僕のことばが偽物だという
君は本物だろう
君が笑ってるなら
偽物でいいと思う

唇のはじから放電された言葉が
穴の開いた心には帯電されず
熱を発することもない


君も偽 ....
 

日平均残業三時間の男で惣菜売り場がごった
返する午後9時。たまには、という連中が鮮
魚コーナーでうろうろする。帰りの電車でグ
ルメ漫画を読んでたりなんかすると。

白い袋の中には、 ....
 

もうそんなに刺激が欲しい年頃でもない
とつぶやきはじめて
ヘアーサロンへ消えてゆく

それでも
歌はどうですか?
詩に込めてみますか?

高鳴るものはすべて
すべて消えてし ....
  
帰らなきゃ
と君が言う


僕も
帰らなきゃ


また
君に会うために
一昨日のテレビで
はじめてその意味を知った子供が
二時間半泣き続けて寝た
男は泣き顔を見られちゃだめなんだ
と言いながらも
その子が愛しくて仕方がない

生きて行くと
心や脳にいくつも ....
  

ずいぶん遠くの方で
誰かを思うのが好き


バーゲンプライスのある本屋で
ポエトリー&ハーツ
と書かれたペーパーブックに目をやりながら
これは これは
ずいぶん遠くの誰かが ....
毎年この日の夜には
上原君の星が話しかけてくるはずなのに
今年は何も聞こえてこなくて

見上げても
光が揺れることもなく

なあ、もう忘れちゃうよ


小さく嘘をついてみ ....
「家へ帰ろう」星空を見ながら、つぶやいた仕事場からの帰り道。深呼吸ひとつ。「久しぶりだな、こんなによく見えるのは」とまたつぶやいて、半分酔ったままで、大崎で見た星を見ていた。朝になれば、またいつも ....   

陽だまりの停留所に
車椅子の老人


声かけようか
たとえば
今日もお陽さん輝いていますね
でもすぐそこには冬将軍で
そのブランケットは暖かそうですね
サングラスがずれて ....
髪の毛の先
緊張の震え
暮れゆく空
遠足の傷痕
絆創膏の鼻

鴨池に懸る
猫の目の橋
鵞鳥よりも
鳴けぬ者も
るるるると
啼声の元は
水底からか

放物線描く
牛の背中に ....
お客さま
対応という
アナウンス

師走に向かう
夕焼けとかさ



好きな人
のことでもふと
思い出した
ふりでもしてさ

穏やかにゆけ


 



 ....
帰り道でも
     ない道を

通ってアパートに辿り着くと、飼い主のない
猫に好かれて。君の声も、君の顔も思い出せ
ないのに、君の匂いなんて思い出したはずも
ない、あの夜に似てい ....
ソメイヨシノはクローンです
ソウルにも
ワシントンにも北京にも
同じように咲く
その花が
サハラにもチベットにも咲けばいいと思う
咲くその夜のために
酒を醸め
誰の杯も乾かさぬよう
 ....
言葉の受け手を
笑顔の受け手を
優しさの受け手を
愛しさの受け手を

感受されたその表情を
汲み取ることはできない

それでも言葉は
ぬくもりは
瞳の動きや
頬のこわばりは

 ....
あじずしが浜町出店に並ぶ頃
親っ様の漬けた馴れずしがふるまわれ
キリコの灯が浜町をねり歩く頃
虫送りの火が畦道をねり歩く
やがて日が沈む頃
月が出るのを待っている
廃線脇で
次の電車 ....
 
手のひらにのりそうなぐらいに
ちっちゃくなったあたしの夜を
三鷹の空に解き放した
 
 
 
全ての人々が信じるあらゆる神々へ
あなたがたを信じる人々の心を敬います
信じるその心 ....
そのなだらかな 坂 の
おりても のぼっても やがて
おんぎゃあ って 聞こえる の 
 
 
 
誰もの昼を飲み込んで溶かして 初めて
夜というものになったのだということを
寝顔の君 ....
僕らの明日はどっかにつながってるんだ
さよならなんて言うもんか って
鳴きつづけてぱたりと絵本が倒れるように
 
 
 
さよならとくじらが言った(ように見えた)
さよならと機関車も ....
 
砂になってしまった夕陽は
さらさらと少しく風に吹かれ
まあだだよ、と穏やかな逆反応
 
 

私の幸はどうでもこうでもOK
あなたの幸、あなたの幸こそ
もっともっとエデンの東のあ ....
 
