母は日々
鏡の前に座っては
黒くて長い
きれいな髪を
時間をかけて
丁寧に
とかしています

幼い私は
後でそっと
覗き見しては
母の美を
子供ながらに
感じていました

 ....
この美しい風景も
友人の笑顔も
何気ない日々も
記憶という泉の中で
いつしか
セピア色に滲んでいくのだろうか……
やわらかい陽射しは
私に優しく寄り添う
飛ばした
紙飛行機の行方を追って
昨日は空の果て

私のまるい横顔を
秋風が優しく触れる
ごあいさつしましょう
もう秋ですね
囁く言葉が昼の ....
風に揺れて彼岸花
真っ赤に燃える花びらは
貴方の魂に似て
私の胸を揺らします

寂しいですね
優しかった貴方に
もう会えないなんて
暑さが和らぐ
この季節に
冷たい風に乗って
い ....
いつか夢を見ました
キンモクセイの香る
穏やかな季節で
私は大好きな貴方と
肌の触れ合いを
望んでおりました

貴方は悪戯に
耳元で囁いては
無邪気に笑い
何とも言えず私は幸せで
 ....
平和な世の中
退屈なオートメーションの日々に
のみこまれて
僕はロボットになってしまいそう

相変わらず
テレビの向こう側は
悲しいニュースばかり
なにをもって
正義と言うのか
歴 ....
雨を乞うて
孤独を満たすの
暗闇に押し黙った私には
この空はあんまりにも
明るすぎる

最近貴方の口から
愛しているが聞こえない
不安定な二人の関係
とても曖昧で
このままじゃ悲し ....
泣いているの?
きみが破り捨てた祈りが
わたしの掌にうずくまって
ぽろぽろと涙を溢している

こっちにおいで
抱き締めてあげる
温かい体温で
全てをのみこんであげよう

子供の頃見 ....
私の体は
とても小さい
両腕をいっぱい広げて
君を抱きしめる

君の広い背中
君の大きな手
君の優しい声
君の暖かい心
全てが好きで
とてもいとおしくて

私の小さな胸からは
 ....
しゃぼんだま
しゃぼんだま
まるくて
ふわふわかぜにのって
とんでいくのよ
まって
まって
おいかけて
つかまえて
はじけちゃって
にこにこ
たのしい

おかあさんがわらって ....
赤い月が見てる
私の背中を
じっと見てる
後ろめたさの滲む背中を
突き抜けて
隠した本音を
見透かしている

君たちの笑顔を飲み込んで
今日も私は
死んでいきます

真実はいつ ....
僕は青い空が好きです
雲一つ無い澄んだ空が
それは小さい頃から好きで
よく晴れた日は
いつもウキウキしていました

本当の僕は
ネクラなので
青い空を吸い込んで
真っ暗な心に
パス ....
帰る場所を
見失ったのです

後悔を口にするのは
容易い
でも
君が帰って来る
訳でもないし
元の幸せな日々に
戻る訳でもない

いつまでも
本音を言えず逃げる私に
素直な
 ....
ねぇマサユキ
あたしを抱いてよ
傷だらけの
体をかわいいと言って
あたしねあなたが嫌いなの
嘘つきだし
遊ばれてるのに
気づかないなんて
本当にバカね

気だるい夜に
ベッドに寝 ....
貴方の居ない夜は寂しい
ベランダで
夜風に吹かれて
お酒を飲んでも
貴方が隣に居なければ
どこか味気ない

初めから分かってた
叶わない恋だと
いくら私と
シーツの波を作っても
 ....
私は夜が好き
静かで
虫の声が聞こえて
眠れないときは
月明かりの中で
散らばる星座を
ひとつひとつ
確認するように数えていた

私は夜が好き
星の光が薄れる程
月の明かりが強い ....
過ぎていくだけの
愚かな日々
憂うだけの感情で
私は何を
掴むというの

求める人の温もりが
私の心を刺す
俯いた背中に
涙した心は
不器用故に
素直になれず
自分を押し殺した ....
あなたに会いたくて
あなたを忘れられなくて
わたしは海へ
でもあなたは
だんだんと薄らいでいた
さようなら
と優しく呟いている

