いずくんぞ お前の肝臓 いずくにか まだ足りない

融け出しそうなアスファルトに
全てを投げ出した缶コーヒー
プルトップ付近から流れ出す
真っ黒な涙
この世の暗い暗い所を
かき集めて固めて挽いて
それでも足りない ....
カップを天に掲げて
ブラックを注文
濁った夜空に
入れるミルクなんてない
苦くて苦くて
どこまでも黒かった
「この世界から目を背けるな」
と言わんばかりに
今夜は目が冴える
 ....
今日は、りんごの解剖を行う

はぁ
りんごですか

うむ。いいか、このりんごは何色だ?

赤色ですが

では、解剖してみようか

−ほら、解剖したら赤ではなくなったよ

 ....
緩やかな月明かりの下
幻聴なのかと疑ってしまう
微かな電灯の震え
君と僕との待ち合わせ

君の姿が月に照らされ
僕の姿は闇に浮かぶ


 「今なら、死んでも良いな」
僕 ....
切れかけの電灯

霧が靄となり街を融かして呑み込む光景

真っ直ぐだと思って
実は傾いている電柱
世界が傾いて見える

あの三日月は何故嗤う

階のボタンを押さないと
エ ....
|
 神      |   
 よ
 我
 を         |
 許    | 
 し
 給               |
 え

     ┃           ....
飛行機から
世界一広い国の何処かの
一瞬を見下ろす

無限に連なる
モノクロの山嶺

それは眼球から見える世界

耳で見える世界は
ただただ
 青い砂漠


機内の ....
         涙
         神よ
        どうか
        許し給え
       この罪深き
        木偶人形
         ....
昨夜ブランコを聴いた公園に
再び立ち寄ったら
子供たちの笑い声がした

見ると
遊具も砂場もない
公園の中心で
小学生くらいの子が三人
はしゃいでた

青っぽい砂の地面 ....
夜の公園に
惹きつけられるように入る
煌々と光る場違いな電灯
木々の手前にあるブランコを見つけた

オーケストラが始まる前の
各自がバラバラの音を出すチューニング
管弦のラや
 ....
マスター、恋を一杯

では…少々お待ちを


カクテルを飲んだら

咽せて涙が出て
胸が苦しくなり
心地良くて夜も眠れなかった
世界の始まりは夜の闇
夜の黒は
星と月によって和らいだ黒
それが下にいくにつれて濃い黒となり
目を閉じたような漆黒になる
その黒は途切れることなく海に続き
再び色が薄くなり
紺色 ....
今この目で見える世界それは所詮は眼球の中の世界しかしこの世は広いだろう途方もなく出口も無く端も終わりも無い世界だがそれも分からない自分は何も分からない自分とは何か?他人を知る前に見てみたいそんな小さく .... お世辞、建前、偽り、嘘
知ってる振りと知らない振り
笑顔、笑顔、笑顔、笑顔
気味が悪い、何が楽しい?
薄っぺらい仮面で全部隠して
生きてる人が仮面をしてんのか
はたまた仮面が本人な ....
`..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:........_______,

ポフン……
………………ポフン…
 ....
捻れ踊れよ怨念の煙
朽ちよ滅びよ千年の嘘

我白き骨を
カタラクタの底に添え
我が黒き心臓を
ゲヘナエに捧ぐ

其は犠牲
地の中枢で融けうねる
鋼鉄の奔流に

落とされ ....
ベッドに投下された身体
嘘みたいに
悪くない気分
痙攣する筋肉を
抑えても
感覚が無いのは何故?
(焦点が定まらない、天井が歪む)
今日一日がフラッシュバック

