小伝馬町の地下鉄を出て通り沿いに北に向かう。5分程行った所
に行きつけの喫茶店があった。広い客席が地下1階にあって、カッ
プを片手に階段を降りて行くと珈琲の香りと焼菓子の甘い香りがし
た。なに ....
窓ガラス越しに店内を見渡す。レジ奥に立つ人物を見て一目で社
長だと分かった。懐かしさで思わず声が上がる。声を掛けるかどう
かで迷う。30年である、こちらの思い入れとは別に果たして分か
ってもら ....
ぼくが居間のコタツで遊んでいると、ママが台所からやって来て
言いました。
「お外で遊んでらっしゃいな、寝てしまうわうよ。」
「嫌だよ、外は寒いから。」とぼくが答えました。
「レゴで探検隊ごっ ....
この言葉が随分昔から頭にありました。どこで聞いたのか、もしくは読んでいたのかと思っていたのですが、朗読ソフトで久しぶりに夏目漱石の『三四郎』を聞いていると、この言葉が出てきました。
アフラ・ベ ....
長年勤務して来た会社を7月末に退職した。最後は仔会社に転籍して経理責任者をしていたが、丁度グループ会社の再編と重なり、四半期決算を終わらせて落ち着いた所で退職できた。持病の緑内障が進んで来て、視野に ....
居間のコタツに当たりながら、宿題の絵日記を書いていると、お母さん
が台所から出て来た。
「コタツで寝たらだめよ。何をしているの。」
「冬休みの宿題だよ。休みの間にあった事を絵日記に書くんだ。 ....
43年ぶりに高校の同窓会に出ることになって、卒業写真を探していると、古い写真入れの中から一枚の写真が出て来た。それは母の遺品の形見分けの際に兄から渡されたものだった。古い毛ばだった厚手のコートを着て ....
わたしの 中の 美しい言葉よ
わたしの 中の 憎しみの言葉よ
わたしの 中の 哀切の言葉よ
わたしの 中の 怒りの言葉よ
わたしの 中心 全ての想いを
燦き 輝き 憤って 震えよ
燃え上が ....
先月末に、大学を卒業してから勤務してきた会社を退職しました。最後はグループ会社の経理をしていたのですが、丁度グループ子会社の再編が始まりバタバタしました。やっと落ち着いたところで退職できました。
....
心を研ぎ澄まし
硬く
固く
堅い
爆弾のような石 / 意思 を
ここに置いてみよう
少し離れて見ていると
バンッと
爆発しないかな
丸い石
角張った石
欠けた石
....
いつの間にか落ち込んで、本棚の隅に引っかかっていた文庫本を見
つけた。手に取って頁の目地に溜まった埃を払う。
金沢市片町1-1-23 07**−61−7950
古い住所のその ....
久し振りに見た友は
額の正面の髪の毛を白い塊にして
少し垂れ下がった目尻には
細かい皺を溜めていた
よう !!
お互いが働き盛りたっだ頃に
道を分かった友は
なんと逞しく生きて来 ....
それは夏の嵐の夜であったが
積乱雲の割れ目から
夜目にも鮮やかな新星が見えた / 見えた気がした
暗い湿気た空気の中を
零れ落ちて 光の粒よ
光の粒には質量があって
重さが ....
転がり落ちる球を見ていると
途中で坂を下っているのか
坂を登っているのか
見ていて分からなくなった
見上げると
秋の光があって
黄色い光が踊っていた
自分の人生を想う
....
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(京葉線東京駅、東京国際フォーラムの朝焼け)
電車にもたれ
風を切る音に身を任せる
いつもは
意識の外に置いている音や揺れ
....
ビリジアン
青みがかった緑色
鮮やかなビリジアンの色見本に
忘れていた記憶を取り戻した
ビリジアンが青色だと思っていた
その主人公は耳が聞こえず
声も出せず
....
子供のころ
父の話を聴く時は正座をさせられた
兄弟で並んで正座した
肩こりの父親の肩をもむ時も正座していた
母方の親戚の葬儀の時
肩が凝ったと言い出した父を
正座をして身体を揉んだ ....
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*
あなたはわたし わたしはあなた
愛を頂戴、毒をあげる。
言葉を頂戴、嘘をあげる。
声を頂戴、棘(トゲ)をあげる ....
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近頃、羊歯が気になっている
名も無い羊歯になりたい!?
小さな森に入ると
足元にあって
手を伸ばしている
くるりと丸まっ ....
{画像=140913144617.jpg}
僕たちはいつも何かに憧れ
僕たちはいつも何かに付き従っていた
特別な何かは空虚な私を満たして
あたかも違う何者かであるように
僕た ....
{画像=140817194714.jpg}
誰かが教えてくれた
逃げて / 逃げて / 逃げまくって
それで無事に済めば / それは
たしたことではなかったのだと
....
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タイムカプセルは誰の心の中ににもあって
開けられる時を待っているんだ
中に入っている想いは人によって違うけれど
一度開けると流れて行 ....
