ひらひらと舞う桜に
頬を切られて
春なんだと気がついた

痛くない傷の後ろで
遠近法みたいに
並んでる思いは
順番通りに死ねない

好きなものを
好きでいるために
さよならを決め ....
橙の灯りみたいに
優しい君の声は
頭の中では
涼し過ぎるから
心の中で
聴いていよう

音符は黒のはずなのに
君の歌はロウソクみたいに
探し物を照らし続けている

その炎を借りた ....
イヤフォンは有線で
曲がり切れない孤独が
頭の中で渦を巻いた

長いノイズは
トイレにも流せないし
寂しい未来を想像する

ずっと信じて来た人に
感謝されたい訳じゃなくて
ただ愛さ ....
君と出会って
一秒の間に
星を溶かすほど
熱くなった
この指で
約束したんだ

誰も信じなくても
震えた命は
ひとつじゃないから
もっと先まで
信じていたい

僕等は同じよう ....
歩く時
地面と仲良くなって
見えないペダルを借りた

いつもより高い目線に
希望が泳いでいて
それを捕まえるために
ペダルを漕いだ

憧れる気持ちが
重力に逆らって
紐なんかじゃ ....
いつも優しくなれなくて
ざらざらしている舌を
外に出せるほど幼くはない

昨日の影に怯えながら
誰かの愛を求めても
オブラートみたいに包めない

きっと破れて
光の方を選ぶでしょう
 ....
いちばん好きな場所は屋上で
鳥かごみたいな制服のスカートが
風を受けるとひらひらと舞って
本当に飛べるような気がしたから

空を見ている間は
瞬きをして
雲を何針も縫ってしまう

上 ....
恋が終わって
首を吊りたい

花屋に売ってる
ドライフラワーみたいに

枯れても
悲しみたくはない

もうこれ以上
色を失くさないし
だからこそ
安心して見れた

乾いた花 ....
二人でいつも
放課後を探した

教室のカーテン
裏から見える世界は半透明で
人が踊るには丁度良い

誰かが食べ残した
ドーナツの穴を潜り抜けて
知らない場所まで行こう

セーター ....
寂しさと
同居しているから
楽しいことが
分からない

僕だけは
理由がなくても
空っぽなまま
バスに乗る

揺れて
気持ち悪くなって

いつもの場所で
降りたことを
悔 ....
行きたい場所
会いたい人

そのふたつが
夜空で交わる時に
星が見える

どんな距離でも
飛べる光を
瞳の中で踊らせて
旅をする

探し物ばかりで
ちゃんと
歩けない日も
 ....
何処にいても 
居場所がなくて

眠る時だけ
楽になれた

逃げるように
毛布を抱いたら
とても暖かくて

夜には夜の
処方箋があった

それでも
ひとりで
生きるために ....
桜前線の
前と後ろに
あなたと私がいる

住む場所も
暮らし方も
想像では
追いつかなくて

あなたより
少し遅れて見る花に
あなたの言葉が
書いてあることを
期待している
 ....
昨日嫌な事があった
正しいと思う事を
伝えるために
必要以上に
焦っていた

