揺れることのない
楽しみがいつか
未熟な身体に
鈴を付けるまで

笑いの中に
いるのに
飛べなくて

しぼんだ風船
胸に当てていた

置いて行かれた
ような寂しさを
透明な ....
僕たちの影を
ひとつにしようと
月が動いた日
星が泣いた夜

まつ毛のお皿に
乗せる料理を
唇の先で
運んで行こうよ

割れても良いのさ
舐めて返したい

接着剤のような
 ....
飲み切れなくなった
ジンジャーエール

心には屋根が
あると知ったから
もったいないけど
流してみようか

海は誰も
いない方が綺麗で
炭酸の泡に
傾ける音を
波だと思って
 ....
大根は足で
白菜は体

生まれて間もなく
捨てられた子供

口があったなら
哀しみの言葉
誰よりも早く
覚えたのでしょう

陽の当たる場所に
いられる命が
人と同じように
 ....
人差し指の
第二関節で
憩うとんぼの
羽根を借りている

右や左へと
動くこの身体

コックリさんとは
違う強さで
運んでくれるよ
踵を蹴って

空に切る十字架で
作る窓は ....
ぶどうの粒を
潰して戻らない

それは昨日の
命の音だけが
弾けて飛んでく
種みたいな夢

指の真ん中で
舐めて笑った

転がるうちに
皮を脱いだのなら
振り返るなよ
きっ ....
もしもこの雨が
痛みを強くする
ものだとしても

ブラックコーヒー
苦くシメた胸
盾になるような
武器が欲しかった

ひとりでは寂しい
電車の中で
窓と巡るのは
四角い思いさ
 ....
誰かがいて
誰もがいなかった

隠れんぼのように
取り残された
神社の鳥居に
ブランコはない

バチが当たるのか
風が当たるのか

日常のノイズ
白く飛ばした
青春はまだ
 ....
導かれながら
月へ行くロケット

破れない鼓膜
その仲間も消え

これからは全て
通いやすくなる

磨いた爪で
傷付けぬように

指を立てたら
足に変わるんだ

夜に動か ....
こんばんは
スローモーション
派手な歌も
踊りもいらないよ

ひと回り大きな
コートみたいに
優しい言葉で
包まれたくても

雨粒と音
その間に挟む
ネオンの色が
瞳と重なる ....
ここではない
どこかへ
行きたかった

明確な意思など
持たないままで
小銭はジュースが
買える程度で

心臓をひとつ
預けてみよう

赤じゃなくなって
色褪せた
白い糸を ....
海に浮かんだ
満月は臨月
その膨らみを
我が身に重ねて

呼ばれてもいない
暗闇の中で
下着をはみ出す
肉を震わせた

逞しくなれよと
言われながら
大きくなったのは
随分前 ....
固くなったパンと
心臓だけで
貧しくなるのは
早すぎるから

急いで飲み干す
冷たい牛乳
広がる胃の中で
描く地図さ

一番近くの
スーパーマーケット

汗を流した
ハンバ ....
洗剤を飲んでこの身体ごと
泡立てて綺麗に生まれ変わろう

鼻から飛び出すシャボンは小さく
天国で揺れるお花みたいだ

張り裂けそうなクッションを抱いたら
跳ね返る痛みここだと教える

 ....
春の桜が
切手になる前に
思いを届ける
言葉を探して

生きることは
きっと寂しいけれど

ひとつの季節が
終わろうとする

この行間に
愛を埋めたい

プリーツスカートの ....
太陽の目を
見た日に始まった

心を読まれて
裸にされる
透明な鏡
なぞる指先で

言いたかったこと
言えなかったこと

輪郭になる前の
言葉だけが
壊れそうだから
大事に ....
何でも同じ物を
持ちたがる
その心に飼える
羊の数は
あなたと私で
違うはずだった

怖い夢を見て
涙滲む夜は
助けに行くため
羊に乗るから
数えていないと
不安になるよ

 ....
破れたジーンズを
めくる風だった

膝の頭を
この世に覗かせて

撫でられるのか
食べられるのか

分からないまま
アップリケをした
人を笑った

何が怖いの
誰の真似なの ....
その距離は
未だ測れないまま

見つめる星が
見つめ返した夜

瞳の中で
転がる光は

孤独な鉛筆
削り終えたよ

大切なことを
書こうとすると
先へ進まずに
折れる心が ....
空を詠みながら
星を解きながら

両腕を回す
宇宙のベルトに

