私たちの胎のいたみ(をいたみ
喪が藻を(藻が喪を(語る白眉から
踊る女が生じ離れてゆく*
海亀の(産卵(散乱
胎のいたみ(をいたみ
はげしく狂った(女のマスカラ
眉も(引かずに(波 ....
Walk This Way*
歩いて
歩いて
歩いて
高速道路の上を
馬
の
....
蟻が蝶の羽を曳いてゆく
ああ
ヨットのようだ*
と
よんだのは三好達治だが
ジャンボ機が巨峰を運んで舞ってゆく
高層ビルの
映画のようだ
....
ビーズがきらきら
夜空の星のように
散らばっている
地球では
老人や
ホ−ムレス
のよう ....
まだ早朝で電話もかけられない
おーい宇宙よ
誰かめざめたものはいるだろうか
130億年先からのかすかな光
ぼくは濡れた傘についてかたろうとおもう
台風がそれてきょうはすばらしい秋 ....
はげしくなぐりつける雨に
傘はきかない ぼくは焔のようにずぶ濡れなのだ
ふかく凹んだ駐車所はちゃいろいプールになっている
濁流の流れる先はほそいパイプになって
さらにつまるばかりなの ....
SONYの
小型スピーカー
の横に
ちいさな木の鉢を置いた
卓上から溢れて
ROCK
マニック・ストリート・プリチャーズ
をかけると
木 ....
機械のような雨・・・・蛇口のような雨・・・・
アスファルトを・・・・草原をたたく雨・・・・
傘から濡れて雨・・・・靴下を毀れる雨・・・・
窓が曇って視界・・・・がみえない路肩・・・・
....
ゆれている
ゆれている
ぼくひとりだけの地震
震度3のゆれなのだ
バスのなかでゆれている
フェスティバルの司会をやりながら
マイクをもってゆれている
歩きながらゆれ ....
どんよりと曇って
まだうすぐらい大学校舎
ハイテンションなFMラジオ
いまごろ山椒魚はどうしているだろう
渋谷の街はめざめたろうか
台風がちかづいているという
....
悲しき熱帯
エフリマコ
電線がうつくしいゆうぐれ
バス停には女子大生の列が
ミシンとコウモリ傘のようにできている
みんなちがってみんないい*顔をして
....
やみが白んだ
きょうも夜明けの3時過ぎから起きている
もう2時間がたったのだ
トイレで小鳥のさえずりを耳にした
やがてはかれも空から堕ちるときがくるのだ
それまでの ....
あかい傘さして
お風呂にはいる
もみじのようにみどりのお湯が
まっかにそまる
ゆうやけでもないのに
雨漏りがしているわけではない
酔狂でしているわけで ....
夜明けはちかい
けさは3時から起きて
調べものをしている
ほんとうはきょう
水曜日はぼくの公休日なのだが
うちあわせがあって午前中だけでも
でてくれといわれたの ....
河馬が大口あけて
地球をまるごと
呑みこもうとしている
ジャングルでは
森が伐採され
酸素はたしかに減少している
ぼくが気管支炎なの ....
飛んでいる
飛んでいる
はげしいビートだ
もう世界もおわりだから
走ってゆくしかないのだ
酸性雨が ....
ー浅野悦子さんにー
あなたにささげた
一篇の詩が
あなたのこころに
着地した
しおらしく
喜んでくれたのだ
くものように
ふんわりと
....
狂気の愛
白髪の拳銃
を書いたのは
シュールレリズム宣言を発表した
アンドレ・ブルトンだ
彼には『ナジャ』という
優れた純愛小説がある
最後に彼女は精神病 ....
西海岸
デビット・ホックニーのやさしい光
斜めにさして きいろい陽だまり
動かないカーテン
と
透明な窓 ....
窓をあければ 外は雨
ぼくには こころの傘がない
雨にうたれる アウトデッキのテーブルと
椅子よ ぼくという関係が
関係の外で アウトロ ....
ぼくはあなたと
落ち葉をひろいに
坂を上った
あなたは若い作業療法士
そうしてぼくは
モン・ベルのTシャツとジーパン姿の
ピーターパン
猿 ....
モーニング
レズビアンは美しいか
旭があたる
アウトデッキで
珈琲を飲んでいる
リーモーガン
JAZZをきかなくなってから
久しい
....
美しい機械とおもう自販機のペットボトルのラベルよロゴよ
上空をヘリコプターが飛んでゆく高層ビルの都心の花は
いまはもうひかげになったビーチパラソルの青赤黄いろの ....
十月はたそがれの国
と呼んだのはレイ・ブラッドベリだ
木の葉が散っている街路樹
シャベルでかき集めては掬うのだ
そうよんだのはジャック・プレベール ....
朝だ
カーテンをときはなつ
緑がしみる
町でいちばんの家
旭があたる
きょうはキリンにあいにゆこうか
燃えるキリン
サルバルート・ダリ
....
風 立ち ぬ
いざ 生きめやも
と 息をついたのは
フランスの詩人
ポール・バレリーだった
それを 訳したのが 堀辰雄である
ケー ....
恋を失って12年
それでもだれか
こころのなかで
慕っているものがいたか
どうだかわすれてしまった
『わがノルマンデイ』* もない
それでも人は生き ....
カマキリが地球に足をかけている
130億年の宇宙のいのち
そんなにもわずかなのか
カマキリの雄は交尾のあと
産卵のため
雌に食われるという
ちいさ ....
夕焼けの空をはるかにジェット機の雲の白さだ父の宇宙よ
赤くなる父の日記は恥ずかしくめくりもしないで朽ちてゆくのか
2004・ ....
草深き引込み線のレールかな犬も訪わざるアパートのごとし
鉄塔を何万ボルトの信念が吹きだまっているスパークもせず
書斎からアクアレモンスカッシュのJAZZ泡だちぬアート・ファーマー
踝がひたひた水 ....
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