宙返りしゃぼんだま弾けた心は

空に消え

余韻に耳奥こだまする

仄かに光る泡沫は

奏でる魂

漂う魚はそれを口にし

閃光ほとばしり

雨を降らす
各駅列車に乗って
普段は降りないとなりのとなりの街の駅へ降りる
にかよった駅前、どこにでもあるマンションと一戸建て
おなじみのコンビニ、犬の散歩やら主婦の買い物姿やら

皆この街に住んでいる ....
無為に過ごしたければ
ホッチキスを何も閉じず
ただひたすら

カシャコン

鳴らせばいい

鳴らせば鳴らすほど
無為は過ぎていき
床には無残にも
何も閉じられずに果てた
ホッチ ....
ためらいがちに手を振るヨシ子さんは
しわくちゃのおばあさんで
もう生きているのか死んでいるのかわからない

毎年秋になると銀杏並木の下で
「ぎんなんヨシ子」という看板を掲げ
小さな屋台を引 ....
夜が少しあけるまえ
わりばしを一本もって君と山へ出かけよう
山の頂上について東の空から太陽が昇りはじめたら
わりばしを二つに割って一緒に
風に漂う生まれたひかりを
くるくるまわしてわたがしを ....
終電車は目的地まで届かず
私の気分はバンジージャンプあとの伸び縮みするゴム
はてどうしようか、
タクシーに乗ろうか乗るまいか
歩いて帰ろうか

夜の気分はおいでよと誘う

自動販売機は ....
私は息詰まり行きどまりそうになり

どうしようもなくなったときに

小指を鉛筆削りの中に入れ

小指に繋がれた色々な糸と一緒に削ってしまう

それがいいことではないとわかっていながらも ....
手を出してすくってごらん

幸せも悲しみも透き通った朱色に溶けて

血となり花となり巡り流れる意識の底で

吐息を洩らせば秋は深まり銀色の月が

あなたを迎えにくるでしょう
韓国旅行のお土産でもらったタレ

何につけても美味しい

とにかくごはんがすすむ

タレだけでもごはんが食べれる

もういっそのことタレだけでよくなる

四六時中タレを舐めてばかり ....
空をじぃっと見上げ目を閉じると

もこもこと雲が生まれて

意識が雲の流れを追って

ゆっくりと動き離れていく

少し流されていくとあちこちに

以前の自分の意識が再生され

 ....
歩道と車道の間にある細長い縁石を

すべからずの谷と呼ぶ男がいる。

「周りに高い建物があればある程、俺は燃えるんだ。」

「この高揚感をあなたにも感じさせてあげたい。」

と道行く人 ....
こんなに蒼い夜なんて
マグネシウムが発火して
残像、点滅、浮浪、波紋
ちりぢりなった光の幻がおもいおもいに集まり
光の切り絵でかたちどる街の風景

こんなに蒼い夜なんて
トリケラトプスが ....
空間耕す

捏ねる時間

香りがいざなう虚空のしらべ

舌の根深く余韻がはためく

はためく蝶の歓びの燐粉

店主の眼差し豆一つ魂

店を出れば空が街が人々が

鈍色の光沢 ....
バス停に佇むやじろべえがいます

いくらバスがやってきても乗ろうとせず

バス運転手たちの間では有名な話です

水族館にマンタばかりを眺めているやじろべえがいます

あまり手を大きく広 ....
たぶんそう思うかもしれないけれど

そんなこっちゃありませんよ

だから何回言おうとわたしはそんな風な目で見ていませんよ

もっと確実な方法はありませんか

それだけあなたはとまどって ....
朝昼晩、おはぎだよ

無人島に何か一つ持って行けるとしたら、おはぎだよ

死ぬ前に最期に食べたいのは、おはぎだよ

昔ながらの麺類・丼もの屋が店先で売っているおはぎにかぎるね

そりゃ ....
笑顔の先には未来が映る

透かした葉脈きらめく生物

飛翔の群れには溢れる世界

赤い原チャがだれもいない過疎の町を走り抜け
幽谷に消えていく

大切な葉書き一枚胸に抱く待ち人を探し ....
枯れ葉が踊るよ

そば猪口ちょこ

満たして、浸して、

そばつゆどこだ、

野山をえっちら暖簾はどこだ、

日も暮れあてどのない風景

でもどこかでみた風景は

私に描か ....
さば味噌ホケキョ
のれんをくぐれば香りが唄うよ

さば味噌ホケキョ
わたしはとろけた脳髄ごはんに浸して

さば味噌ホケキョ
時間は蜜にとろけて流れる

さば味噌ホケキョ
かつおが踊 ....
最近自分の影を投げ捨てる人が多いと聞きます

一度投げたら最後、もう死ぬまで影はなくなるそうです

自分の体全体がぺりぺりかさぶたをとるような感覚であり

それはもう快感を越えたものである ....
そこここあそこなたでここ

かむかむしかくいなたでここ

ちずをひろげてそこなたでここ

ころころさかをなたでここ

さてはてどこだなたでここ

ことことささやくなたでここ

 ....
マーブルチョコレートが飛んできた
ゆっくり螺旋状に流れるように
光を浴びてきらきら虹色をまとい
こちらに向かって飛んできた

昔、子供の頃本物のサンタの写真を見たとき

昔、校舎の窓から ....
ところてんかまわず
すうっと出しちゃったら気持ちが良いよ
細長いわだかまりがいっぺんにどっと出て気持ちが良いよ

つるつるにょろにょろ
つるつるにょろにょろ

のどぼとけがなって和尚さん ....
灰泥軽茶(443)
タイトル カテゴリ Point 日付
ウランバナ自由詩211/10/26 23:36
となりまち自由詩411/10/26 0:11
空白ホッチキス自由詩211/10/24 1:08
銀杏ヨシ子さん自由詩311/10/24 0:39
ひかりのわたがし自由詩3*11/10/24 0:02
夜を歩く自由詩3*11/10/22 3:29
鉛筆削りの使い方自由詩4*11/10/20 23:00
ヒガンバナ自由詩211/10/19 21:46
魔法のタレ自由詩2*11/10/18 23:48
幽体もこもこ自由詩3*11/10/18 23:37
すべからずの谷自由詩111/10/17 23:29
蒼い幻自由詩3*11/10/17 23:10
珈琲一杯自由詩411/10/17 0:40
やじろべえ自由詩5*11/10/16 20:53
バームクーヘンのひとりごと自由詩0+*11/10/16 0:36
おはぎなんだよ自由詩411/10/15 20:14
あいふぉんだふぉん自由詩011/10/15 11:32
そば猪口ちょこ自由詩2*11/10/14 23:02
さば味噌ホケキョ自由詩2*11/10/13 21:07
影を投げ捨てる人自由詩8*11/10/13 19:07
ここなたでここ自由詩311/10/13 0:19
マーブルチョコレートの願い自由詩411/10/11 23:22
ところてんとそうめん自由詩5*11/10/11 2:25

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