{画像=140727093221.jpg}
赤い緞帳越しに見える殺人現場、
暗闇に浮かぶ赤い血の色、
こぼれ落ちたワインの痕、
倒れた男が最後に見た冷笑が瞳に焼き付いている。
....
{画像=140720232423.jpg}
言葉に傾き
ほら歩く姿に
傾きがありませんか?
真っ直ぐ歩いて来た
自分はそう思って来た
でもある時
人に言われたんだ
....
{画像=140712005301.jpg}
あれは5月の終わり
小学生のぼくは
一人で仲間から離れ
体育館の横の鉄棒の側の
紅いダリアに見入っていた
転がり ....
{画像=140706133117.jpg}
フリーという言葉に何を思い浮かべますか?
海月(くらげ)?
海面に写る月の影のように
ゆらゆら揺れて
掴もうとする ....
{画像=140622083456.jpg}
*
言葉が漲っていますか
心が漲っていますか
前を見ていますか
手を握っていますか
感じていますか
感動してい ....
{画像=140615125414.jpg}
(ジョウビタキの♀)
これまでは耳を開ける事はなく
いつも音楽を流し込んでいた
今はイヤホンを外して
外界の音を追っている
鳥の鳴き ....
{画像=140610215111.jpg}
快楽に我を忘れる
もう良いやと手放した理性
もしかすると死ぬ時もこんな感じで
意識を手放すのかな
人と言う動物は
思考を ....
{画像=140605223459.jpg}
人は他人無しには存在できない
自分だけで自立しているように見えて
他人の評価を気にして生きている
自分の生き方も定まらず自信を失 ....
beebee
(262)
タイトル
カテゴリ
Point
日付
文書グループ
夜のライオン(随筆、批評、他)
文書グループ
11/6/9
君に伝えたいこと
文書グループ
11/5/4
昔話
文書グループ
11/4/16
散文詩
文書グループ
11/4/16
傷口(自虐、暗闇)
文書グループ
11/4/14
新・純情詩集
文書グループ
08/11/8
純情詩集
文書グループ
08/10/20
いつものイタリアンレストラン
文書グループ
08/10/20
投稿作品
珈琲の香り / 喫茶店の地下1Fは不思議な洞窟のようで
散文(批評 ...
3
19/6/3 18:08
懐かしい笑顔に
散文(批評 ...
1
19/5/14 18:49
『ぼくと猫のフーの冒険』
散文(批評 ...
2
19/5/5 14:31
かあいそうだたほれたってことよ
散文(批評 ...
3
19/4/13 18:06
退職の日に / 旅立ちの日に(修正最終版)
散文(批評 ...
5*
19/3/22 14:34
雨降蝙蝠傘/想像絵本
散文(批評 ...
3*
19/3/19 22:43
モギリ / 冷たい大理石の記憶
散文(批評 ...
5*
19/3/10 13:15
コトバ / 言霊
自由詩
15*
18/10/8 14:25
退職の日に / 旅立ちの日に(最終版再投稿済)
散文(批評 ...
9*
18/9/22 14:12
爆弾を置く / きっと爆発する
自由詩
10*
18/9/21 14:51
片町書店へ / 悪戯電話をして
自由詩
11*
18/9/16 18:40
友人と再会して / その日の記録として
自由詩
3*
18/9/15 20:26
強く放たれて来た光の粒よ / 放たれていること
自由詩
11*
18/9/9 5:17
転がり落ちる球を見ていた / 立ち止まっていました
自由詩
13*
18/9/3 0:45
揺れて風を切る / 弾丸列車
自由詩
22*
14/11/23 8:18
ビリジアン / 使い古しのチューブを握りしめて
自由詩
23*
14/11/11 7:46
正座 / 想い出した情景
自由詩
24
14/10/20 7:45
バラッド3
自由詩
23*
14/9/19 7:20
羊歯(シダ)になろう / 丸まった指先を宙(ソラ)へ伸ばすん ...
自由詩
23*
14/9/7 9:37
憧れ / 私は途方にくれている
自由詩
32
14/8/31 23:20
逃げろ / 逃げろ
自由詩
24*
14/8/15 7:51
タイムカプセル / 呪文の言葉は
自由詩
26*
14/8/6 7:35
死骸は犯人を希求する / 傷つきたいと思ったのは自分だった
自由詩
16*
14/7/27 9:05
言葉に傾いている
自由詩
29*
14/7/20 23:26
想い出 / ゴム鞠毬は暗がりを跳ねて落ちて
自由詩
24*
14/7/12 0:52
フリーでありたい / 手段こそが望ましい
自由詩
28*
14/7/6 13:33
自分に問いただす言葉 / 信じています
自由詩
24*
14/6/22 8:36
静かに耳を澄ませて / 私は緑の目を開く
自由詩
22*
14/6/15 12:57
快楽と死
自由詩
18*
14/6/10 7:48
人間の弱さ / コロンと転がった石になりたい
自由詩
28*
14/6/5 22:37
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