縫い付けたくなる
心も体も

違う時間を
生きる人の声で

帰る道を知り
肩を落とすけど

まだ間に合うな ....
風に吹かれた
白いブラウスの
襟が羽ばたくよ
折り目を外して

この手で何かが
掴めそうだなと
見えない人の
肩幅を探す

咲けば咲くほどに
淡くなる桜
誰の視力でも
届かず ....
大きな足跡を
残す雲が
滑り止めの
ソールを自慢した

脱げないように
転ばないように
履き続けると
決めたその心が

生まれた時から
ずっと見ているよ

さよならを言う
 ....
呼び捨てにした
初めての名前が
光と交わる
それが世界だ

目なんてとても
開けていられない
手なんてこのまま
ずっと離さない

無愛想なUFO
乗り回して
星を見るために
 ....
一人で座った
公園のシーソー
地球にバレッタ
留めて夜の帯

動かないままの
時間の中で

あらゆる言葉が
社交辞令に
変わってしまう前に
言おうかな

季節の色だけ
増え ....
自転車置き場に
届く光は
生まれたばかりで
まだ短くて

それを轢かない
ように押してゆく

何も語らずに
誰も愛さずに

ハンドルを曲げる
道でつまづいた

同じ傷だけど ....
ドライヤーを
胸に当てて溶かす
チョコレートは
ひとかけらの夢だ

木琴みたいに
外れてく板が
魂と逃げて
迷子になると

甘さを忘れて
痛みを知った

目覚めた時には
ど ....
肌に触れる
優しい言葉たちが
毛穴を隠して
美しくなる

ふっくらとした
幸せな頬で
受け止める
思いが輝くから

魔法の粉を
指先で舐めて

どこにも
売っていない
新 ....
缶ジュースの
プルトップを
引いたら
覗きたい明日が
あるということ

光と闇に
折り目を付けるまで

緩くなった
ジンジャーエールが
騒ぎ方を
忘れていくけれど

逆さま ....
悪いことだけを見ないフリした
瞳の色は誰よりも白く

汚れたものをスプーンですくって
星に盛り付けるイタズラをする

扱いに困る嘘や綺麗事
どうしてみんな
吐き出してしまうの

そ ....
狂ったり
腐ったり
心は何故だか
美しくない

動き回るたび
落とす涙で
滑って転んだ
生き方をして

笑えた時さえ
すぐに忘れる

永遠があると
信じていたから
林檎の ....
ミナト 螢(992)
タイトル カテゴリ Point 日付
ブラジャーの詩自由詩219/10/13 8:52
天体会議自由詩319/10/12 15:47
ホットロード自由詩219/10/12 8:51
間引き自由詩2*19/10/11 7:50
タケコプター自由詩019/10/10 8:19
マスカット自由詩119/10/9 8:50
銀河鉄道自由詩219/10/8 15:32
ノイズ自由詩2*19/10/7 8:49
ヴァージン自由詩019/10/6 8:45
遊園地自由詩019/10/5 20:30
外側の心臓自由詩019/10/5 9:02
海月夜自由詩019/10/4 8:49
ハンバーグの詩自由詩019/10/3 18:56
ゼロ自由詩019/10/3 8:42
春の印自由詩2*19/10/2 9:31
感傷自由詩119/10/1 9:06
睡眠時間自由詩219/9/30 9:07
夏がくれたもの自由詩019/9/29 13:23
ハミング自由詩119/9/28 9:02
希望が丘自由詩119/9/27 7:59
透明銀河自由詩019/9/26 19:30
労働自由詩019/9/26 12:13
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ピリオド自由詩019/9/24 16:52
青の方角自由詩219/9/23 17:32
思い出自由詩2*19/9/22 15:41
ファンデーションの詩自由詩2*19/9/21 16:46
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充血自由詩0*19/9/14 7:52
ニュートンの唄自由詩219/9/13 16:03

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