切れ端に描いた港町に
一筆のカモメを飛ばしていた
パラパラ捲らなくても
風波に漂い
白色の青空を泳ぐ
行間をぬうように
実線をもてあそび
そして港町は飛行機になった
青色の青空 ....
ススメ


知らないと決め付けていた心根に足をかけられ浮かぶ坂道
希薄な人生を吸い込んで
思い出の海に潜る
息は出来ないけど
海底を目指して溺れて
いつしか陸に戻っている
肺には水がわずかに残っているけど
それすらすぐに吐き出し嗚咽し
また ....
最後にね一口飲もうとしたの
ペコッたテトラパック
味は無かったから
何も残ってなかったと気づいていたのに
いつまでもちゅうちゅう吸ってたの
優しい味を求めていたのに
鉄の味がしてき ....
クレパスを持つ
春の手のひら
細雨に包まれて
風が囁き虹の出番
すくった水に日のカケラ
見上げた空に青のサカナ
濡れた画用紙乾かして
透かして見えた
春の手のひら
腕まくり緩 ....
お別れは
それが現実でも 架空のものでも
もう会えないことに変わりがないなら
涙を流すにはそれで十分
流れたものは
地面に染み込み 空に還るのか 
風に砕かれ 水面を揺らすのか
 ....
小高い山の社にて
夜の高速道路の唸り声は
木々を通る風になり
無音が聞こえてくるだけです
いつか寝そべった石畳に
今日はあの子が跳ねています
だけど無音が聞こえます
ここ ....
甘い雨雲に
昨日の罪を流してもらいたい
淡い夕雲に
今日の罪を溶かしてしまいたい
白い夏雲に
明日の罰を映して欲しい

「祈りたいことがあるなら」

罪が罰では償われないようにし ....
足首も弱り
立てなくなって
車椅子のベランダから
シーツの海を漂っていた
頭を動かすと
風が吹きぬけ
取り留めの無いことを
空に飛ばしていく
脳に残った歌詞が
震えとなって体を暖 ....
白い石畳
その一マスの上で
青い猫は欠伸をする
昼の残月が
揺れる水面を撫でながら
水平線に沈んでいく
足音を拾いながら歩き
日陰のヴェールをかぶりながら
潮風の衣を纏う
影が靴 ....
月明かりの海に
ほのかに明るい雲の輪郭が
宙に浮かぶ島のように流れていく
無数の星々は灯台で
動く飛行機の灯りは
湾に停泊する船の灯りなのでしょうか
そして
それを見上げる私は
 ....
本の中の夜は
真夏の日差しに照らされながら
この星を輝かせ続ける
夜空 青空
紫の雲 純白の雲
飛行機雲の続きには
銀河のカラスがとまっている
めくるページに閉じるまぶた
夜は明け ....
近づいて近づいて
僕達の愛し方は
その幼い手で織り成す人形劇のように
つたなく
おかしく
素直なままに
摘んできたレンゲ草
タンポポの雪
舞台に積もり
野苺の化粧に唇は色めく
ゆら ....
初めて走った時を覚えていますか?
歩いたんじゃなく
走った時のことを
初めて自分で風を創ったことを
鳥達は笑いましたか?
あなたが鳴らす地球の音は
雲の流速を緩めましたか?
野良 ....
幽霊を見たの
午後の日差しが溢れ
光に満たされたプール
はしゃぎ声の中
私は幽霊を見たの
そよぐ木の葉
バタ足のリズム
笛音とアナウンスの中
私は幽霊を見たの
夜の帳照明 ....
地球を動かして
昼夜のスイッチは目まぐるしい
窓から眺めてた青空が不意に宇宙に変わったり
天体を流れるエーテルに頬が湿る
この時は加速しているようで
ほんとはもう止まっている
どこ ....
あついなつ
日陰の冷蔵庫
10円が鳴る
静か静か静か
ぬる風に
吊られた飛行機
白い外
影は逃げ水に溺れてた
僕も逃げ水の中
君も逃げ水の中
手をつなぐ
あつい
また手をつなぐ ....
部屋に閉じ込められて
いつからの「君」との文字遊び
浮かぶフォント
踊る僕の指
大好きな演奏曲はスピーカーの闇から
昼間の蛍光灯はチカチカと死にかけてる
そんな日々の中
僕の打つ言葉 ....
路上遊びの終わり
子供達が夕暮れに向かうのは
今より先
ここより西
たなびく雲に光の残層
仰ぎ見て
滲んで
乾いた瞳に瞼は下りて
轟く入道雲の雷光
しゃがんだ空に影は遊ぶ
 ....
閉じ込められたように
草は伸びる炎天下
空は薄く笑い
透明な宇宙を透かしてた
線引きの雲
飛行機雲
地震雲
鳥居またいで此処の世は何処だ?
ラジオノイズにアナログの願い
島だ ....
雨の日に僕は生まれた
ケロケロと朝が近い朝に
泣いていた
鳴いていた
曇りガラスのアジサイが並んでた
そして輪郭の無いヒカリを初めて見たような
それをどうして覚えてるんだろう
 ....
今日も望遠鏡を覗く
代わり映えの無い緑の夜空に
その青い星は浮かんでいた
一年中衛星とダンスを踊るその姿は
この星からはとても遠い
夜空の星屑の雨にうんざりしながら
今夜の降星確率は0 ....
溶けた雲の合間に
純粋な青色は虹彩にとらわれ
雨粒の音にアスファルトの匂い
葉の埃は落ちきり緑の鏡になってる
片手の本は重くて軽くて
瞼は濡れるような乾くような
遠くの葉音が聞 ....
山の歌を潮風にのせて
クッションの模様に太陽を見つけた
君が抱えるウサギの目には
赤いビー玉と空色の影
もしも今日、あの建設中の公園が
このドライブで完成してたら
未完成の塔の下での未 ....
体育館で映画を見た
エイシャキはカタカタ小さく鳴り
ちょっと傾いた画面に首をかしげながら
次第に視界は緑のジャングルに包まれていった


