人は殺しあった
動物も殺しあった
植物もまた
日向と日陰に生まれ
殺しあうつ ....
すごく辛かったあの夏の日
あなたの言葉に救われた
どう生きていこうか
行き先を見失った私を ....
ひとつ、ふたつ、とらえた蝶を蜘蛛の巣へ放った自分の背中はみえない
泣いているあの子 ....
私の部屋は薄暗く
眠るための膜が張っている
膜の外はみんなどろどろに溶け合って
輪郭はもはや失 ....
風の便りを聞いて私の心は再びこの村へ戻ってきた。
今日は良く風が見える。
微かな秋の名残は遥 ....
時空を超えてある街に出る。
星のない夜だったが、街中は人工色のネオンで煌びやかに輝いている。
....
雲海を眼下に望み、聳え立つ古びた塔の最上階。
囚われの身となったあなたは何をして過ごすのか。
....
再就職先の紹介をした知人に
立派な菓子折りをもらった
上用饅頭が詰まっているものと
内心ほ ....
春がいる
駐車場の奥の
ハイブリッド車伝いに
ブロック塀の上に飛び乗った時
チイ子は ....
どしゃ降れる関根恵子は濡れ濡れて
あわ雪は藤村志保の指で消え
だれを待つ大原麗子と ....
そうだね ときいてほしい
なにも 教えないでほしい
ちがうよ といってもいいから
いったん ....
ぐうっと伸びる
四肢が
おのれにおのれの目覚めを知らせる
大あくびが
まずは ....
毛穴から笑顔が染み出すように
庭にチューリップの芽が出ていた
間引いたらきっと良いチューリッ ....
パシフィックリムのロボット雉啼けり
猫の日や竹島の日やニャニャニャーニャ
タトゥーに誤字
心の目も曇っていた
太いマジックで小さい夢を書いた
入社一年に満たない
まだ未成年の君が
機械に上半身を突っ込んで
型替えを行っている姿を見て ....
いやいや、そんなことないんじゃないの
結構いるんでしょ、ロリコンの気象予報士
天気に詳しいからっ ....
今でも夢に見る
北斜面の崖
なだらかな傾きの崖
崖の上のお屋敷の、
裏手の急斜面から ....
し返し 使い方を間違えると しっぺ返しを返される 呪いを渡される 自分で機嫌を悪くしてしまうのだから ....
鳥葬の風習のある国にいて選べるのなら赤のくちばし
さわやかな羽が生えてたあのころをかゆい背中が ....
じゃりじゃりした気分で
浜辺で
1人で
100人で
海なんて見ないで
あらかじめ用意された ....
梯子から落ちてしまった者は
はんぶん月にかくされて
二度と来ぬものを待っている
無音の庭園 ....
世の中 いろんな口癖が 有るけれど
わたくしの 口癖は
とりあえず「とりあえず」 ....
走らなくとも 進まさせて頂きに目を瞳をやる
戦ぐ四季の桃色と空色 それらの 彼 彼女らの感情 ....
花びらを一枚一枚数えながら
足元に広がる優しい世界に落としていく
そこにどんな想いが込められてい ....
デイケア・センター
チカヨレバ
淑女メヲヒラキ
ネムイノヨトイウ
デハアッチヘユ ....
雨の音のように
互いに育たず、打ち消し合う
そういうものをこそ
愛と呼びたい
....
ひび割れた指先から
冬の滴がしたたり落ちて
大地に染みこんでいくとき
温い風に梢を揺すられ ....
美しい花がポエムを描かせる野に咲く花は表現豊か
先週の暑さ最後に寒くなるコマーシャルから夏が消 ....
影と影は
こんなにもたやすく
ひとつになれる
犬とわたし
樹とわたし
電信柱とわたし
....
みてあのこまだ
舟なんかつくってる
とさされたゆびを
はじから折って編み込んでいく
....
....
みどりいろの炎が
....
誰も居ない道で
信号を待っている
静けさは閉じたように
木々の音も聞こえず
ただ独り ....
町には
消えた犬がいました。
町には
増え続ける猫がいます。
町には
....
僕は何もない
道の縁を歩く
そこには何があるのだろうかと
コンクリートの中に存在するものを ....
私の言葉を 少しも疑わない母さんに
嘘をついてまで 行きたかった宮崎
強い日射しとフェニックスの ....
国道
どこかで一本
曲がる場所を間違えたのか
デジャヴを含んだ知らない路地に
迷い込んだ ....
おはよう
おはようと声をかけて
跳ね返ってきたものを
体で受け止めてたしかめる
世界がそ ....
ドラゴンのくせに
ドラゴンのくせに
空も飛べないなんて
十年前に言われた台詞が
....
君が生きるというなら
わたしも生きることができる
ネブラツカヤの空に流れて
ぼくは死んでしまい ....
エッチ、スケッチ、ワンタッチ
スカートめくったら いちご柄
甘酸っぱい思い出に ....
舟が
天の使いが
父を迎えに降りてくる
モニターの
緑の輝線
彼の何かを告げている
....
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