{取消=君の名を}
これくらい
簡単であればいい
君がはしゃぎながら口にする
何だか騒がしいだけの歌はさ
元々は昔の哀しいお話なんだぜ
だけ ....
なみだかわきよきおもいでふりかえる わすれなきようあすにしおりを
{ルビ弘明寺=ぐみょうじ}の ....
1)知らない
ゆるやかな流れをたどり
登りつめれば
そしてそこは
おまえの来るところ ....
終わりそうで
終わらない10月
蹴っ飛ばしたい
嫌味な女に
詰らぬ男
私の背中 ....
もちろん君のいない森の中で木が
倒れようと何の音もしはしない
一生を何に捧げるでもなく終 ....
カタチ ノ ナイ ココロ
ヨミトル ノワ ムズカシク
イツモ テサグリ・・・。
キ ....
夕闇が水面を眠らせる
山頂に並ぶ鉄塔が月輪を支えて
溜池の柵に突き刺さった雲影
何 ....
ほほほと笑う
かにかにかにと縋る
草臥れた王様たち
不満だらけの猫
傷ついたサソリ
....
砂丘に行けば
明日があるかも知れないと
とぼとぼと足跡を残します、そして
砂を数えたの ....
にんげんを神の家畜だと思った人がいる
あるいはそうかもしれない
そんなのおかしいよと ....
誰かわたしを飼ってください
朝 かろうじて
そう わたしの耳がささやいたとき
....
おそらが
あんまり
たかく
あおく
すみきってくると
あかいふうせんが
恋しく ....
嵐の夜
白と黒の町
{ルビ礫=つぶて}のなかの
廃屋をめぐるまわり道 ....
焼死体が三つある
引き出しの奥に腐ったオレンジが
わたし
湿り気の ....
ふと鏡を のぞきこんだら
あたしの頭がいこつが
透けてみえた
「いつもここにいた」 ....
萎えてしまった
すっかり萎えてしまった
鶏の手羽を酒と醤油で炊いたものを
ラスカルの皿に一盛り ....
えんじ色の椅子が整然と備え付けられた区民会館の端の席に、太一はめったに袖を通さない濃紺のスーツを着 ....
疎まれて、嫌われる
一本づつの僕らも
たくさん集まって
命咲かせれば
ひととき、こんなに綺麗 ....
母親が三回 部屋にやってきた
一回目は 猫の話
二回目は 姉を駅に送ってくれないかと
....
田舎から出てきたばかりで
胸膨らます新入生
4月からどこに住むのかな
不動産屋は待ってます
....
散乱していたの
物体ではなく あたし の
(思考と存在 に 対する雑感
思春期めい ....
降りやまぬ雨
風が吹き
雲が流れている
水の中
流れ流れて
雫が温 ....
C'est un aquoiboniste
Un faiseur de plaisantrist ....
蜜のために眠るストレイキャット
廃墟の揺り篭は懐かしいか
チョウセンアサガオは雨に報復を受け
....
遠くに大きな影が見える
何色の影だろうか
黒くは無い
白くも無い
揺らめきながら
不思議な ....
お日様を
ペンキ屋さんとおもってる
娘には
まだ早すぎる
ただイタズラに時を過ごし
くだらない非生産的な妄想のなかにうずくまる
暗黒の世界を目にして ....
電柱立つよりかからずあかるために
蜘蛛が飛ぶてっぺんからてっぺんまで
三つのことば千の手 ....
春の朧には
狼の遠吠えが聞こえる
黄身を崩した
蒼い朧月に
マンショ ....
遺さずに
消えるものはない
指先で
痕をなぞると
血の滲む感触
知っている
拒んでいる
....
ある日見た空に
飛行機雲が白くひかれていて
それが矢印のように思えました
きっとそんなとこ ....
足を上げて歩けないのは
日頃の疲れからなのか
明日が見えない今日を
繰り返すしかないからか
....
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