良いことも
悪いことも
何もかも
経験せんでもいいことや

と起床もせずに日が沈んだ。

日が。
580円払って屋内におる夏
図書館には1時間しかおれんねんて

死ぬほどは不便ちゃうから
って黙っておれる人たちが
努力が足らんみたいに

どの口が言うねんて

足引っ張らんといてな ....
凍るような過酷さではないが

生温く
湿った
べとべとの逆境に

ずっとおるように思う

そういうときに急に
冷たい風が吹いたらどうなるか
気付かないようにしてきたが、
確かに{ルビ主人=あるじ}は{ルビ自分=わたし}であった。

としたら、
すぐに仕事に戻るのでしょうか?

否。

寝間着のまま夏に向けて冬のキセルを取り ....
俺はコマのついた電話ボックスの中に閉じ込められて、
コマが転がる分しか進めず、
人と話そうにも伝わらず、
電話しようにも小銭がない。
憂鬱になったらシャドーボクシング 腐った野菜たちをゴミ箱に棄てるときに
ちょっと躊躇した

そしてこうも考えた

この怒りで湯を沸かし
茹でて食べてやろうかと

でも仕方がない
野菜たちは腐った

醜い自分を憎ん ....
我が子抱き強うなりたしスクワット 俺はお前を殺さんで
ほんまによかった
お前はどっかで生きて死ぬ

俺はお前を殺さんで
ほんまによかった
お前はどっかで生きていく

俺はお前を殺さんで
ほんまによかった
お前はどっ ....
自分で自分の機嫌を取るとか卑屈な奴隷じみたことを言うな。

自分自身がパートナーや思わなどないすんねや。
画面越しの吹雪と俺のおる業務用冷凍庫
どっちが寒いか言わなあかんのか
期待はずれって言うのは
まだ期待してるし
顔も見たくないって言うのは
まだ未練がある

言葉にした瞬間
むしろ曖昧になる

怒らす天才やって俺にキレたのは
俺に何を伝えたかったか
 ....
俺は「人」をやめるのは難しいと思う。

むごい人間をむごいまま、
間違ってる人間を間違ったまま見放す、
放っておくことがでけへんからや。

俺もできることならやめたいけど、
どうしても人 ....
やらなあかんことなんかやらんと、
やらんでええことをやれ!
やった方がいいことはやるべきではないし、
やりたいことは間違ってもやったらあかん。
やってることはやめていいし、
やったことはもう ....
ハッピーエンドの小説なんか読んだことがない
ホッとした後に生活なんか送れるのだろうか
眠れない夜に読書をするなんていうのは
かえって明日が怖くなる

毎日裏切り者たちと仕事を共にして
罰を ....
当面の間{ルビ素麺=そうめん}、具はなし
そんな夏休み、避暑地でひとり
{ルビ茹=う}だるダルメシアンに水打ち
都市には腐るほどの人びと
高架下のラーメンとジャーゴン
将来のロープを気にかけ ....
俺の事がわかりそうにない人への
言い訳のために俺は喋ってきたけど

そういうのん俺には向いてへんからな

逆にお前らの方が俺に言い訳してくれ

お前らの事いっこもわかれへん
頼むで
お前には根性がないねん!
って言うおっちゃんがおってな
そんな冗談流行らんで
って俺は言うた

でもな
根性みたいなもんが
ほんまにあったらええな
と素直に思ってみたりもした

着 ....
優しいなんていっときのことや
遊んだらええ
内なる鬼はすぐ現れる

誰でも心を常にしぶとく
遊ばしたっていったらええ

少なくとも君たちを
人でなしと呼ぶような人の顔が
人であったこ ....
憂鬱でも麦茶が美味い 糞のこと
尿のこと

それらのことを
考えて飲食せえ
って言われてるみたいやな
ってたまに思わへんか?

知らん
飲んだる
俺は食うていくからな
たとえば犬をワンちゃんと呼ばなあかんような雰囲気がある場
というのがあって
決まっておどおどしてしまう
揺れるキャリーケースの
疲れたフィギュアたちに紛れた
俺はねずみ
湿気た袋の中の息苦しさに
もう眠たい
苦しい無個性たちに
重苦しいストーリーを
配って歩き
楽しくもない薄鈍の快感を
己れの中にこんな
悲しい凡庸さなど
見ずに済んだろう
読みたくもない
悲しい凡庸さなど

部屋を出る ....
傷ついた子供の頃を庭に埋め
その寒さ、苦しみを庇うのに
人を哀れんでは人を責め
人を憎んでは虚仮にして
生身の己れの無視をした

ごまかしてきたこの血管に
もはや血が通わないことに
気 ....
明日なんかもうなくなってもうた後の
最後の郵便局へ
俺は行ってきた
それでも速達で送る小包を
預けて帰ってきたんやった

もう朝起きんでもよくて
今日夜寝んでもええとなると
不眠症なん ....
燃やされるのはこわい
人のために死ぬるのは
何もかも未来のために
捧げてしまうのはこわい

朝陽が昇って
青い空と一緒に
からっと晴れた気持ちで
殴った
潮風が気持ちよく
涙の跡
 ....
傷のない明日の西陽を
寒くない風も 一緒に
蚊に刺されながら吸った ベランダで
脳みそをごまかしてる意味という意味を
取り出して木彫りにした
明日の夜見る夢に三色ペンも
蝉に鳴かれながら拾 ....
人は飛ぶ
知らない場所に行くみたいに

腐った夜空にね

通り魔が逮捕されても
充電残量を気にしてる
優しい人たちにハートをあげてください
音楽、
もう終わるんやって
太陽が窄んでる
トンビも
汚い郵便局の看板も
奥畑 梨奈枝(65)
タイトル カテゴリ Point 日付
良いことも悪いことも自由詩024/1/7 19:53
580円払って自由詩123/7/20 16:29
シロツメクサ自由詩323/5/27 11:22
五月の風自由詩1*23/5/13 22:09
コマ付きの電話ボックス自由詩123/4/28 13:49
憂鬱になったらシャドーボクシング俳句123/4/13 22:59
野菜たちは腐った自由詩222/11/2 12:12
我が子抱き強うなりたしスクワット川柳122/10/17 3:30
ほんまによかった自由詩422/10/16 20:21
自分自身とデートせんかい自由詩122/10/12 20:36
どっちが寒いか自由詩122/8/24 21:51
喉がしぼれる自由詩222/8/17 11:33
お前の言う通り自由詩222/8/9 19:39
To doリストなんか捨てろ自由詩222/8/6 21:55
ハッピーエンドの小説なんか読んだことがない自由詩122/6/13 14:18
そんな夏休み、避暑地でひとり自由詩122/6/10 20:37
お前ら言い訳してくれ自由詩222/5/23 19:17
根性バチ自由詩222/5/9 16:20
優しい鬼自由詩222/4/29 11:41
憂鬱でも自由詩322/4/28 0:18
鯨馬自由詩222/2/8 22:10
ワンちゃん自由詩2*21/12/25 15:26
俺はねずみ自由詩321/12/15 23:30
己れの悲しい凡庸さ自由詩0*21/12/12 23:30
11月23日、怯えた詐欺師自由詩3*21/11/23 13:58
明日なんかなくなってしまった自由詩321/10/7 18:28
人間こわい自由詩520/11/12 22:44
自由詩520/11/8 16:56
腐った夜空自由詩120/11/7 18:54
俺の滞在自由詩020/10/23 14:24

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