やさしさは省略された
ふりかえれば風速の弱い地帯
簡潔な救護をあずけた
そこかしこの明るみは
ひとつ、ひとつ、きみのなかに
重みを持っていく


ひとは、か ....
とおくからデッサンしていた。いつも。





減ってく音にまもられてた。はいいろにぬりたくったせかい。りょうてとりょうあしを伸ばしたらなにかにあたった。これがぎりぎり。 ....
きみのおくの ひかるとかげ
ねむそうで やさしいしるし
触れようとした すこし


ここも ひんやりと
朝の気配に 湿ってしずかだ
空になったペットボトル
森のなかの  ....
シンプルに濁点をひろう
歩幅は正確に保ったままで
ぼくたちにはちいさな物語しかない
そうしたフレーズには語弊があって
信号に、プロミスの看板に、防空壕に
わらいながら灰色の花をか ....
薄くあかるいほうにながれていった。手にぶよぶよした抜け殻だけのこった。
離岸失敗のゴムボート。季節は確実にいちねんのなかで正確な四回転を刻んでいく。なにを実証できたわけでもないけど。
 ....
きみがイクときイったときイったいまを感じます、
ひどく硬い音のつるでした、まるで噛んだ噛んだまま、
やみくもな金属のいちぶになってしまいなさい、
ほそくおれて終わりになってしまいなさ ....
短くて印象的なギターリフ。はっきりした音の立像。雨の祝日。中村文則。I am robot and proud。とか。


こころはいつもなにかに接続したがっている。と思う。他 ....
イントロ、間奏、アウトロ、出だしから終わりまですべての均等、不均等を回収するナンバーがラストに据えられたアルバムはいいアルバムだ、個人的にはスーパーカーのFuturama、何回聞いたろ .... たくさんのベランダは ひかってる
さかなの呼吸のようだと おもう
ひとすくい ひろって 
あきらめて 放す



ぼくらはヤドリギを しってた
ひりついた アゲハの細い ....
ティッシュペーパーをちぎってちらしたような薄い雪が、スローモーションのように降っていた。制服にマフラーだけじゃ寒くて手をこすったりしてるとユウトが毛糸の手袋を貸してくれた。わたしの .... うまくいかないことがある。
うまくいくすべを、手放しているのかもしれない。


ふたりは、ざらざらした石球のなかでしんとしずまっている。
目はそらしたまま。夜に落とされたポイ ....
毎日はどこまでも続く微熱のテンション。きのうのじぶんを殺しながらめざめた。散文の日々。ネジを閉める穴が空いていた。見せびらかすように、太陽で暖まる前のコンクリの上を急いだ。

 ....
あなたに追いつきたい。確定させたい。
素肌や、くちびるや、往来の熱のこと。
恋のはなしだ。
わたしは、いつも恋のはなしばかりしている。


嵐のように荒れて、きみが部屋を出たあ ....
ジンジャーエールに浮かぶ水色のゼリーをスプーンでつぶしてる。ちいさくてもろい人工氷山。口に運ぶ気はないけど、とてもきれい。ぼんやりながめてた。気がつけばそんなことばかりしてる。いつも。
 ....
若くてきれいなおとこのことおんなのこの世界。
「通貨はキスと、すこしだけのハードラック。」





まるで美しいシンプルライフ。なにこの着せられたような部屋着感!ぼくたち ....
窓の外に、まだ芯の冷たそうなピンクの桜がみえた。にちようの朝。無痛麻酔のピストルにうちぬかれて、やさしい気分になってしまう。

単純な手続きのセックスばかり、繰り返して ....
わたしの 目が 
みたいもの 
しんじて あげられなかった
ここには 春ばかり 
うつりこんで
いつも そう
青くこわばって
折れそうなまま
目覚めて しまう
入 ....
pray for.



