非常口の緑の看板
たとえ火事になろうと
地震が起きようと
この歪んだ世界からは逃げられない
非常口なんて無い
あるのはただ
幻想のEXIT
こんなにも幸せな誕生日は初めてだ

今まで

今日という日まで

生きてて本当に良かった

って思えた


今までだったら嬉しい時に

“今なら死んでも良い”

って ....
息切れを起こす苦しみを越えて
マシンガンみたいに鳴り続ける心臓
どこに向かってんのか分からない
とにかく、ハメられた
あの時には既に
罠に掛かってのか?
いつから俺は一人で
いつ ....
私と
君と
あの子との
三つの管弦の関係は
軋るけど甘い泥沼
世界の終わり、地響きのような
敵意丸出し、唸り声のような
鋸が生む、摩擦音のような
低い低い低い音楽
暗い暗 ....
僕がもしも男なら
私がもしも女なら
君に抱き締めて欲しかった
そして殺して欲しいんだ

もしも私が億万長者なら、ね
殺し屋を雇って殺してもらうの
とびきり腕の良い人を雇って……
 ....
私、私
僕、僕

僕がどんな一人称を使っても
私の勝手でしょ?
でも一人称が変わるだけで
私は
僕になって
僕が
私になるの
自分を偽り
他人を偽り
世界はこうだとか
 ....
コンピュータが動かない
こんなやつ使えない
〈接続されていません〉
何に?
〈なんらかの関わりに〉
〈ネットワークに繋いで下さい〉
黙れ
寝とけ
〈接続されていません〉
〈接続さ ....
“最悪な日だろうと最高な日だろうと
明日という日は必ずやってくるのだ”

彼は首を傾げた
何故明日が来ると確定しているのだろうか?
明日が必ず来ると
何故言い切れるのかが解らない
 ....
君と僕とが
気になる人同士だったのは
いつの事だっただろう
人は自分の幸福が分からない
人は我慢が出来ない
欲しいものは欲しい
君が欲しかった
君の心が欲しかった
コーヒーが飲 ....
つまらない事でも
人は死にたくなるものだ

どうしようもなく死にたくなって
家を飛び出した深夜
空が墨汁でも零したのか
夜がどこまでも黒い
1と0に点滅する電灯を辿って
い ....
人のこころは
陽炎に揺らめく砂漠に置かれた
少しだけ水の入った
壊れやすい硝子のコップ

君の言葉で水は満ちる
放っておけばすぐ乾く

君の言葉が
君の愛が
僕を満たし潤し ....
雲から作られた
真っ白なキャンバスに
君は向き合った

夜をチューブに詰め込んで
君は黒い絵を描いた
星を砕いて水で溶かして
黒い絵に瞬く光を浮かばせた

望遠鏡で君の絵を見 ....
解剖してみよう
お前は何だ?どんなだ?一体誰だ?

自惚れるなよ
お前はお前の全てを知らないどころか
お前は我々に作られた
自分が自分を作るとでも
お前は思っているのか?
お前は、 ....
この世界の何と寂しい事か
僕の安寧は
黒い棺の中にしかない
さぁ、剣を刺してみよ
棺の中の僕は
横たわる僕は
血は流しても
息絶える事は無い
なぜなら
死人が二度
死ぬ事など無 ....
覚えてるかい?
いや、そんな筈がないか
僕と君とは他人同士
何の接点も無く
いわば二つの点
そこに直線が引かれることは無い
惹かれることはあっても

覚えてるかい?
覚え ....
僕にはもう名前が無い
暗く湿ったどこかで
ただ吐いた息を吸っている
#72659
僕は罪を犯し
記号になった
ベッドに寝転び
CDプレイヤーに
夜寝る時の為のCDを
カチッと嵌めて
再生ボタンを長押し
ピーという微かな音がしたら
部屋の灯りを落とす

枕の下に
CDプレイヤーを入 ....
今死んだって良いから
君に会いたい
もうこれ以上、なんていらないから
何を犠牲にしてもいい
君が悲しまないのなら
死んだって良いから
君に会いたい


満たされた時に ....
よし、今日はりんごの解剖をしよう

またですか?