帰り道
今日2度目の夕日
長く伸び ....
ハチミツを唇にぬって
甘い光沢に太陽は踊る
回る羅針盤は君達の円舞
まだ短い黒髪と背丈に
そのステップは地球(ここ)を教えてくれた
この庭の空の下
その時折の遠い目は未来を見て ....
ゆびさきのまちなみは
すりきれたしんきろうをひきずりながら
すいへいせんのかがみに
あおぞらのつきをうかべている
どこからかのさいしゅうへいき
そのきせきとかがみのきせきがこうさくする
 ....
赤ちゃんの頃に発する声は
まだ音とも言葉とも判ラない

シかシ
ソレはまるで
チャペルのステンドグラスの光に
人の心が透かさレるようなもので
光に透かさレた心から
また新たな光が生まれ ....
君がつぶらな焦点を合わせた時
僕はどんな顔をしていただろうか
その直前までの僕は
白い壁は気にはならなかったけど
夕日の暖かさにやけに気分をイラつかせていた
今思えば
僕は神様に殺意を ....
フトンを干している間は
空を見れる気がするの
焦燥やしがらみにとらわれない
自分だけの空を見れる気がするの
フワフワのシッポに頬を撫でられるような心地よさ
風の川が足元をせせらぐよう ....
ススメ(75)
タイトル カテゴリ Point 日付
ルーズリーフアルバトロス自由詩207/5/26 0:35
unknown短歌107/5/12 21:32
メモリダイバー自由詩307/4/21 21:22
テトラパック自由詩107/3/31 23:17
春の手のひら自由詩507/3/27 21:34
だから走るよ自由詩207/2/17 22:33
あの子その子自由詩307/2/3 0:53
罪の人の罰自由詩2+07/1/16 23:06
ブルー トワイライト自由詩206/12/21 23:46
ベネツィア自由詩506/12/14 22:30
誰のための涙でしょうか自由詩506/12/3 22:41
僕は何処にいるのだろう自由詩206/11/25 0:42
雨の灰かぶり姫自由詩006/11/14 19:58
初めて走る自由詩106/11/6 2:14
あなたはいきてね自由詩106/8/28 22:31
エスエフ自由詩206/8/19 14:58
あついなつ自由詩406/8/7 19:55
思い出しました自由詩206/7/24 22:29
路上遊びの終わり自由詩206/6/27 21:00
夢+自由詩306/6/17 22:30
ぼくがうまれた自由詩006/6/2 21:22
このほしとはちがうほしのうた自由詩3+06/5/27 21:50
そんな一日 〜五月〜自由詩406/5/20 20:59
良い意味で自由詩106/4/20 19:52
エイシャキ自由詩206/4/17 23:03
あなたのためのしあわせなわたしのひとりごと自由詩206/4/13 23:29
きえたほしとあおぞらのつき自由詩306/4/11 22:46
ファミ自由詩406/4/7 22:58
神様自由詩206/4/4 22:29
青のクジラ自由詩306/4/3 21:14

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