わたしの涙は
風にさらわれて
赤い太陽も
どこか ....
音楽を聞かせてよ
深みに嵌まりたいの
甘い時間を舐めるように
流し目で誘惑して

耳元で囁いて欲しい
どんな意地悪な言葉でもいいから
吐息混じりで
音階をなぞって

うっとりするよ ....
囁く言葉は
いつしか熱い吐息に変わり
君が隠した赤が
熟れゆく速さで熱を帯て
教室と体育館の裏側で
目眩が生じれば
僕はそれを侵し
正しい世界がにらんでいる

やがて窓から陽が差して ....
眩しい朝日に目を覚まして
窓を開けると
冷たく澄んだ空気が
まだ開けきらない
僕の目を
優しく撫でていきました

外の町は
少し霧に覆われていて
近くの山は
かかる霧に朝日が反射し ....
レシピが載ってる小さな冊子は
もうすっかり秋でした
外はまだ夏を残しているというのに
お店には
もう秋刀魚が並んでいて
レシピには
栗にキノコ
鮭に鯖が踊り
美味しいお米と
デザート ....
夕暮れの縁側
ふと気が付けば
秋はすぐそこで
僕の憂鬱を抱えて待っています

ああ
夏が終わるのか

そう呟けば
少しばかり涼しい風が
心の隙間を
通り過ぎていきます

夏の ....
昔あなたが
歌ってくれた
丸い月に
響く歌は
僕の心を揺らしている

懐かしさの陰で
小さな背中が
泣いている
作り笑いの
裏側で
指折り数えた夢
いくつ諦めてきたの

叶 ....
予行練習を
重ねて挑んだ
あなたの恋人になるための試験
ライバルはたくさん居るから
隅々までリサーチして
差をつけるために
あなたが好きな
ガーベラの花を持って
告白したのに
結果は ....
暗い部屋に
貴方の寝息
私は眠れないままで

貴方に寄り添っても
満たされない心
何処か寂しくて
もう終わりを
告げているのね

別れるなら今のうち
小さなトランクに
荷物を詰 ....
灰色の目をしていた
水の切れかかった
向日葵のように
いつもうなだれていて
青空ももう写らない
死を模して
日常を葬って
あたしには
そんなに大きな棺は
要らないの
一輪の小さな野 ....
真夏の道
揺れる蜃気楼の向こうに
君が見えた気がして
通り雨

子供達の笑い声が
吸い込まれた雲
秋の気配を
忍ばせた空気に
形を変えて流れてゆく
夕暮れ

空の色が紫に変わる ....
ノリの良い曲を
聞きながら
君のカットを待ってる
午前9時
静かに待ってる
僕を尻目に
店員さんと楽しそうに
おしゃべり

この後何処に行こうかと
思案する僕の横を
流れる車
 ....
ゆっくり回って
メリーゴーランド
夕日に照らされて
色を変えたのね

頭の中を回る
メロディー
切なくて力強くて
世界がこの歌の通りになればと
願っている

もう少し
小声で話 ....
ミツバチ(166)
タイトル カテゴリ Point 日付
母へ自由詩6*09/9/28 11:50
セピア色自由詩3+*09/9/27 14:24
私と秋自由詩7*09/9/26 15:20
彼岸花自由詩8*09/9/25 19:47
秋の夢自由詩6*09/9/23 23:37
紙一重自由詩6*09/9/19 21:45
自由詩4*09/9/19 13:38
掌に自由詩7*09/9/17 14:02
好きな人へ自由詩5*09/9/15 21:25
しゃぼんだま自由詩3*09/9/15 11:28
赤い月自由詩5*09/9/12 23:29
空が好き自由詩8*09/9/10 15:44
前を向いて自由詩9*09/9/8 14:50
あるOLの話自由詩1*09/9/6 23:48
愛しているわ自由詩4*09/9/5 22:11
夜が好き自由詩4*09/9/4 21:57
秋風自由詩3*09/9/3 15:16
さようなら自由詩4*09/9/3 12:41
王子様自由詩3*09/9/2 20:44
二人の世界自由詩3*09/9/1 20:31
自由詩6*09/8/31 8:58
自由詩4*09/8/29 13:18
夏の記憶自由詩8*09/8/26 15:36
よるの歌自由詩6*09/8/25 23:38
プレイボーイ自由詩7*09/8/23 22:00
別れ自由詩3*09/8/22 20:34
灰色自由詩4*09/8/22 14:42
蜃気楼自由詩7*09/8/21 20:24
午前9時自由詩2*09/8/20 9:36
メリーゴーランド自由詩6*09/8/19 20:54

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