でんりゅうとまると
しびれるんやて
しびれたら
いたくなくなるんやて
ほんで
いたくなくなるまで
しびれてしまいたいんか
いうたら
そこそこはいたみも
のこてるほうが
ええおもいで ....
海の動物になりたかった
海に行きたかった

底の方で
脊髄が列車のように並んで
色のない海老が
乗客のようにじっとしている

マリンスノーの中
錆びてしまいたかった

潮を ....
たいしたことじゃない
季節の変わり目に強がって
いつも風邪をひいてしまう
そんなもの
僕が消えた夜は
あの人はなんて優しかったんだろう
なんて泣き屋は呼ばなくてもいい
きりぎりす
 ....
どうも ありがとう

そこそこ元気でやってます
たぶんなにかを毎日忘れてる
からなんでしょう


ところで あなたは?
と聞き返せないところが
なお茜の空に消えてゆきそうです
 ....
やさしいひとが
笑えない世の中で
山河に吠えている

一体何と戦っているんだ


それでも
もっとやさしいひとが
壊れた土手を
直している






{引用=「即興 ....
出だしのことばにつまったままの僕に
アルフレッドの声が聞こえてきた


     日常を越えられない世界で
     はいずり廻る者達のための
     優しい歌が好き
     この世 ....
窮屈そうな
言葉たちをほどいて
その向こうの空を見る

いつかのため息もほどいて
その向こうの青空を見る




さよならさえも言えない
あの人は
何と戦っていると言うんだろう ....
ラジオの
途切れ途切れの音が
明日へ、
   明日へ、
とつぶやいている
のに

赤いほっぺたの頃へと
続く夜が
いつまでも車窓を流れてる

さよならと
おやすみと

りん ....
そんな事も知らない間に
大人になったので
泣き屋に
ひとつのパンで
泣いてもらった

それでも
わからない顔をしている僕に
泣き屋は
パンを返してくれた

彼女は家に帰 ....
あたし
夢のように消えた
夕べの歩行者天国
浴衣の君のように


    美しい国って
    もう来ないんでしょうか
    もうやって来たんでしょうか
    それともと ....
  

晴れない空がある
晴れた空もある
ゆれた気持ちがある
手垢のついたおもちゃがある

微分したキャンディーは溶けて
積分した気持ちは夕焼けに

父がいた
母がいた
笑って ....
桟橋に立ちながら
ゆれる火を見る

歓声とともに
キリコが海に投げ込まれる

帰っておいで
と誰かが言う

とっくに消えてしまったものが
ぽっ と灯って
じゅっ って
 ....
季節をいつも読み違えるものだから
あの人は憎めないとか可愛いとか
言われ続けても
当の本人は必死でもがいている



一粒の種だった 
それがあなた
今ようやく根を張るところ ....
明日も
来ていいですか
と問いかけるのが
私の日課で
でも
獣らしきものは
月の暦の朔日のみで

あとは静かな小波のような
ほのかな思いが
引いてゆくような
満ちてくるような
 ....
なんだかいつも
青い空だったような気がする

手を合わせる人の横で
小さな子が
走りまわっていたような気がする

遠くから
懐かしい歌が聞こえてきて
それはもう当たり前のことのよ ....
ひとつのあなたと

無数のあなたが戦っている


しんどい時は

泣いてもええよ って




{引用=fromAB}
  

抱きしめたもの
全部ひっくるめて
冷蔵便で送るよ
君にとってはもう
要らないものばかり
かもしれない




{引用=fromAB}
明日からも僕は
この道を行く
すれ違う人の微笑みも好きで
この道を行く
ときおり
交差する人達の瞳も魅力的だが
僕はそこへは行けそうもない

今日も
胸が痛くなることがあった ....
あ あ あ あ ぁ



Hくん

きみの真似する数学の先生が
とても好きだった

ん、あれだね、あれ
という言葉を発する間に頭の中では
いくつもの公式が飛び交っていたという
 ....


