僕らが住んでいるアパートは道を挟んだちょうど向かいにあり、よく晴れた日曜日の午後や暖かな春の夜には近くにある静かな公園に出かけたものだった。
ある日自転車で近くのダム湖に行くと、彼女はピンク色の ....
思うべきでも来ないでもないのかな
母のことを思い浮かべ居直ることすらなく

放っていく日の岸を漕いでさえ
誰のつてもないものだと悲しさにされ

けれどボートの杭に言い直そうかという気がした ....
何にもなかった
声が聞こえた気がした
最寄り駅で
携帯プレーヤーを 指先で
鳴らしながら サウンドで
家に帰る あいまに
母の夢を見ていた 水に
そういうこともできるんだと
女子高生が ....
この街には
将来を肯定する夕暮れと
手をつないでいくみたいに
思いながら
もう春なのかも知れないと
常磐線の思い出と言えるものはないけれど
色彩が見えなくなるくらいに、
涙に
そこには ....
踊ろう何も手に持たずに 片隅にも何も返事を僕は持たない
新聞を投げ捨てて 夜をいつまでも生きていくことだろう
駅で悲しみのようなものを運んでいるのは 人々で
悩みすらも運ばれている コーヒーも運 ....
微かな指針を
街の人々に
あくる日の朝に
探し 消えていく
思いが 時計に

声ですらなくなった 母の
そんな姿すら 消えかけていく
風を さすらっているのかもしれない
投げかけたま ....
うさぎの足跡を
じっと見つめていた
長い月日をどこか
窓に ドアを
けれど 立たされた
手が 夜に
ひとりぼっち 縮む
手紙だった
記すためだった
ペンに捨て ひとり
存在を消 ....
雪の道をいつまでも立ちつくしていた
長い道は果てしなく 部屋のドアを
しかし 立たされていた
僕の 夜のひとりぼっちの 誰かの手紙だった

書くためだった ペンとして 捨てた
ひとりとして ....
言葉そのものを見つめているのかもしれなかった
立ちつくした体の探している
日常の会話すら 何ひとつとしてなくなった 家庭の
何ひとつとしてなくなった叫びが 明日の可能性を求めて

伝わると思 ....
コーヒーのもの悲しさを感じさせられた
夜のひとりぼっちの 部屋のドア
誰かが手紙として 書くためのペンを捨てた
雪の道を やがて立ちつくしていた

雪の道は夜を果てしなく続いていく しか ....
クラスメイトは好きだったけれど
ずる休みした日の午後は テレビゲームすらやり飽きていた
ぼんやりとアスファルトの上に見つめていた やがて
曇り空が流れる床で 過ぎた日の
神社の光を思い浮かべて ....
ぼんやりと歩いている様な気のする
ある者たちは
間違った方向に向かっていることに気づいた
父と会おうとする日の道を思うことすら難しかった
ましてや出ることなど

駅の改札は入ったところから ....
俺だったのかと気づかされている
労働者ですらなくならされた時に
ロックバンドを畳んでは 公衆電話の前でため息をつかされた

感情自体を叫ばされるようなロック自体を見かけなくなったものだ 運送会 ....
先生の影のなくなった更衣室で
体操服のぬくもりの残るロッカーを見つめていると
見つけ出そうとしているラベルの言葉に
つぶやいている素敵な名前

描き出している気持ちの彼方で
臨時教員になど ....
車窓で見つめていた
航空券を 指先に握りしめた
地球の歩き方の端の メモ書きに
茅場町の景色を浮かべている 林課長の
あとがまの立場ではなくなっていく エクセルの表に
ノルマ達成を凝視してい ....
立ち続けようとする日常に
心を演奏させられているような感覚がする
音楽を 鳴らし続けようとする 風景の中を
他人の心の中として 見つめようとしていた 鍵番は
白黒ですらなくなっていた 指先は何 ....
空港の中を外国の個性的な人とすれ違いながら歩く。すれ違う顔をまじまじと見つめながら無人電車に乗るべきホームを探して歩くけれど、普段は見かけない外国の人というのは化粧が濃く掘りが深いので、個性的な顔 .... 世界中を
母親にしない

