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梅の花がふくらんだよ
家族みんなでみにいった
あの梅の花が
山あり谷ありと いうほどでもない傾斜なのに
つえをついたおじいちゃんやおばあちゃんを
誘導する母や父には 救助隊みたいな緊張が ....
遠くからお帰りなさいと声がして
あったかい部屋へ転がった
ころんころん おもいやりをください
おみやげです
受け取ってください
あたため続けた 愛してる
夕べ寝ないで考えた
一生 ....
どろどろになったり
ぐしゃぐしゃになったりすれば
いいんじゃないかな
甘ったれたキモチにピリオドうちたい
それって 死ぬことじゃないよ
それって あきらめることじゃないよ
なにも言わな ....
家族の朝は
音をころしてひそやかに訪れている
踏みしめる階段をあがる足
そうろりとさぐる一段いちだんを
寝息に重ねておりる足
みながみなの
寝るという作業を脅かさぬように
無事に ....
ぱたぱたぱた と
歩いていたらスリッパが脱げました
おちたスリッパは星になりました
たくさんの人がここでつまづきます
そうっと歩いていたのにぶつかりました
ここは世界の端っこです
だれ ....
生れ落ちたから
生きてきたんだよ
そこが海だったら
泳いでいたはずだよ
生まれた場所がそこだっただけ
幸せってことがみんなとちがっただけ
親に期待をしなくなったのは
家族に夢をも ....
君は尖がってるから痛いと泣いた
それが僕の言葉なんだって言って
だから全部入れ替えようと
取り出してみたら
真っ黒だったんだよ
どろどろだったんだ
清い水で洗いたくて
抱えてっ ....
上には上があるという
横には横があることを
だれもちゃんとはわかってない
並ぶってことは重要だ
生きることを認めることだ
同じ地球の同じ場所に
並んで生きるということだ
上には上 ....
どうしようもないことなんか
考えたくもないのに
どうしようもないことしか
考えたくない時間になる
昼間あれほど楽しかった想いも
すっかりふとんの中へ旅立ってしまったから
いい人ぶっ ....
神様 あんた いたんだね
てっきりいないと思ってた
苦しいことばっかりだから
てっきりあたしは神様に
愛されてないって恨んでた
神様 あんた いたんだね
こんな最後の最後に ....
風走る
まるで今を失うかのような
心配をして 風走る
真ん中に
穴のあいたような私のからだの
真ん中をびゅうと風走る
大地をゆさぶるようなこの風に
踏ん張りながら 一気に過去が蘇 ....
あのとき踏み切りの前で思いとどまらせたのは
お前の もう帰ろう
というひとことだった
母は繰り返す
私をみていない目で 私を語る
お前はぎゅっと私の手を握り それで私は ....
夏のあの日に舞い戻り
やり直そうと
君に言った
君の手が白くなるまえに
繋いだ手が雪にふれて
離れてしまう前に
君をぎゅっと
掴んでいたかった
なぜ 笑ってるの
無言の君の写 ....
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