャートに気を取られ

僕はといえば太陽に労いの言葉をかけて
しけた煙草に火を ....
騙されたってかまわない
優しいことばが好きだから
信じたふりも上手だし
信じたいうそがいまほしい

騙したってかまわない
優しいことばに限っては
信じたふりなら大丈夫
だけど約束してほ ....
愛は常温がいい

たまに刺激があってもいい
凍る恐怖も
気化する悲しみも
たまにはあってもいい

でも愛は常温がいい
波はないならないほうがいい
つまらなくていい
くだらなくて ....
わたしを呼ぶときは
歌うように呼んでね
るるるるる〜
まるで電話のベルみたい
わたし声色ひとつ変えて
答えましょう
はいこちら、
るるるるる〜でございます
陽気で愉快で意地悪な
るる ....
緩やかな流れに触れたいと想う
雑多なものをすべて洗い晒してしまう水のちからに

ただ流星の軌跡をおいかけて
その先の消滅を想う

ときに走りときに休みときに泣いて
やはり今がいいとおもっ ....
【鮮やかな汽車】


-0-

一生懸命生きていたって
だれも気にしないのよ
わたし何処へ飛んで行っても
あなた関心がないのよ
綿毛ひとつ舞って
それとおんなじ命なの


- ....
見えないものを探してる
見えないから探せない
探しものは何?
僕の手に入れたものは
僕の目には何が映るの?
みんなには何に見える?
僕の目には何も見えない
何を探していたの?
目に見え ....
かわいいという言葉に
すべてを込めて

足の指の間に入った砂
刺さる貝殻の破片
血が出ない程度の痛み

靴からこぼれ落ちてくる
あなたはいつのこと思い出すの
海とかうってつけの題材で ....
いつまで経っても終わらないから
終わらないなら始めないよと
うそぶいて急かします
冷たいシャトルに腰をかけたわたしたちは
地球を発射して
酸素がなくなるまで旅をしたい
まあるい命は重力を綱 ....
旅立ちの帆が昇り
出発の銅鑼が鳴る

水杯きを傾けた朝
友と
一言を交わし
指を握り合った

私の行く先は誰も知らず
遠く
遠く

銅鑼の音だけが響いた
千里の彼方まで往くの ....
地面にめりこむようにして死んでいた
獣は獣として死んでいた
そして
殺したのは私たちなのだろう
忘れてはならないと思う

私もいつか
死ぬだろう
忘れてはならないと思う
死ぬというこ ....
稀に見る真剣な眼差しに
早まる鼓動は
私のものなのか
あなたのそれか

区別がつかないほど
かつてない近い距離で
手に触れることなく
想いが交差するのを感じ

悦に入る既のところで ....
むしょうに反省したくなる
日曜日の朝
自分がちゃんと出来ていない気がする
それは君の口癖

テレビを時計がわりにしてみている
毎日は急にとだえる
それが日曜日の朝

罪をつぐなうよう ....
まじめがイジメでみじめになって
まじめはまじめにマジ悩む

ケジメのない人まじめに見つめ
バカにされたとマジ悩む

まじめをまじめにやめようと
まじめに努力をしたけれど
まじめだからや ....
初夏の夕暮れ
やわらかい風に吹かれながら
玄関先にしゃがんで
ビオラの花柄を探しては
摘みとる
こんもりと咲き茂る寄せ植えが
あたらしく
生きかえるのが好き

いつからだろう
 ....
自分とは違い過ぎるものの考え方や
受けとめ方や立ち振舞い

自分には思いもよらない
大胆不敵や厚顔無恥

ああはなりたくない、だとか
あんな世代と一緒にはされたくない、だとか
 ....
薄い膜に守られ
厚い筋肉に守られた血液が
身体の中心に存在している
肋骨に覆われ
100年の鼓動を約束する存在の原点なのだ

