路上遊びの終わり
ススメ



路上遊びの終わり
子供達が夕暮れに向かうのは
今より先
ここより西
たなびく雲に光の残層
仰ぎ見て
滲んで
乾いた瞳に瞼は下りて
轟く入道雲の雷光
しゃがんだ空に影は遊ぶ
だけど空は紅いままで
ふとした迷いや疑問の芽生えも
泥つきの足跡に隠されながら
伸びる影のように不確かで
けれど正確なものになっていく
けれど子供達はいつか向かう
王国の扉を開くように
お気に入りの本をいつか読みはじめるように
けれどその前に
月明かりのビバーグ
真っ白なシーツ
布団の寝息達に
包み込まれて
濡れる瞼





自由詩 路上遊びの終わり Copyright ススメ 2006-06-27 21:00:15
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