『寝ながら学べる構造主義』というおもしろい本を書いた内田樹さんのサイトをのぞいたところ「内田樹の研究室: オリジナリティについての孔子の教え」(http://blog.tatsuru.com/arch ....
約束を違えて
飲んだ針千本は
すべて追憶
の言葉の塔
胸に突き刺さり
屹立する炎
十二月の街
ショウウインドウに棲む人影は
追放者のごとくマッチを擦り尽くす
ある麗らかな朝、一行の詩が書物から立ち上がってはるかな水平線をめざして言葉の海を泳ぎだしたまま行方不明になった。さっそく捜索隊が組織され船出することになった--------。
どうも気がすす ....
プラットホームに着いた 銀色列車のドアがひらいて 夏の海が溢れだしました
ピストルが鳴って 貌のないメッセンジャーが フリースタイルで泳いできます 燃えあがるピアノの上の老いた漁師は差し ....
{引用=
此道や行人なしに秋の暮 芭蕉
門を出れば我も行人秋のくれ 蕪村
}
『俳句の世界』の著者である小西甚一さんが、その序文で師範学校の教師だった時代のエピ ....
瓶詰めの猫
という思考は
少女の哲学である
引き出しをあけると
誰もいない秋の海
の音がした
Oh! Cat
砂のお城を襲撃しませう
昼下がりの書斎で
....
十六歳の感傷に腰掛けて
ぼくは詩を書き始めた
ぼくの孤独といえば
せいぜいコップ一杯分の涙ほどしかなかったけれど
二十億光年の彼方の星からの引力で
コップの水が波立つことを幻想するのだっ ....
俳句入門を思い立って、アンソロジーなど読み始め、まず最初に心惹かれたのは橋本多佳子の
{引用=
螢籠昏ければ揺り炎えたたす}
という一句だった。もとより俳句に関しては教科書的知識 ....
おやゆびこぞう が納屋におしいり
密会していた ひとさしゆび と なかゆびじいさん を
ナイフでひとさし して逃走しました
くすりゆびくん と こゆびちゃん は
さっそく捜索を開始したのです
....
雷(らい)のあとの雲が 鏡のなかに入って 雨を降らしたので
鏡のなかから びしょぬれの少女が飛び出してきた
ぼくはタオルと熱い紅茶と古いジャズを少女のために用意した
YOU'D BE SO ....
あなたが悪戯な口笛のように
夏の庭に撒水するので
わたしの虹は劇的な哲学となりました
これはわたしらの恋の底なのでしょうか
あ、また
香水瓶のなかに夕立の雲を閉じ込めましたね
こ ....
俵万智さんの『短歌をよむ』(岩波新書)で万智さんは自作の俳句を短歌に作り替えている。
{引用=
使用済みテレホンカードの穴冴える
使用済みテレホンカードの穴冴えて思い出せない会話いくつか
....
このところ歳時記が愛読書になってしまった。いままで一顧だにしてこなかった定型詩の世界にはまってしまったのである。
定型詩を避けてきたのにはわけがある。もともと短歌・俳句に興味がなかったうえに、現 ....
【贋作】『サラダ記念日』
女宛送る手紙に『友情論』を引用してるだあれあなたは
愛告げてしまいたけれど遠景の似合うあなたをしばらく惜しむ
「その歌はよせよ」と君がぽつり言うこ ....
【封蝋】
僞學生に燭の{ルビ炎=ほ}昏し落椿舞臺衣裝の襞のモノロォグ
蝶焦がし新鮮な眸と漆黒の爪もつ淑女へ招待状
剃刀を舐め舐め紅つけし女は薔薇のごとく浴槽に沈む
....
俳句・短歌入門を思い立ってから半年あまりたちました。最初のうちは両方並行してやっていくつもりだったのが、いつのまにか俳句ばかりに目がいくようになってしまいました。なぜかはわかりませんが俳句の方がおもし ....
【“寺山修司フェア”(ハルキ文庫)を読みながら】
「寺山修司フェア」と銘打って刊行されたハルキ文庫十数冊のなかの一冊、
『われに五月を』寺山修司(ハルキ文庫)
寺 ....
以前、ニフティの「現代詩フォーラム」で詩の素材についての話題がでたことがあって、「テレビかなにかで見たことあるようなものではなくて、自身の体験を昇華させたものじゃなくてはダメだよ」みたいな意見がで ....
『寝ながら学べる構造主義』(内田樹/文春新書)というのがとてもおもしろかったのですが、そのなかのジャック・ラカンの項でラカンの鏡像段階論というのは、こんなふうに読み解かれています。
ヒトのこども ....
<絶対>の詩学〜『無門関』を読みながら
{引用=趙州和尚、因(ちな)みに僧問う『狗子(くす)に還って仏性有りや無しや』。州云く『無』。
....