ある、祈りがあった。そこ、ここに立つ、柱があった。薙ぎ払い、覆い尽くす水があった。黒い水があった。語るべき言葉はなかった。奪われたまま立ち尽くす、今、今の物語 ....
募金箱がきらい。
とおりすぎると、なにかに加担してしまった気がするから。
わたしたちはいつも試されている。善意というものはデリケートだ。


セックスのあと、マクドナルドでハ ....
ウルトラマリン。ここは深い海だ。部屋に積まれた延滞のDVD。小さな囲いをつくってきみと1000年間ねむってる。名前も忘れられた古生代のさかなみたいに。だれもたずねてこなかった。枯れた窓 .... フェイストゥフェイスで
かるめのばりぞうごん
セックスの前戯だよね、わかるよ
フローリングはクーラーが効いていて冷たい
綺麗なお墓みたいだ
そこでぼくらは同棲生活を演じてままごと ....
とても深いところから
汲みあげられた夜
わたしの、ちいさな泡立ちが
その上皮をながれていく

ここにいれば、凍りのような
つきのひかりも遮ぎられるから
ただ、穏やかな ....
朝焼けをふたりじめして。
舌に乗せたらいいよ。ひかりのバター。
とけるものは。ぜんぶさみしいから。


すきなもの。屋上にあるもの。
給水塔。ふるい排気ダクト。
埃の匂い ....
古くなったクリアファイルは
表に細かな傷がついていた
ひとつ拾い上げて、爪の先で
かたかたと光の溝をなぞる
そこに流れていたものを確認したかった
旋律に音がないなら
ゆっくりと ....
そして瓦礫の中で何回も目を覚ます。事実だ。メタファーでもマボロシでもない。またはずれくじをひく。くりかえしだ。一日経てば、今日がまた昨日になる世界で。



ニュースはかったるい。 ....
罵倒してもよかったんだよ
ボディソープの淡いにおいのぬけがら
輪郭だけ纏おうとしても
乾いた夜に、まぎれて消えた



皺の寄ったシーツと
その影の濃淡
なにかに傷つきた ....
救済は必要とされてなかった。
必要なのは、ダメージだ。



別に、


マックフルーリーチョコでもダークモカフラペチーノでもよかった。
磨かれたフローリング。ひと一人分のス ....




ケータイてふしぎ。緑やら黒やらちいさくひかる固まりを手にとりそれぞれの速度でひとは文字をなだれこむ。きみの分身をうすくふりつもらせる。地上絵はモザイクのこうずいみたいで。 ....
みえるもの
触れるもの
ゆれるもの




遺された体温が、シーツの
皺にまぎれ
薄くひかっていた
指で掬って、軽く混ぜて
水の匂いのような
ものと遊びながら
何 ....
スピカ、昔の話をしよう




ネットカフェで安物の映画を見たね
白黒で、音質も悪くて、それでも
主人公がさいごにひっそり自殺するシーンは素敵だった
アパー ....
ねことら(94)
タイトル カテゴリ Point 日付
ある旅路自由詩614/3/31 21:54
そして繊細の雨自由詩413/12/23 15:40
触れようとするもの自由詩313/11/24 23:22
個人的な風葬地帯自由詩613/9/23 18:14
スピン自由詩413/8/4 7:32
まだ、ひかり、うける自由詩413/3/31 22:45
逆算マニア散文(批評 ...113/3/20 18:16
水面への容易い乱打散文(批評 ...113/2/24 18:28
チルド自由詩313/2/24 14:16
この海の底にとどく光自由詩5+13/2/3 20:03
夜の鯨自由詩312/10/8 18:24
サウンドトラック自由詩4+12/6/30 22:35
その祈りは、とても細く硬い針のように振れて、きっと何者もきず ...自由詩512/5/20 0:24
最速ラッキーガール。自由詩912/5/13 9:15
ハードラック/グレイネイビー自由詩412/4/22 21:03
rapid自由詩612/4/8 18:34
日々自由詩912/4/1 20:12
240311散文(批評 ...312/3/11 22:42
Joy to the World自由詩312/1/15 23:03
アナザードライブ自由詩811/9/19 23:53
木洩れ日の数え方自由詩111/8/14 22:42
overture自由詩211/7/8 17:46
ウォータープルーフ自由詩6*11/5/1 11:04
fragmental tapestry自由詩411/4/23 21:44
もう、ほんとうのことしかいわなくていいだろ?自由詩511/4/16 22:26
いくつかの影自由詩411/2/19 12:14
わたしたちの安心と釈放自由詩311/2/13 10:09
1ビットにもみたない手紙散文(批評 ...411/2/11 18:58
スライドアウト自由詩510/7/22 23:20
スピカ自由詩410/6/13 18:21

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