ひらき ひらき
また変わる
ひらき ひらき
変わりゆく


鉄に降る虹
坂をゆく午後
水をすぎる影
花や光や 曇をかかげ持つ


脱げば脱ぐほど
次の次の ....
    雨が光になるときに
    置いてゆく穂は十の色
    水銀の譜の散る窓に
    まぼろしのかたちが来ては去る


   爆ぜては透る
   限り ....
手のひらも夜もはざまも降りそそぐ漂う紙の大陸を踏む




わたしゆえ突き放された時の色たとえようとし止めた日のこと




たくさんの懐かしき文たなびいて涙な ....
カタカナが頬けずりゆく夕べかな



目のなかの珊瑚礁ただ空分かつ



溶けおおせ逃げおおせ笑む緑かな



澱みから光は弾み瀧を呑む



 ....
巡るとせ土星と怒声やかまし輪



ただひとり飲んで騒いでただひとり



木星のあばた無いからどないやねん



うるさくて寝てられへんがな太陽系

 ....
無音のたかまり
雨の明るさ
仮の明るさ


とりとめもなく
ふたつに増え
やがて無くなり
やがてひとつ増え


真横をすぎる
雨の遠さ
真上に至る
 ....
ささやきが文字の痛みを取り去ると言葉は胸に目に突き刺さる


燃やしてもいいかおまえに尋ねてもおまえは黙る布の目をして





欠けながらまぶたに沈む光より ....
映らないわたしがわたしにそそぐもの



鳴り出せば鳴り終わるまで鳴るわたし



偽の水わたしとわたしを入れ替える



何も無い雪が雪を照らす夜 ....
手つなぎ鬼
手はなし鬼
追う声を呑み
誰もみな鬼


明るい網戸
羽の失い虫
みどり飽和
みどり喰む虫


見つかりません
見つかりません
あなたは順路 ....
このように途切れ
このように降り
このように顧みられず
このように忘れ去られる


このように近づき
このように従い
このように落ち
このように笑む


こ ....
砂に消える火
煙さえ無く
手は振りかえる
軒下の蝶


昼の音の波
ぬれた器
ただひりひりと
なぞる指


遠く離れた
同じ手に降る
聞こえないのに ....
花びらの裏側
紙吹雪を紙は憎んだ
たどりつけるがたどりつけない
たどりつけるがたどりつけない



何もなく明るいものを見ている
無いものをすぎる無いものを見て ....
絵の具の年譜
金の闇
渇ききった既視の風に
名を呼ばれては遠去かるもの


暗い霧をつなぐ虹
ところどころ消えながら
雨を照らし
雨を鳴らす


岐路の前の影
 ....
野火よ催奇よ
背たけを跨ぐ
おまえの金色
水に沈める腕の角度



夜は火です
夜は輪です
でも何も見えぬ
それが夜です








 ....
無口な娘
黒髪の娘
あなたはどうして
ここに居るのか



わたしはただ
あなたの睫毛と
あなたの雀斑を
数えていただけなのに







 ....
壁面に進めば夜へ変わりゆく空へとゆがむ空へとうたう



黒い羽散らして立ちし膝裏にまごうことなきまがいもの降る



道を梳き川はゆうるり冷えてゆく午後の陽の ....
月の横さわりつづけるまぶたかな



まぼろしを捕らえ離さぬ冬の蜘蛛



どこまでも何も無い部屋ひびきゆく



おまえにはおまえの音叉つき刺さる
 ....
パソコンが今日も苦しく今日を喰う



口んなか黙りこくって毒を増す



鱗には鱗のひかり鱗庭



片方のまぶたのつぼみ舐めひらく



誕 ....
光は動き
樹は見つめる
はざまの前に立っている夜
はざまは風になってゆく


双子の夜の片方が
先に朝を知ったので
昼はななめ
夕はななめ


光が変える絵 ....
速さを速さに過ぎる文字が
すべてすべて骸骨に去る
平らな井戸よ
容れものの子よ


二重の息や光の帯
朝へゆく朝 止めもせず
