2年前
中年夫婦で営んでいた
ふっくら美味しいパン屋さん
大洪水で流された
跡地 ....
この町が余りに寂しそうなので
一人遊びする 例えば
跳ね橋の上でドリアンが食べた ....
あの方は死んでいるのですか?
眠っているのですか?
私はさっきから
何も身にまとわず
赤 ....
アドリアの真珠
烏羽玉
饒舌な罪
無限階段
閉鎖
欺かれた空間
尾を咥えた蛇
....
それを変更します。
子供..
..は..
..捕獲..
人の征服
頻繁な剥奪
世界乗 ....
鬻ぐ女
貰った鞄は質に入れ
貰った熱はすぐ冷える
縫い取り縫い取り
骨を探し呼吸を刻 ....
臆病だった だからこそ
裏切られるのが怖くて
消えてしまうの悲しくて
夢から手を離したら
と ....
うたたね ひつじたち
はる の あったかさ
ひるさがりに
まくらのしたから うまれて
....
人間たちの祭の日に
僕は六本木の裏通りで踊っていた
そこのタトゥーの娘は
まだ信じてる
....
学校の校舎に
雨が流れてゆく
自然のままに
上から下へ
黙って教室から
外を眺める
雨は ....
深秋の月は色なく細めきぬ他に誰かは見るか知らねど
もみじ
もみじって
いい名前だ
もみじちゃんは
自分の名前が気に入らない ....
あなたのむねのうちにいる
ほとけを じっと みつめると
あなたとわたしのあいだを
....
現実からほんの一枚渡った
終焉にはアトラクションに明け暮れ
少し足早な人々の無音
白い ....
替えたばかりの青青としたイグサの香り
一人を実感する
白いクロス
天井に薄黒い星の模様
....
落ち葉の季節
葉を踏みしめるさくさくと
乾いた音が心の中に響き渡る
高い空
空虚な気 ....
広い広い真っ白な世界
何処までも広く広がっている
ぽつり一人取り残された私
何もない
....
夜中、リビングに降りると
テーブルがひとりで
テレビを見ていた
外国の戦争映画だった
....
さくらがみたいのと
おまえは呟く
けれども
おまえの為に
こんな時期に
桜は咲いてくれ ....
(静かなるもののかげりに
文字は ばらばらになって
ぎこちない句読点をうつのをやめた)
と ....
緑濃い{ルビ山陰=やまかげ}から
ひらりと紋白蝶がさまよひ出た
断崖の下は海の群青
湧き上がる ....
Morning dew drops the tears.
Day after day ch ....
あこがれは一番星の良きひかり
いかにはかなく夜が来ようと
人は行くランボオの詩を ....
灰色の日
カエルのせわしい声が
遠くからも近くからも
響いてくる
やりたいことをやろうか
....
厳しさも やさしさも 悲しさも
全てを含めた 表情が 心に響くの
離れても もう一生逢え ....
姿勢正しくおすわりする
椅子がたてる悲鳴
僕らの部屋の空気を汚す
一生懸命窓の掃除をし ....
今日も仲良くけんかする
何の変哲もない
親父と母ちゃん
日々
腹を抱えて笑ったり
....
泥棒のような前傾姿勢で
妹の洋服を
箪笥から引っ張りだして纏った
ふわわ、と甘いにおいが漂った ....
面接を何度も失敗しているうちに
僕は何もいえなくなってしまった
もう面接はこりごりだよ
面接官 ....
誰かと誰かが、キスをした。
だから、誰かがひとりぼっち。
誰かと誰かが、話してた。
だから ....
ささやかな月見に添えて萩の花
追憶の星をかたどる紫苑かな
金木犀夕暮れ色の香り漂 ....
神は子を産みました
子はやがて分裂し2つになりました
そして私と貴方が生まれまし ....
上手に生きてゆかなくちゃ
そう毎日思いながら生きてきた
弱い振りをして後ろに隠れながら
笑 ....
つらい涙認めることすら面倒で漫画喫茶に持ち帰る夜
{引用=終りのない楽譜が
みみもとをかすめてはながれ
それはあめのように
また 空をさがし ....
遠ざかる二段ロケットの軌道
静寂に浮かぶ銀のカプセル
どちらが動いているのか、は
もはや問題で ....
街灯
夜が膨張する
単に1つの影
それ
(それは終了(停止)
この人は私のために到 ....
あんたを 失う事など 出来はしない
錠剤である事の 両親
暗い 田舎町の 虚無僧の 死骸
朽ち ....
蒼い月の裏側に住むもうひとりの自分
ゆらり 細く立ち昇る
{ルビ煤=すす}けた灰色の煙突から
青い空へ溶けていく
風向きは 西から ....
街灯に照らされると
夜道に私の影が伸びた
どこまで歩いても
影は私についてくる
....
かみさまは
わたしを いつも 暗闇に
ぽつんと 独り 置いている
遠い記憶の{ルビ彼 ....
鬱陶しい湿度で目を覚ます午後
誰かがしきりに不快な音をたてている
夢の続きを思い出せずに ....
あなたが私によって受け入れられた間に
誰もそうではありませんでしたが
厄介な姿勢さえ
まだその ....
川はさみ流れたがふる{ルビ車灯=くるまび}の遠くつらなる秋ぞせつなき
猫の子
暢気に
歩いてく
なめすぎた
手足を引っ込めて
片袖を風になびかせて
夕立のよう ....
よく眠れなくて悩んでたけれど
近頃はずいぶん慣れてきて
秋の夜長なんて言葉に乗じて
それなりに ....
眠れない夜を
いくつも乗り越えてきた
思い出と傷を抱えて
何度も足元をすくわれなかがら
それ ....
いくつかの橋が
思い出せないでいる
名前を覚えなかった川の
こちらとあちらを
思い出せないか ....
何もない
真っさらな空間に
貴方の 聲 が
響 く
それ は 心地良くて
退屈 を
掻き ....
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