人を傷付ける
言い方が
賢いとは
思えないのに
今にも牙を
向けそうになった

ギリギリの所で
 ....
鳥かごみたいな
カバンの中に
大切な本を
持ち歩きたい

部屋の隅で
広げた世界を
丁寧に折り畳んだ

それはまるで
スカートの裾を
抑えるように
風の誘いを断った

カバ ....
恋が終わっても
気持ちは続いている
甘くて霞んだ
ドライフラワーみたいに
掴んだら壊れそうで
だからこそ
リボンでは束ねられない

ひとり分の光が
慌てて逃げ出した
さよならから
 ....
繋ぐ手はない 
だから揺れる花を
殺さないで済む

有り余る孤独に
言い訳をしなきゃ
許されなくて
心を擦り減らす

斜めに構えた
空が水色になれば
僕の寂しさも
透けて見える ....
失敗ばかりした
分析などしない
理由は幾つもあるから

その割れた風船を
腰に結んで
風を待っても
飛べるはずがない

この先
過去に戻れなくても
忘れ物はしたくない

だか ....
僕の隣は
相変わらず空席

君の気配に
囚われながら
座りたがる人もいない

あの頃みたいに
ばったり
出会えたら

ふたりして
迷路を抜け出せる

街が広くなったのか
 ....
降る雪は積もらずに
口から溢れた諦めが
恥ずかしそうに転ぶ

寒さのせいにして
何もしなかった日は
冬が嫌いになるし

たまに晴れたりする
空を見ると
春を待つしかない

季節 ....
傷だらけで
言葉を掴んでも
その端っこで
手を切った

無数の星より
鋭い歯を持つ言葉たち
それを磨くため
時には光を受け入れる

詩に向かう時
いつも夜で
あって欲しい

 ....
ふわりと
瞼に乗せた
シャドウの光

今更のように
化粧を始めて
恋する身体は
発色するんだ

君に会いたい
場所も考えず
不思議な顔で
僕に近付いて

覚えたてのメイクを ....
白いコートに
光が入り込む

旅人みたいに
春を感じながら

このくらい
薄い生地なら
心も透けるのか

隠し切れない想いを
ポケットから
取り出して

南風に
触れてし ....
鉛筆は握らない
それでも
胸の中で尖った芯を
マスカラに
変えられたら
あの子みたいに
可愛くなれるの

変わりたい訳じゃないし
今のままで良いとも思えない

時間だけが賢くて
 ....
空から降るものは
どうして冷たいの

手に触れた時
逃げる場所がなくて
小さな怪我をする

雨なら雨の音を聞き
雪なら雪の音を踏み

いつもより
遠い場所で
叫びたくなる

 ....
夜と朝の間で
目を開ける

光と影が
折り紙のように
生まれる街で

美しいものを
見るたびに
何か返事を
したいと思った

僕なら声で
猫なら尻尾で

星をなぞりながら ....
教室のカーテンに
隠れた放課後

チャイムの音の間から
君の歌が聴こえた

小さいけど
傷だらけで
それは優しい

裏声の中に
住んでみたかった

何か言えば良いのに
何も ....
ひとつの愛しか
知らなくても
笑わないで下さい

僕等は
同じような目で
光を差した

他の誰かが
気付かないように
印を残した

世界を欺きながら
深めていく季節は
木の ....
抱いてくれた夜は
背中に羽根が生えて
どこまでだって
飛べると思う

時間に割かれた空を
見上げながら
星座よりも近くに
君を感じている

何も聞こえない街を
僕等の息で汚してい ....
君と僕の楽譜に
好きという
記号を書いたら

何回だって
同じ景色を見て
何回だって
同じ物を食べて

そして
感謝の気持ちを
伝え合っているうちに
朝が来るような
生活がし ....
ミナト 螢(983)
タイトル カテゴリ Point 日付
beautiful world自由詩2*23/4/15 12:39
アカペラ自由詩3*23/4/10 19:37
LOVELESS自由詩1+23/4/3 18:21
メゾンスペシャル自由詩3*23/4/1 17:13
ペダル自由詩123/3/27 20:44
drop自由詩223/3/22 18:07
teenager自由詩123/3/19 19:42
ドライフラワー自由詩223/3/16 20:09
アフタースクール自由詩623/3/13 21:37
その先へ自由詩423/3/10 20:21
トロイメライ自由詩323/3/7 19:29
百年先の孤独自由詩223/3/5 16:50
桜前線自由詩023/3/4 16:53
自由詩023/3/2 18:40
カバンの詩自由詩923/2/24 17:58
day break自由詩023/2/22 20:45
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これから自由詩423/2/17 19:26
何処かの君へ自由詩223/2/14 19:51
二月の憂鬱自由詩323/2/11 16:48
推敲自由詩5*23/2/8 18:35
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トレンチコートの詩自由詩3*23/2/4 11:12
自由詩2*23/2/1 19:46
冬を綴じる自由詩223/1/30 21:13
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永遠自由詩123/1/19 19:23

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