ただ見送ればその先に
二重の雨の ....
空をゆくまぶたたちの群れつややかに包帯となる傷の器たる



片方に吹く未練風おしのけてまぶたの周り確かめつづける



まぶたからまぶたのすきま燃え上がり夜を ....
積もりゆくkbps三角譜



なみなみと鉛をそそぐ緑かな



憎しみは音のうしろで待っている



偽の星ひとつめくれば偽の星



背後か ....
降る暮れの火と刺さる樹と
青と蒼と青と蒼
うなずくように
言葉なくす灯


花間のなかの蕭索
舌の上の山茶花
冠 冠
手に手をわたる


影 にじむ影
海 ....
散る色と咲く色の下いのる声ゆえ無く香る翳りしずかに



ニの握手二十八の拍手たちその縮まらぬ隔たりを聴く



招ばれずにいるほど闇に近いなら招ばれるものを招 ....
硝子瓶つかんだ手首鳴りひびき緑に映る偽りを燃す



月の角おのれを穿つかがやきのなんという蒼なんという蒼



からだから離れる痛み目の痛み光とまらぬ光す ....
恋をしよう上から目線で言われても



春はもうどうでもいいから冬をくれ



おまえらの押し付けた春しるものか



春かんで春ひり出して万金丹


 ....
ちぎられる紙
ちぎる紙
はざま はざま
せめぎあう

扉の前の
やわらかな不都合
光の前の
しじま つまさき

背のびをして しずく
背のびをして 白詰草 ....
飾りの無い虚ろが
手に手を重ね じっとしている
水紋が 
生まれる前の色


陽を横切る陽
地に撒かれ
夜を聴き
夜を見つめる


川沿いの
白と黒の ....
巨きすぎる絵を
照らす拍手
また
照らす拍手


葉の影が
頬から動かない
音なでる指
なでる指


縦の水に沿い
三つの魂が立っている
渦の音 見えぬ ....
光たち互いの背を押しかがやきぬ



何も無い音のはざまに手を結ぶ



透るままかけらを置いて過ぎる冬



はじまりは終わりにも見ゆ尽きぬ道


 ....
木立 悟(2329)
タイトル カテゴリ Point 日付
ひとつ めぐり Ⅱ自由詩310/7/5 20:39
ひとつ めぐり自由詩610/6/30 16:03
無のあとに短歌310/6/26 21:51
見ずの道俳句210/6/26 21:49
星と腹川柳410/6/26 21:46
ノート(夜くぐる夜)[group]自由詩410/6/23 22:25
辺と際(めぐり)短歌210/6/21 3:34
わたし  わたしたち俳句210/6/20 23:13
夜と姫自由詩310/6/16 15:06
ノート(47Y.6・13)[group]自由詩210/6/13 21:38
去季自由詩410/6/13 15:29
夜めぐる夜 Ⅵ自由詩210/6/7 22:43
夜めぐる夜 Ⅴ自由詩410/6/2 20:00
ノート(凹羽)[group]自由詩310/6/2 19:58
ノート(細夜)[group]自由詩210/6/2 19:57
冬放短歌510/5/26 2:29
緑応俳句410/5/26 2:25
隻轟川柳310/5/26 2:22
虚明自由詩610/5/21 19:49
夜めぐる夜 Ⅳ自由詩610/5/15 23:57
目蓋路短歌410/5/15 23:54
常冬灯俳句310/5/15 23:52
夜めぐる夜 Ⅲ自由詩610/5/10 22:59
さくら ひまわり短歌410/5/4 10:37
冬と色短歌410/5/1 22:25
冬親父川柳410/5/1 22:22
夜めぐる夜 Ⅱ自由詩710/4/29 20:32
夜めぐる夜自由詩610/4/25 1:13
穂明自由詩9*10/4/21 3:10
瀕夜俳句310/4/21 3:06

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