痺れ
 ....
シタタタタン、シタタタタン

気が付いたら降っていた
白い雨の中に進み
差しかけた傘を放り投げた
もう、どうでも良い
と思って
僕の全ても放り投げてから
浴びた白い雨は
なん ....
赤子のような人形と
人形のような子供が
成長してゆくうちに
キレイなモノを受け入れなくなる
いつの間にやら狂ったおもちゃになっちゃった
この世界に悪意は無いさ
自然に、ただ自然に
 ....
硬い音が
 塔に響く
  一段目と
   靴底の音
    誰も見ぬ
     静寂の中
      二歩目を
       踏み出す
        コォーン
         ....
美しく澄んだ
限りなく静かな湖
透き通った水は
陽の光を揺らし
底まで見渡せる

風が漣を踊らせて
木の葉が船のように浮かぶが
そこには誰もいない
そこには何もいない

 ....
この音楽が止まるまでは放っといて
何も考えたくないんだ 今は
悲しいのは嫌だから
寂しいのは嫌だから
何も失いたくないけれど
今はこの音楽に身を浸したいだけ


まるで目隠しさ ....
僕の想いは鏡の一部
鏡の破片
粉々に散った僕の一部

部屋中を埋め尽くす鏡には
紛れもない僕がいる

鏡の地平線の中に
変幻自在の世界が広がる

だから
けれど
鏡は
 ....
少女は欲しかった
壊れるものしか知らなかったから
ただ
壊れないものが欲しかった

父から貰ったテディベアは
引き取り手の叔父に引き裂かれた

父は車にはねられて
人形のように手 ....
一つを
たった一つのミスの為に
1は試作となりました

生物の
セントラルドグマの中の
転写を間違えたが為に
命が潰えたように……



DNAの構造とエッシャー
ドリーと ....

街に
高い塔
塔がある
 塔の中に
  階段があ
   る長い長
    い螺旋階
      段が塔と
       一緒に伸
        びていた
    ....
ここは一体、何処だ?


冷たい


暗い


分からない


不明な場所



僕は一体、何処にある?
僕の場所とは一体何処だ?

人の心は何処にあ ....
いつか空が墜ちる時
地球が融けたようなこの地上で
僕は誰に祈るのだろう

空が迫り来る
黒い黒い裂け目が増える
不自然な黒がウイルスか何かのように巣喰う

空は海の青を映してい ....
あいつは
知ったか振りをしている

この前、
「俺は人間だ」
なんて言っていた
凍月(164)
タイトル カテゴリ Point 日付
りょう川柳1*14/7/25 16:57
握り潰された缶コーヒー自由詩6*14/7/24 21:13
黒い黒い夜空のコーヒー自由詩5*14/7/23 23:57
解剖台#7/23-21:12:48自由詩2*14/7/23 21:14
零ふたり自由詩4*14/7/22 21:42
人間の風景自由詩3*14/7/21 23:59
テスト;■□|┃自由詩2*14/7/21 20:41
青い砂漠自由詩8*14/7/20 18:37
一滴の予告自由詩4*14/7/19 22:42
4秒でいち自由詩5*14/7/19 13:02
ブランコの調律自由詩15*14/7/18 23:57
カクテル自由詩2*14/7/18 21:11
砂漠へ自由詩5*14/7/17 23:19
潜る自由詩1*14/7/17 13:33
仮面自由詩3*14/7/16 22:14
月面より其方へ自由詩1*14/7/15 23:58
犠牲自由詩1*14/7/15 23:53
痺れ自由詩2*14/7/14 23:56
白雨自由詩3*14/7/13 17:56
人形自由詩1*14/7/12 23:50
螺旋階段A自由詩4*14/7/12 21:23
自由詩3*14/7/11 23:51
残響自由詩3*14/7/11 13:43
鏡片自由詩1*14/7/10 23:52
壊れないもの自由詩5*14/7/10 23:06
試作自由詩1*14/7/9 23:57
螺旋階段 1自由詩8*14/7/9 23:41
不明な場所自由詩1*14/7/9 22:18
柔らかい杞憂自由詩3*14/7/8 23:36
知ったか振り自由詩1*14/7/7 23:44

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