日本語の 形態に
巻かれていた 中学生の頃
思いこみにできない
鉄板を 抱きしめていた
余裕がした 深夜放送に
飛び込んだものは
アイドルたちだろうと
 ....
母が遠くに
見える 鉄橋のところは
少しゴムの焼けた
匂いが漂う 今日も
友達だろうかと
歩く 公園を流れる
風に 海が
遠くに見えてきた
人もなく 音楽すらなかった
時を 歩い ....
何も知らなかった
言葉が 空間を
じっと
漂っているのだと
考える 何も知らない
体としての
言葉が流されていく
世界を感じる 海には
奇妙な灯台が
消える 遠くの彼方で
音もない ....
何もなく
夢で母の名前を
呼ぼうとした
黄昏が
少し寂しかった窓だった
木炭の粉を巻きつける
海は
緑色の世界が
とても完璧だ

何もかも感じるように
微笑ませてもらうオレンジジ ....
何もない祭日に
父に寄り添い散歩へ出かけた
ベンチは暖かい風が腕へとぶつかる
公園の中には木の枝ばかりが散らばっている

アイスクリームを買ってもらうと
芝のへりに腰掛け
忘れていた人た ....
僕の知らない生活を
夜の窓辺でぼんやりと考える
親指を噛みしめた 飛行することが
叶えば 目的地なのだがと

老人が考えているような部屋で
世界に暮らす人々の心に 憂鬱としての
憂鬱を頭 ....
国道には干物屋のオレンジ色をした屋根がよく見え、切り立った崖に松たちが何個もへばりついていた
引き潮には何匹かのサバが飛び交っているのだろうか

ライズと呼んでいるのだよ、と父が語っているので、 ....
何の変哲もない毎日を過ごしている小道で
かつていた季節の気配へとまどろんでいた

コンクリートの裏手を行くコンビニ近くのアスファルト
クルーザーが欲しいと思いながら抜け出た
杉の角を曲がって ....
何もいらないのなら
捨ててしまえばいいと父は怒鳴り
母は何もとがめず聞き流した夜の高層住宅を
バラック小屋の生活が淡々と流れていた

暮らしをぼんやりと鳴らす
文字たちの凧に
風が無限に ....
母の手帳をめくっては
白いページに引かれた座標を見つめる
そこにある数字を
眺めている日曜日に

染み付いた家族を
過去として忘れ
移ろいゆく春に
薔薇のわきたつ香りをかいでいる

 ....
目黒駅から押し出されると
長い坂道を下り 目黒川を渡った
チケットの半券を握りしめた 僕は
汗まみれで 一言も口にしない花粉症だった

桜が咲くにはまだ 冷たすぎる
緑色の水面に チケット ....
母の声が聞こえてくる
なだらかな通りの上で 小指の先を
色々な流れとしてはにかむ 体のバロメーター
そこにリボンをつけていく

流れる風の 外側へと
弟に会いたいと つぶやいている
水の ....
死にそうだけどああ
祈っているだけなのだろう この僕という人が人なのかもしれないと
生かされていることとして この僕という人が人なのかもしれない心で
微笑んで そして考えこんでいる

死ぬこ ....
番田 (2109)
タイトル カテゴリ Point 日付
大学生活1散文(批評 ...110/3/15 20:33
ふたり自由詩110/3/15 3:59
コーヒー自由詩110/3/14 1:30
常磐線自由詩010/3/14 1:30
あの娘自由詩010/3/14 1:29
母へ自由詩110/3/13 1:28
投函2自由詩110/3/13 1:28
雪2自由詩010/3/13 1:27
自由詩010/3/12 1:03
投函自由詩010/3/12 1:02
居間自由詩010/3/11 1:11
駅中自由詩210/3/10 1:44
ダンボール自由詩210/3/10 1:43
ストーカー自由詩110/3/9 1:06
上空で自由詩010/3/9 1:05
演奏自由詩310/3/9 1:04
空港へと2散文(批評 ...110/3/8 0:59
午後自由詩110/3/8 0:57
窓で自由詩010/3/8 0:56
休日自由詩210/3/7 0:44
飛行自由詩110/3/7 0:44
3月自由詩110/3/5 1:20
物思い自由詩010/3/5 1:19
ライズ自由詩010/3/5 1:18
ピッチャーだった頃自由詩010/3/4 1:15
自由詩110/3/4 1:14
予備校生活自由詩010/3/3 1:12
いつかの路地自由詩010/3/3 1:12
家族の顔の写真自由詩010/3/2 0:42
子供の逃亡自由詩210/3/2 0:41

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