ここに男性の人形がある
りんごが見当たらないね。解剖してみようか…
喉元を切開してみよう

……

さて、これが人間だっ ....
虹の無い空を埋めるのは
淡々とした白と重々しい黒

君がいないなら、世界なんてモノクロだ
白黒テレビ、砂嵐
無意味で単調でつまんない
でも悪くない
色の無い世界、1と0
 ....
打ち上げ花火の
音だけが微かに聞こえる
幻聴ではないはず

僕は行けなかった
内心、君が行くなら行きたかった
けれど行けなかった花火大会

音だけが聞こえ
花火も君も何一つ見 ....
黄昏のような明け方、夜の今際
悲しみに暮れる夕焼けの如き早朝は
空の青と昇る陽の赤が
混ざり合い織り成す紫
また明日、と言って君に背を向けた
その明日が今日だ
染まる雲の柔らか ....
夜の黒が
何時だって怖かった
だけど僕は知っている
夜空に浮かぶ月を

三日月は美しい
それはもうすぐ消えてしまうから
だから美しい
だから耐えられる

でも新月の夜は無理 ....
はい、あなたの症状は?

えっと、えーっと、えっと…
言葉にしようとするならば
片っ端から消えていく


うーん、ではどうして欲しいですか?

えっと、えーっと、えっと… ....
ケータイ開いて
メール来てたら、ちょっと嬉しい

ケータイ開いても
メールが無かったら、ちょっと悲しい

メール来ないかな、と思って
ケータイ開いた瞬間に
君からメールが来た時 ....
その絵画は、
曰く付きだった

とある画家の
最後の傑作であった

まず、その絵のジャンルが分からない
人物画なのか肖像画なのか
風景画なのか何なのか

ただ、正確に言うと ....
  「  」は暗い
ただ暗い場所
        一歩進む毎に
    自分が壊れる音がするのに
 立ち止まる事も許されず
   黒い泥の上を這って より深い闇へ向かう
      ....
思い出の一瞬と音楽は
空気ごと吸って吐くものだ
それらを肺のフィルターにかけるから
その摩擦で胸は詰まる
連動する 目蓋の裏の幻灯機
スクラップブックに貼られた
走馬灯のフィルムの一部 ....
一瞬、黒を染める閃光
一瞬で死んでしまう火薬たち
目を離すものか
瞬きなんてするものか
君と過ごす最後の二人の時間
涙なんて……
…ううん、やっぱり無理だ

霞んだ花火、震えるほど ....
これ以上この穢れた空気を吸いたくない
もうこれ以上息が出来ない
この世界はまるで変わろうとしない
まるで自転を忘れた地球
この惨劇を見たくない
部屋の電気を消すのと同時に
世界も一 ....
凍月(164)
タイトル カテゴリ Point 日付
EXIT自由詩2*14/8/19 23:58
誕生日自由詩2*14/8/18 23:34
トラップト自由詩0*14/8/17 23:52
relationship三重奏自由詩4*14/8/17 19:47
歪んだ“もしも”自由詩7*14/8/16 23:49
僕の私の一人称自由詩4*14/8/15 23:04
〈接続されていません〉自由詩2*14/8/14 22:42
不正確自由詩2*14/8/13 22:50
いつかは冷めるコーヒー自由詩3*14/8/12 23:14
貴女は死、夜の眠り自由詩5*14/8/11 23:10
こころのコップ自由詩17*14/8/10 20:31
額縁の中の夜空自由詩6*14/8/9 23:11
解剖自由詩2*14/8/8 22:55
自由詩2*14/8/7 22:07
すれ違った自由詩10*14/8/6 21:38
#72659自由詩1*14/8/5 22:06
K2自由詩3*14/8/4 23:50
これ以上自由詩5*14/8/4 20:36
解剖台#8/3-23:29:44自由詩3*14/8/3 23:27
monochromatic二重奏自由詩2*14/8/3 21:24
音だけが聞こえる自由詩6*14/8/2 23:10
vibgyor七重奏自由詩12*14/8/1 23:56
月を追って自由詩4*14/7/31 22:29
処方箋自由詩2*14/7/30 20:22
現代病自由詩5*14/7/29 23:53
滲んだ絵画自由詩3*14/7/29 22:00
ろっく・ぼとむ自由詩1*14/7/28 21:38
吸って吐く自由詩2*14/7/27 22:32
FIREWORKS自由詩4*14/7/26 20:54
ストレス自由詩3*14/7/25 17:33

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