数える、シグナル
着信履歴
数える、車窓の鉄柱
サボテンの棘
数える、つたえたいこと ....
送電線の下をくぐって
アスファルトの海を
ぼくたちは、
泳いで、
はりめぐらされる
....
あなたが楽しかったり、嬉しかったりする時は
そのことを知りたいって思う
あなたと一緒に、それ ....
思春期の頃の女の子は皆 腐った生ゴミの匂いがする
授業中廊下でひとりアラベスク 群れを離れ ....
初めて彼に触れられた日を
昨日のように憶えていた
つないだ手の感触を
彼女はいまも思い出せる
....
名鉄の名物は
流電モハ５２の
流れをくんだ
デハ３４００系
と
きたもんだ
そんなもの
....
もしぼくに普通の足があったなら低くてもいい山で死にたい
もしぼくが平和な国に生きてたらなぐ ....
警官をしている先輩が言う。
沖縄サミットは ほんとにヒドい目にあった って。
わたしの好きな ....
５時間
眠ればあした
精神は
持つだろうか
この気持ちは
開き直りの
向こう側を
見渡 ....
発車までの十数分
自販機前の喫煙所
微かに増した北風に
肩を竦めて時を待つ
鼻先掠めた白 ....
空っぽの頭で
手をだらんと垂らして
堅いじゅうたんの床を踏みしめていたら
ふと寒気がおそっ ....
｛引用＝（水無川は、神奈川県秦野市内を流れる水量の少ない川である）｝
市内を流れる汚れた川
....
王冠で すくおうとして
おびただしく こぼれる
純血のひとの うしろのほう
丘のうえに 月が
....
雨に染まったコンクリイト、のニオイ
干した布団を取り出そうとして
ベランダに出て行った
ビシ ....
いつでも君に
会えるのだけど
まだ
会わない
今はまだ
一人で
頑張ってみた ....
最初に
プラネタリウムの作り方を教えてくれたのは
祖父だった
天文学者だった祖父は
....
打たれ弱いのは
よくわかってる
得意な事も
なんもないけど
君のこと
捕まえて
....
淋しいと呟いたら
きっと何もかも
消えてしまうから
後ろから
暖かく見守って
涙は ....
７月のギラツク太陽を浴びて
どこまでもどこまでも
黙々と歩む
草の茂る石ころ道
....
古い廃墟になった工場の
今にも壊れそうなイスに腰掛けて
割れているガラスの窓から
....
あのひとからの手紙を
今朝もポストのうしろにしゃがんで待っていた
つらくはない
もう毎朝の行事 ....
どうにでもなれ、だなんて
もう
思いは
今
散り散りに 砕けようと してる
....
足の下にかたまりが生まれ
小さくまるく増えてゆく
歩むたびに揺れるからだ
少し ....
雪にわずかに沈む枯れ穂が
足跡のように原へとつづく
雨あがりの緑が壁をのぼり
....
満天の星空に向かって
思いっきり力いっぱい
犬の屍体を投げてみる
かわいいチワワの屍体
....
誰にも邪魔されない
誰からも脅かされない
自分を守る必要もない
自分を励ます必要もない
....
背伸びをする君に
降りかかる粉雪のような時間が
私の足元にはいつも堆積している
鬱蒼とした ....
あなたの言葉半分を下さい
そうすれば
僕の詩は読めるものに
なるかもしれない
あなたの作 ....
夕暮れの交差点では
帰る道が判らなくなるんだ
幼児の泣き声
トラックの轟音
否定的なクラクシ ....
夕暮れの寂しげな笑顔
ふりかえれば
長い影
子供達の声だけが
薄暗い商店街を
通り抜け ....
いのちだもんね
乱れるもんね
明るいもんね
光と葉っぱ
うねる赤ちゃん
バス通りのサイレン ....
見えたあれが海
開ける青い空
飛んでいった帽子
母が呼んだ弟とわたし
乾いた松林を抜けて
....
