雨が突然降ってきた
強く強く降ってきた
地面を打ち付けるように
私のこの身体を射すように
強 ....
わたしは、むかし、少女で、女なんてもってなかった。
街灯も、ベルも、雑誌にのってるカフェも、お ....
神様が天の川の向こうから見ている
私の錆びた核を見ている
錆びが広がり崩れ落ちる私
....
薔薇園を見に行って
大事なイヤリングを落としてしまった
いつか落とすと思ってはいたけれど
....
「なんにもできない」って君は泣きそうな顔で言う
「なんにもできない」ってため息つきながらいつも言う ....
自称詩人にならないように
日頃から細心の注意を
払う必要があるが
もし万が一
自分の家族が
....
たったひとつの巨木が
萌黄の葉を緩やかに
揺らしていたとしても
これらは夏風の断片ですら
あ ....
らしくないの一言
それだけで
私は私ではなくなった
小さな心には
とても抱えることは出来 ....
片思いには質量がある。
だから 好き という気持ちは
不変/普遍 なんです
と酔っ払いの男に云 ....
いちねんまえのきょうの夜中の出来事を
ぼくのこころは
毎日三十回くらい思い出している
....
300万もの脛毛の荒野
300万もの脛毛の荒野
300万もの脛毛の荒野
酸っぱい空気充ち満 ....
どうせいつか死ぬんだから、が口癖の昌孝は、だからわたしが結婚しようって言った時も素気無く断られて ....
貴方のお気に入りだった黒いマグカップ
貴方が居なくなってから
わたし専用になったの
だけど ....
醜い顔を見なくて済むように
部屋の明かりは小さくしておく
悪口が聞こえてこないように
ステレオ ....
熱中症「厳重警戒」の下
地域のシルバーたちは
朝早くにグランドゴルフ大会へ
出かけた
近所に ....
吹く風に捕らわれた身は山を駆ける。
幾たびも過ぎていった時を頼りに。
先人達の漲る力に ....
世界から色が消えた、ということ
涙で前が見えなくなった、ということ
横断歩道に飛び込みたい、とい ....
もしも思うがままに詩を書けたなら
僕は今より格好良くなれるだろう
もしも思うがままに詩を書け ....
夏を終え秋へと進むこの世界気温が下がり紅葉進む
連休の賑やかな声賑やかな街の雰囲気穏やかな心
....
あの子もこの子もエイベックス
毒だな毒を流すドクトリンだ
ローション相撲を差し置いてからに
ア ....
夫婦で、出かける準備をする
告別の朝
在りし日のお{ルビ義父=とう}さんが見ていた
テレビ ....
夜空から明滅して
ゆらゆら下りてきたUFO
が
白い塔に刺 ....
夏の夜の終わりに
妖精の輪に足を踏み入れた
短針を飲み込んで
長針を吐き出した
秒針の枯 ....
いつか完成するだろうか
あばらの中のいくつかの空洞は
満たされて、微笑んで眠るだろうか
脂 ....
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