僕たちは聞いた
わがままな目的地に向かう途中
遠足園児の春風の声
二人を支える車輪の軋み
流れる花びらは耳元で囁き
坂道に浮かぶ町並みと海は
キラキラと音を鳴らしていた
旧道はレコー ....
少し肌をつねる空気のカーテンは
朝靄越しの日の出に溶け込み
乱れたブルーのシーツは純白に輝いていた
そのことは
僕たちの意味を
心は否定しても世界は肯定していたと思わせた
彼女の薄紅の ....
魚ロボットはプランクトンを食べない
魚なのに泳ぎは下手でぎこちない
魚なのに焼いて食べることもできない
海に還ったり旅立ったり
うろこを煌かせる日も来ない
飾りのエラは呼吸を許すこと ....
う〜ちゅう
とおくがちかく
ちかくがとおく
う〜ちゅう
とりがとんでる
ときのとり
う〜ちゅう
うみはあおいな
あおいねわたしも
う〜ちゅう
せいそうけんのわたりどり
もうちょい ....
走る少年
帰る家
つま先埋めてそして蹴る
つま先埋めてそして蹴る
草原砂漠雪原荒野
草原砂漠雪原荒野

飛び越えた水溜り
何隻の船 追い抜いただろう
飛び越えた神々の山
上は衛星  ....
旅立ちの朝のまどろみの中
青空の月のような夢に
頬を流れる涙は誰のためだろうか
もう内容を覚えてないのに
この部屋を懐かしく感じるのはなぜだろう
大好きな本や窓からの景色
宝石箱の水晶の欠 ....
歪みの無いブラウン管に
その三原色は飛ぶことを忘れ
DVDの回転は
私の輪廻になったのでしょうか
ふと見上げた東方の空は
茜色の階調で
ただ水晶体の海を染めていくのでした
海の底では
 ....
夢路を忘れ
あの紫の月 紙の空
映像の残骸 ノイズゼロ
おぼろげな地面 やはり紫
灯りが漏れていた あの家の窓
招き入れて欲しくて欲しくて
そこで食事がしたくてしたくて
夢路を忘れ
こ ....
階段通りの野良子犬は
最上段の空を追い続ける
影雑踏の中
隙間雨の中
値札付の足は
ゴミ色に染まり
パンヤ ハナヤ クツヤ
フクヤ ホンヤ イヌヤ
看板色に汚された雨水は
母の色まで ....
アスベストの隙間に
霞んだ満月がいた
放置自転車はその光に晒され
僕の影は車輪の海に溺れていた
薄汚れてるはずの街が
星さえ忘れた街が
光を集め続けている
青黄赤に踊らされた
自動車の ....
青く輝くバスの中で
エンジンの振動に
僕は意識を奪われた
青く輝く無人バスは
青海の上を走る
古ぼけた車内には
僕を含めて誰もいない
人の声の波の音は
イヤホンとエンジン音を無視して
 ....
頭痛がひどい頭はすでに割れていて
流れ出る中身は星屑だった
スカイダイビングの途中だったから
せめて流星雨になることを希望
それにしても頭が痛いよ
自分の手でヒビをふさいだけど
星屑なんて ....
砂の絨毯に寝転び
星々の海に身をゆだねる
金色に輝く衛星も
海に浮かぶ島の一つ
私は一人で口ずさむ
母が詠ったあの詩(うた)を


あなたは感じることができますか?
あ ....
櫛細工の浮雲
すだれ越しの優風と庭の木々
畳の縁を目で追いかけ
柱の傷に幼き私

化粧箱の引き出し
すだれ越しの空に流れる雲
障子の骨を指でなぞり
田の字をみつけた幼き私 ....
おぼろげな遠くの山々
小高い丘の工場
道路には適度なゴミ達
思っていたよりは綺麗な川

僕の目の前には踏み切り

太陽は曇り空越しに
月は曇の切れ目に
宇宙ステーションは丁度真上だろ ....
ススメ(75)
タイトル カテゴリ Point 日付
僕たちのバックグラウンドミュージック自由詩106/4/1 18:31
コントラスト自由詩206/3/30 23:47
魚ロボット自由詩106/3/14 21:33
う〜ちゅう自由詩106/1/26 16:39
走る少年自由詩106/1/23 22:26
少女の旅日記(true end)自由詩106/1/21 0:06
のぞみ自由詩006/1/11 22:46
自由詩105/12/4 21:02
階段通りの野良子犬自由詩405/11/12 20:11
夜を泳ぐ自由詩205/11/5 21:19
自由詩105/10/31 23:08
まだ空にいたいんだ自由詩305/10/29 22:16
詩人の夜自由詩005/10/8 22:09
すだれ自由詩005/9/27 22:31
僕の町自由詩205/9/26 19:01

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