何を{ルビ抗＝あが}らっているのだろうか
何故に晒すのだろうか
自問自答するならば
書 ....
アンテナはいつも受信する
それぞれの言い分と聞き飽きたごめんなさい
アンテナはいつもささやいてい ....
アップルパイ
甘酸っぱい林檎
少し甘い生地
周り見えない
恋のよう
アップルテ ....
必死で隠そうとするのに
今欲しい闇は現れない
全てが君の目に留まって、全てが私の目に留まって ....
今日も京都でしゃかりきコリキ
わっと叫んで場外乱闘
露悪的惑乱状態
テケテケテケテケ、 ....
左手で捕え右手で 半分の｛ルビ翅＝はね｝を｛ルビ毟＝むし｝る
風に棄てる
尾に紐をく ....
「かけるのちょっと待った」
「え？なんで」
「かけてもいいけど、幻滅するなよ？」
....
きつねの面の皮をはぐと
彼女の顔はしみったれて
ぼんようになった
赤ら顔の飲兵衛で
ざる ....
虹は大好きだ
虹は特別な前兆の塊
虹の向こうには夢がある
虹の向こうには希望があ ....
http://www.honninaru.com/web_order/publish/
学校ア ....
服の裁断は難しいので
やったことがない
春になると
春の型紙が
雑誌の付録 ....
君に何か言おうと笑ってみても
なにもできずに
僕ら、気づかっていても
たがいの距離が量りきれ ....
男には
守るべきものがある。
それは
かけがえのない自分の宝物。
男には
守りたい ....
一家全員がそろったのは
昨年の正月以来だろうか
兄嫁が妊娠したという話を聞くと
父はたい ....
アイスバーンの道を
一人むなしく歩いていた
いつもの風景いつもの時間
いつもの場所 ....
愛に正論はない。
ヒトは孤独を追われ愛を求める。
孤独のかたちがヒトそれぞれなら
愛のかたちも ....
1.
あのまま薬をもらわなかったとすれば
病に向き合うこともなく
ときどき不調、で括りあげてき ....
ぎゅっと
ケチャップのチューブをしぼって
出来たてのオムライスに
真っ赤なうずまきを描い ....
夏 センプウキから
はなれられなく は ならない けど
冬 ストウブから
はなれられなく ....
（喪失の物語）
とにかく ....
影を定めよ。
蝙蝠は吊され、
夜は曳き裂かれた。
太陽に磔にさ ....
逢いたくて
逢いたくて
逢いたくて
この気 ....
涙が出てきたんだ
じわっと目の下が
熱く溢れて
風の音を聞いていたのさ
....
なにもかも狂ってしまった
まず
僕の頭が狂ってしまった
そして
犬が政治 ....
ちゅうさんて
なんのことかっちゅうと
あんまよくわからへんな
えらい飲べえちゅう話や。
ちゅ ....
無理やり触れた
あなたの唇は
少し乾いていて
まるで私を拒絶するような
まる ....
ぼくの大切なおもちゃは
おとなにとってはゴミだった
ぼくだけの公園は
おとなにはお ....
朝起きて布団の中であと五分あと五分と
ぐだぐだとししている時に
君はもうすっかり支度をして
た ....
ひざの上でゆれる君の頭
朝に焼けた｛ルビ眼＝まなこ｝に、瞼が重なる。
いつか嘘になるのだろう ....
真夜中に目が覚めて
水道の蛇口をそっとひねると
そこから
海の匂いがする
喉が、渇いていたの ....
仕事帰りに一杯嗜む・・・
たまにそんな気にさせる
漆喰のカウンターが恋しくて
おひとりさま ....
インラインスケートは過去のものと言い放ち
白いキーボードの上にぼくらの躯を積み上げ
ガソ ....
枯れ果てたわたしの思い
よろよろと蹴躓くごろた石
炎熱の河原を歩いていたら
枯草の間に水鳥 ....
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