月の眠る丘に
最低限の荷物を隠して
遠雷が鼓膜を脅かす
暗がる夜に僕たちは ....
なんだか自分を描くときに
うまくことばがうかばないんだ
だれより知ってるじぶんなのに
....
街中でトイレを探していて
コンビニよりも近くに公園があって
なにやら小奇麗な
新築されたばかり ....
ラテンの猫
粘土の焼けた瞳
河の流れを胸に秘め
光沢の粒を晒す
....
道を焼き我を焼く笑み水たまり
つながりよ皮一枚の旋律よ
....
君が最後に口元を動かして言った言葉
―愛してる―
君は確かにそう言った
....
ねぇ
貴方は私の写真ばかり撮っていて
ねぇ
貴方も私と写真に記憶を残そう?
....
私がまだ両親と同じベッドで寝ていた頃
私は自分から眠ることができなかった
眠るためには目を閉 ....
仕事帰りのホテルの一室で
酒よ 咲け 呑んで 咲き乱れ 酒と共に叫ぼう
呑まなきゃ語れぬ 大人の付き ....
どこまでも行くよ
そう言う必要のない
今はとても
穏やかに空の下で寝転んでいる
農家 ....
五時半暖簾をあげる女将
「やってるかぃ」
「今あけた(開店した)ばかりだけど
早い ....
欲したものに
もの見ている 僕は
青いものを赤いものに
そんな寂しさは 黄色の
白いを 続い ....
花のように
命の終わりごろ
涙の代わりに
種を流すことができれば
ヒトにもそれが
....
デパートの屋上か、蜃気楼の摩天楼。
魂の旅路を終えたばかりの革靴は雄弁に語る。
朽ち果ててゆく ....
すっかりと枝を払える紅葉の木何だか女の丸坊主の
もんもんと考えあぐね外へ出て晩秋の ....
雲が
太陽を隠しています
きっと
あの向こうには
壮大な楽しみがあります
だけど、それを
雲は
....
携帯が鳴り響いた午前3時半
君からの着信だったらいいのになぁ
携帯開けてみようものなら
い ....
ありゃあ
ぜったい略奪婚の
名残りだぜ
衆人環視の中で
父親が娘を連れて
バージ ....
子どもの時分の悪ふざけがすぎたとはいえ、
障害者の脇を真似して歩いた友人はやりすぎた。
そして、 ....
おれは酎ハイ
ふたりは生中
途中下車して駅前の
会社の帰りやきとり屋
仕 ....
突き破れないでいる
太い風が渇いている
誘われる粒子たちよ
きみらは何処へゆく
....
「いやー、おもろかったなー」
「おもろかった」
「ほんまにおもろかった」
「今日も元気な松喬さ ....
大人になったぼく
いくつも季節を巡る
思い出のバルーン
子供の頃の情景が
心に浮かぶ
....
弱った体を
引きずって
苦しみが
背筋を
走ってゆく
遊びがない
楽しみがない
胸 ....
詩 篇
ああ
....
夕闇のなかでふるえながら
どれほどの
自分の亡骸をみおくったろう
優しいばかりでは生き ....
どうしてあなたはいつの日も
そんな前向きでいられるの?
「間違いない」とか「確実だ」とか
....
東口改札から
身を投げた二人は
人知れず裏通りを流されて
ライオン像の視界を
斜めに掠め ....
「ただいまァ。」
八月。
庭の潅木が、白い地面に真っ黒な影をいくつも落としています。
暑 ....
その年の帝王賞は、やや小粒ではあったが、面白いメンバーが揃った。
1番人気の昨年の年度代表馬ダイコ ....
何処までも真っ直ぐな道を僕はやってきた
太陽光線がディラックの海を撫ぜる
学術研究都市へ続く ....
{引用=
願いながら、息つぎあがっていく
街をみおろす丘がある
樫の木は、そそり立 ....
僕はいつも僕を超えられない
果てしなく続く日々
立ち止まる時間もないのに
歩きだすこと ....
赤い紅、鈴虫の声
夏の光を殺して空に唄う
君の細い肩、狂おしく
すべてが溶けて時は ....
空は遥か遠くまで透き通って
あの日よりもずっと現実的です
立ち並ぶ家や 生い茂る緑が
....
メガネをかけた、小さな年老いた首相は、辞職を宣言する。
彼に炊かれたフラッシュは、孤立を強いる。 ....
所詮ハグルマは噛み合わないって
そんな嘘いつ覚えたの
きっとナニカノマチガイだと
逃げまと ....
君は僕のヘロイン
僕を酔わせてくれないか
君の真っ黒い瞳の中に住んでみたいよ
森で戯れる少女と ....
避ける
ただ ひたすらに 避ける
なぜなら 俺には
底なし沼の上を行く
トリプル ....
かわいい
かわいい
マー君
他人だけど
我が子のように
かわいい
つい手が出る
....
40rows, 1.02sec.