「ネット詩とビート」
{引用=「テレビは深い参与を求める様式であるから、若い詩人たちが突然に喫茶店や公園、その他あらゆる場所で自分の詩を朗読する事態を引き起こした。テレビ以後、詩人た ....
あれからちょうど十年ということで、メディアなどで阪神大震災を振りかえる多くの特集が
組まれたりしています。思い出されるためにはいちど忘れられなければならない、なんて寺
山修司は書いていたけれど、こ ....
ほろびゆく誘蛾灯の王国
歯の隙間から意味だけがこぼれる
時代に捨てられた魂の
残り火を素足で踏み消しながら
蟹のように横向きに歩く
唯一の炎を旗として残すために
わが身を投げ入れる ....
#1
古い額縁の中の絵のように
魔法瓶から注ぐ月の香りの記憶
彼女は退屈な卵
ブルーの仔犬のマーキング
散文的散歩のブルース
悲しみのダンス
ステップなキャラメルくちに
....
<昔詩(十代のノートから) 1976〜1978>
?
誕生日
木もれ陽の底で泣いている
ひとりの少女
地面から湧き出てきたように
ただうず ....
「鳥」から
空が物憂げに広がっているので
鳥は努めて Coquettish に振舞う
誰に見せるともなく
見ることもない
瞳はすべてを線描きにしてしまうので
空はさらに大きく ....
愛の症状別言語療法
アンチセンス療法(antisense therapy)
ウィルス感傷症、悪性言語腫、扇情症など多くの病気の原因は、突きつめていくと、遺伝子で
ある ....
愛の症状別言語療法<書きコトバ篇>
・・・幻堕医師の処方箋・・・
さて若者なら自分で手軽に文句を患部につけるだけで治療も終わるが年輩者のように ....
詩は住所不定だ
言葉の国に地図はない
だから
この道は
いそぐことのない道なのだ
生きてゆくことは
道化師になることだ
永遠に夢みる
道化師に------
だから ....
あらゆる芸術になにか根本的に共通するひとつの想像的な思考があって、それが作者個人の志向性によって詩や音楽や絵画などの形態に翻訳される、というような内容主導主義をペイターは否定する。
....
藤原 実
(71)
タイトル
カテゴリ
Point
日付
オリジナリティの範囲---片岡直子さんをダシにして
散文(批評 ...
13
05/12/28 0:14
十二月
未詩・独白
3*
05/12/17 13:30
見えていてすでに海は
自由詩
13*
05/9/23 22:22
ラッシュアワー
自由詩
1*
05/9/22 22:07
我も行人秋のくれ
散文(批評 ...
1*
05/9/22 22:01
九月
自由詩
3*
05/9/18 17:01
夜中に台所でぼくは谷川さんに話しかけたかった
自由詩
13*
05/7/18 16:22
【わが短歌・俳句入門】<多佳子・修司>
散文(批評 ...
0*
05/6/20 19:04
クイーン・マりーはぼくのともだち
自由詩
3*
05/6/20 18:16
Visitors
自由詩
0*
05/6/17 23:13
眩暈
自由詩
6
05/6/14 0:22
【わが短歌・俳句入門】<俵万智>
散文(批評 ...
5
05/6/2 15:21
【わが短歌・俳句入門】<歳時記を読みながら>
散文(批評 ...
3
05/6/2 15:13
【贋作】『サラダ記念日』
短歌
3
05/6/1 22:05
封蝋
短歌
0
05/6/1 22:01
【わが短歌・俳句入門】<女性歌人と海>
散文(批評 ...
2
05/6/1 3:07
寺山修司フェア(ハルキ文庫)
散文(批評 ...
3
05/5/1 0:26
詩と体験
散文(批評 ...
8
05/4/30 11:20
ひとはみんな少しずつ狂っている
散文(批評 ...
1
05/4/22 23:44
ぼくの脳髄はカンシャクのステップを踏む
散文(批評 ...
1*
05/4/22 23:11
ネット詩とビート
散文(批評 ...
8
05/4/11 2:45
されど、死ぬのはいつも他人
散文(批評 ...
7
05/1/17 13:30
詩人
自由詩
2
04/2/15 14:47
アドリブ集
自由詩
1
04/2/15 14:33
<昔詩(十代のノートから) 1976〜1978>
自由詩
2
04/1/26 1:51
「鳥」から
自由詩
1
04/1/26 1:32
愛の症状別言語療法
自由詩
1
04/1/23 21:40
愛の症状別言語療法<書きコトバ篇>
自由詩
1
04/1/23 21:31
LONG AND WINDING ROAD
自由詩
3
04/1/20 20:07
ペイター「ルネサンス」 (4)
[group]
散文(批評 ...
3
04/1/19 0:35
1
2
3
0.08sec.