その星では、四季それぞれが地球暦二十年の長さを持つ。
1.祖母(夏のはじめの生まれ)
もう夏が終わるのだと父が言う。父は冬生まれでこれまで二季を過ごしている。祖父はといえば地球生まれなので ....
人生に於いて他人に迷惑を掛けて良い瞬間は、幸福の絶頂にあるときと不幸の谷底にあるときのただ二つであり、これらは同時に人生に於いて最も冷静でいなければならない瞬間である。
エヌビディアの株を買った途端に下落し始めるという目も当てられない事態に。最近は雨が多く、少しだけ気温が落ち着いた。目を閉じてみると、外は音もしない通り。たぶんフジロックの開催はそろそろだろうけれど行っ ....
こうして何かを書き綴ることで、空間の存在を理解する、机や、コップのある意識に通り過ぎる電車を感じる、この場所で生きているのだ、記憶にある地方の湖で見た花火みたいに。当時は商社勤務で色々な場所に連れ出さ ....
1 草
抜いても抜いても草がある。祖母が亡くなるまでは祖母が抜いていた。いまは私とこどもが抜く。春まだ浅いので、たくさん草があるといってもみな背が低い。ヒメオドリコソウ、クローバー、ムラサキツメ ....
2024年6月13日
6月13日に東京ビッグサイトに行ってきたけどネット世界の日進月歩は現実世界で秒進分歩位か。人が追いつけないのも当然だよね。
確かに、ネット世界の技術進歩のスピー ....
Z世代、コロナとAIと
何かが足りないと思ってたが分かった。今年の新人には愚者であると考えている者が皆無。卑下る必要は決して無いのだけどコロナの影響か大学で揉まれて来なかったところも痛い。愚 ....
夜風が急にぬるくなったこの頃。街に時々出かけても、スタバに入ることはめったになくなった。そもそもあの、生クリームの味が何とも。だからドトールに行っているわけだ。それはストレートでシンプルで、安かったか ....
わたしの書くたいていの文章は排泄にちかいものなんですけど、ときどき消化不良の嘔吐みたいなのもあって、みたものがそのまんまゲロになってるのも、あります。そういうゲロにポイントがつくこともあるけど、へ ....
久しぶりに僕は自転車に乗ると、景色を流れた。自転車はその時の季節を感じさせる乗り物。冬の日は、僕はあまり自転車に乗らないのだとしても。夕暮れに照らされた街。日の差す角度と、それから、風の涼しさがある。 ....
埴谷雄高の書く韜晦で見事な文章に惑はされた若者ほど、虚体に惑はされてはならぬ。それは何故かと言ふと、虚体は埴谷雄高のでっち上げた崇高な精神の象徴に過ぎず、虚体に深遠なる意味は全くないのだ。虚体と言へば ....
今使っている自転車をいつ買ったのかを思い出すと、それはかなり昔の話だった。当時は、神奈川に住んでいた。駅の向こうにある、自転車屋でそれを確か、僕は買ったのだった。オレンジのつなぎを着た人の売ってくれた ....
先週免許の更新に行ったのだけれど、そこでは講習はやっていないとのことで、門前払いされた。ハガキをよく見ると、確かにその誤った解釈を指摘する内容のことが書いてあった。帰り道は不愉快で駅前でやっていたダン ....
何日も詩が書けないと不安になる。これは昔からそうだが、特にインターネットを通して詩を発表するようになってからはその傾向にますます拍車がかかったように思える。そのため、年間100篇とか詩を書くようにな ....
黙秘も表現である。密室の外では表現者である。
密室を作るのが表現者である。お前は誰だ?
密室の外の空気を吸いたいと表現者の歌が聞える、
国民であることの罪での終身刑を表現者が歌った。
密室の外 ....
途切れていることが多くて
連休のときに、宿をさがしたら、1ヵ所しか受付をしていなかった。
けれどいくつかの宿の登録があったので、料理が上手なのに職場の復旧がままならず
包丁をにぎっていないひとが ....
こうして生きていることで、眠くなる日々を感じている。雨が降っていたけれど、止んでいた。窓の向こうからは、今は、子供の声はしなかった。僕も子供の頃は、あんな風に大声を出しては、こんな風に大人になって ....
nowhere
15年飼っていた猫が死んだ。
5月8日、18時50分頃。
もうどこにもいない。冷蔵庫の上にも、出窓にも、いない。
nowhere
no here
最後の ....
石ころを拾う。
できると決めていたことをすること。
こどもを神輿にかつがせてはいけない。それ物凄い大事。大事なんだから。
私よほど自身がないんだね。
なぜこんなにも、偉い大人にならないといけないのか、どうしてこうも金を稼げない引け目が取れないのか、と考えたが、大人になるということは、責任を持たなければならないのだ。どういう責任かと言うと、子供たちに ....
木から木へと歩くことで、知る。そこに、立っていると、今日も、月を見ているその下で。影には時々人がいて、どうも、そこでスマホをいじっているようだ。光るから、読めるのだろう。情報を得る手段が雑誌だった ....
まだ何も知らない頃から詩を書いていた。日記と詩と。いまでもときどき読み返す。あちこちから出てくるからだ。何も知らなかったけど、本当のことが書いてある。知っているよりも多くのことが書いてある。これは ....
雨の合間を縫って、少し外を歩いた。公園のベンチに座る、誰かの背中を通り過ぎながら。そこにいる人は、でも、夜も遅いのに何をしているのだろう。そんなことを考えながら、人気のない通りの上を渡ると、昼ごろ思い ....
街に時々カメラを持って出るのだ。最近は、でも、カメラを持っているのを誰も見かけなかった。だからカメラを持っていることは不自然なことなのかも知れないと思うけれど。今日は空を見上げると、僕は雲が漂っていた ....
木は何本か、いつも行く道には生えている。名前すらもない、その、何年もそこに根を下ろした姿を空に晒して。自転車が通り過ぎる日も、同じ車が来た日にも、変わらず、木はそこに生え続けさせられていたのだろう。桜 ....
このなんでもない時間を知る時に。倒れていた自転車が記憶の中で蘇る。そして近所にあった広い公園の景色が見える。ぼんやりとしていて、何をしていたわけではないけれど、眠かった。あの公園には今でも、あの頃と同 ....
昨日、街の美術館で見た、映像作品をぼんやりと思い出す。それは、ハンガリーのどこかの工場で清掃作業に従事している男を扱った作品だった。特に映写的効果を狙ったものではなく、男の様子を淡々と写し続けた映像に ....
物心ついたころは、半分くらい本の中に住んでた。だって外はあついしさむいしうるさいし、はやく走れないし。それから少し成長して少女のころになると、本の中にはいられなくなって、窓をのぞくみたいに本の世界 ....
沙恵は絶望しながら踊っていた。煙草を吸いながら。エイフェックス・ツインの暴力的に鮮やかな、白い花のような音楽が拡がる。絶望は居心地がいい。絶望は人を強くするかも知れない。どうなってもいい。どうせ何も ....
時々川に行くと、僕は釣りをしている人を、そこで見かける。彼らは、仕掛けは投げずに、ヘチ釣りという釣りをしているようだった。川からは、音もなく辺りは静まっていたが、でも、時々屋形船が通り過ぎていく波が立 ....
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