そこは遠い世界なのかい
と問いかけると再び歩き出し
どこを振り返ることも無かった
 
 
 
君は生まれ変わってゆく
つまりこんにちはかばいばいだ
桜咲くな、まだ散るな
 
 ....
ぼすの顔に似合わない
好きな食べ物とかお花とか
ポストに入れておきました
 
 
 
全部あきらめたと嘯きながら
いくつものことを忘れてきた(つもり)
甘いのか、苦いのか
 
 ....
 
ポカリスエットぐらいの朝
とぎ汁ぐらいの昼
赤ワインぐらいの濁った夜に
 
 
あなたにとってそれが詩であっても
台所のあなたのつぶやきの方がよほど詩的
日曜に寝っ転がってる僕にと ....
 
ひとりで飲み屋に入る今日の幸せが
奴さんだったりトマトさんだったり
糠漬け様だったり
 
  
 
ラビのパンの話を覚えている
僕もポケットに
ときどきにぎっている気持ちがある ....
微分したキャンディーは溶けて
積分した気持ちは夕焼けに
またひとりの友が溶けてなくなった夜に
 
 
 
泣き屋はパンを返してくれた
そのパンは固くなってしまって
食べるには自分の ....
 
そんなことありえないって言いながら
しゃがんで花火をするローライズの腰から
見えちゃってる果汁100%
 
 
 
東京にもこんなに静かな夜の場所があったの
という思いが油っぽい湯 ....
まさるの家で山羊汁があると聞いて出かけた
子供のうちは山羊の脂に中るということで
その場に呼ばれることはない
 
 

その時計の狂っていることを祈りながら
向かいの能登屋の蒸し器か ....
このメニュウ
先生の部屋の座卓に置いてあった原稿用紙に
書いてあったこととそっくりだ

 
 
わたしにはぉろしあ人の血が混ざってるのよ
と言って出してくれるぼるしちは
いつもぬるい
 ....
 

イカのものすごいとこというのが
君にとってどこまですごいことなのか
よくよく聞けばイカの耳も使うとか
 
 
 
ビールと合うのかなと言ってるそばから
くさい くさいといいなが ....
波の音は おーい って
波の音が おーい って
小舟の陰では カサカサ って
 
 
 
おはようはいつも新しく
おやすみなさいはいつも優しく
休日の陽射しがとても穏やかでも
  ....
どうして
こんなにも
遠くなってしまうんだろう

 

息子はもう用事のなくなってしまった
園を降りかえる
その向こうにはいつもより輝く白山さん
 
  

雪が溶けるよう ....
AB(なかほど)(631)
タイトル カテゴリ Point 日付
文書グループ
連音(れのん)文書グループ17/12/5
夕焼けが足りない文書グループ17/10/23
しらやまさんのこと文書グループ07/3/20
fromAB文書グループ06/3/7
投稿作品
偽物の光と影をかりにゆく自由詩425/1/3 16:53
たら自由詩324/12/31 15:44
音速パンチ自由詩524/12/17 19:41
地平線自由詩424/12/9 17:57
風待ち自由詩924/12/9 9:08
草待ち自由詩624/12/5 19:52
声待ち自由詩324/12/3 19:01
星待ち自由詩724/12/1 11:39
バス待ち自由詩724/11/28 9:41
柿たわわ自由詩524/11/27 19:16
晩秋短歌324/11/16 17:10
あの夜も自由詩524/8/30 19:13
ガザにも、テルアビブにも自由詩424/5/13 19:31
FP自由詩324/4/15 8:54
Okunoto 4 seasons     自由詩524/1/8 9:38
sayonara.com 71-80 自由詩623/12/26 20:26
okaeri.com 61-70自由詩523/12/23 16:21
sayonara.com 61-70自由詩923/12/20 11:26
okaeri.com 51-60自由詩623/12/18 19:41
sayonara.com 51-60自由詩423/12/14 19:08
gastronome 71-80自由詩223/12/12 9:48
gastronome 61-70自由詩223/12/5 19:33
gastronome 51-60自由詩4*23/12/4 19:17
gastronome 41-50自由詩5*23/11/30 19:20
gastronome 31-40 自由詩423/11/27 20:29
gastronome 21-30自由詩423/11/26 21:10
gastronome 11-20自由詩323/11/24 16:42
gastronome 1-10自由詩323/11/21 19:26
okaeri.com 41-50自由詩323/11/18 11:55
sayonara.com 41-50 自由詩223/11/16 18:33

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