西洋のハートは心臓型をもろに示しているが
この国ではおにぎり ....
30を過ぎて 夜更かししてたら

心がざわついて 夜は静か

時間を味わえずに 明日のために寝なきゃと思う


たとえ明日がどんなに素晴らしい日でも

無頓着な夜を 過ごせる豊かさに ....
雨が降ってくることもなければ
泉が湧くこともなかった
川は面に表情を走らせて
風を受けながら凡庸な経路を流れていくだけだ
山の中の細い渓流から始まり
川底の石や魚と戯れ
やがて里に下りて農 ....
あなたは、咲こうとしている

――長い間
時に風雨に、身を{ルビ晒=さら}し
時に日向に、身を開き
地中へ…根を張り巡らせて
世界にたった一人の、あなた
という花を咲かせる為に

蕾 ....
俺は物書きなんだ
詩人なんだ。
声を高らかに叫んだ
詩人はクソ強いんだ
誰もできないことを考え、やっているから
悲しみは文字にするんだ
そしたら涙ではなく文字が滲んだ
読み返すことが出来 ....
な? これは絶望に値するだろう?
その時友人は言った
僕は何も答えられなかった
しかし先生は言った
「希望がなければ
 自分が希望になればいい」
なんという力強い言葉
気休めでも
同情 ....
五月雨に濡れる青い花びら

リアル過ぎて醜く映る容姿を見つめ

溜息をつく

絶望にも似た成長の過程が始まる予感

旅立ちを前に翼傷め

永遠の春を彷徨い続ける定めの様だ

春 ....
葉になった記憶を、
私の歯が噛み砕いていく。
じゅわり液体になった思い出たちが、
苦い匂いを響かせて、
鼻孔に絡みつく。
思い出たちは雨になって、
見えない窓にふりそそぐ。

*

 ....
レントゲンに映る骨格の美しさ
CTスキャンの的確さ
MRIに描かれたデッサン
内視鏡のリアルな映画
どれもこれも
何とも言えず美しいのだ

ぼくが外見的に美しいとは言えないけれど
素粒 ....
なんだろう
これは
真ん丸なハゲが出来てしまったのだ

逃げる場所が無いからなのか
皮膚ガンなのか
日光のせいなのか
過労のせいなのか

あるいは夢の中でのことなのか

ぼくには ....
ミナト 螢さんのおすすめリスト(183)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
祝祭日- 梅昆布茶自由詩516-6-9
- 草野春心自由詩4*16-6-2
予言の笑(しょう)- 星丘涙自由詩1*16-6-2
羽生が負けた- 花形新次自由詩216-5-31
ふたたびスケートボードに乗って- 梅昆布茶自由詩1116-5-31
優しいことばが好きだから- もっぷ自由詩316-5-31
愛は常温がいい- 蜜 花自由詩316-5-29
暇なので電話しませんか- 縷々流 ...自由詩316-5-28
君へ- 梅昆布茶自由詩1416-5-28
鮮やかな汽車- 縷々流 ...自由詩216-5-27
瞳に映るもの- リィ自由詩1*16-5-23
破片、丸くなるまで- 青の群れ自由詩616-5-23
最終回- 縷々流 ...自由詩516-5-23
航海- レタス自由詩416-5-22
亡骸- 朧月自由詩316-5-22
接近- 坂本瞳子自由詩4*16-5-22
いつも罪人- 朧月自由詩316-5-22
まじめ中毒- イオン自由詩2*16-5-21
うつくしいもの- Lucy自由詩15*16-5-21
レンタルしてもいいですか- 千波 一 ...自由詩316-5-21
おむすび- レタス自由詩116-5-20
明日を捨てること- 短角牛自由詩116-5-20
- 葉leaf自由詩316-5-20
もう一度、蕾から- 服部 剛自由詩416-5-19
ひと言は他人事- 独奏自由詩216-5-19
希望- 渡辺亘自由詩316-5-19
老木に咲く青い花- 星丘涙自由詩2*16-5-19
窓の足- あおい満 ...自由詩516-5-18
美学- レタス自由詩5+16-5-18
10円玉ハゲ- レタス自由詩216-5-18

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