教授の息子は
父親の話す世界を
土を捏ねてひとつずつ作り
アダムやイヴのかわりに
幼いころから憧れていた
ネイティヴの顔を描いた

はるか

はるかの時の後で
ただ
 ....
しろ
とおもっていました
はいをゆきにまきました

とけてなくなることは
ないのです

そのしみに

ああ 


こえがもれました



{引用=fromAB ....
 
耕す
土の中にも幾千もの命
ちぎれても生き抜くものもあれば
七年ののちの七夜の花で
ついのなりわいをとげるものもあり
それを耕す
おかに生きるものよりも
海に生きるものが多いとか
 ....
賛成多数で
人として当たり前のことが
ぼやけてく

白い手袋を振るみなさん
頑張ってください

昨日までの
仏頂面のほうが
嘘がなくて微笑ましかったです

手袋はとってくださ ....
転げまわっているうちに
ようやく産まれた
ようやく
あなたの声が聞こえた

そして
これから
初めてばかりの世界で
歩いてく

みんな同じで違うから
って
この世界でど ....
机の下の指先が
とても不器用に見えた時
祖父と同じように
草木の汁が染み込めばいい
と思った

へび苺の味は思い出せない


祖父の出畑は
すぐに草やつるが生い茂るので
それをな ....
  

南から風が強く吹いて

あ、
もうそんな季節なんだ
と静かに笑った

はなびらが
はなびらでいられなくなるように

静かに笑った


カレーライス!

って言う ....
金属は湿っている

唇は乾いている



それは四月六日

信号は点滅している






{引用=fromAB}
行きそびれた 五時
帰りそびれた 五時
眠りそびれた 五時
咲きそびれた 五時

笑いそびれた 五時
泣きそびれた 五時
愛しそびれた 五時
呼びそびれた 五時

呼びそびれた ....
 もう一緒にグラウンドを駆け回ることができない友達について、S君は作文を書いた。その作文を読みながら泣いた。その声を聞きながら、僕も泣いた。
 とてもかなわない し、かける言葉もない。

 春は ....
毎年
君は生まれ変わってゆく

つまり
こんにちは

ばいばい


桜咲くな
まだ散るな


  
{引用=fromAB}
AB(なかほど)(620)
タイトル カテゴリ Point 日付
でんりゅう自由詩407/12/28 12:10
機関車とくじら自由詩607/12/16 0:07
冬になれば野たれ死ぬだけのキリギリス自由詩307/10/22 18:18
[拝啓。/君は元気ですか?]自由詩507/10/11 20:03
美しかった国自由詩507/9/18 17:42
フラグメンツ・昨夜の歌自由詩407/9/13 12:55
回折格子自由詩607/9/11 0:08
寝台車自由詩807/9/4 21:35
やさしみ自由詩307/8/27 18:42
光速の美夏自由詩607/8/21 0:36
ポケットに速度自由詩307/8/6 8:47
しちがつの祭り自由詩207/7/27 22:26
血液から生え出す植物、青。自由詩407/7/19 17:28
月刊「動物園」自由詩807/7/9 18:59
かりゆしウェア自由詩5*07/6/25 17:24
無数のあなた自由詩307/6/13 23:21
東京パック自由詩1007/6/5 8:40
40自由詩12*07/6/4 18:24
[扇風機にコエ]自由詩407/5/15 20:41
ミシガン・レリックス 自由詩1107/5/10 18:19
灰と雪自由詩607/5/8 12:52
木漏れ日隠れ自由詩907/4/25 23:52
手の振り方 未詩・独白807/4/19 22:49
耳の産声自由詩507/4/18 22:47
フレミングの自由詩607/4/17 0:40
春に過ごす自由詩507/4/13 23:56
金属は湿っている自由詩407/4/6 17:44
五時未詩・独白107/3/24 10:23
しらやまさんのこと 8[group]未詩・独白707/3/19 20:39
春の告白未詩・独白507/3/15 21:12

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