東京の水面は光りに紛れる
湾岸の運河は白っぽい夜空の下
ビルたちと同じように街灯りを抱いている
....
自分の背中を
自分で押すっていうのは
かなり難しいことなんだけど
人間だけが
その方法を知っ ....
恋心だだもれ
きみの恋心だだもれ
見てるこっちが恥かしいくらいだだもれ。
だから君の背中を皆が ....
予期せぬ通り雨は
水無月の頃
地瀝青の返り熱は
初夏の頃
夜風の冷たさは
去年の今 ....
すぐに姿が見えなくなる粉砂糖よりも
恨みを残すように溶けていく角砂糖のような恋
そういう ....
冷たい頬。
砂礫
襲う重低音
二色と紅が混ざった天上
神はそこに私を置いた
冷 ....
子供らには教えられない
そんな
秘密を隠して生きているのか
オトナたちは
たとえば
抱 ....
半歩、まえをゆく
あなたは
鳥の巣を見たいという
つゆの前日
うすみどりのかぜが
わた ....
｛ルビ生命＝いのち｝｛ルビ繰＝く｝る親指の垢｛ルビ擦＝なす｝り付け新たな｛ルビ頁＝ページ｝アルバムに ....
与えるのではなく、
与えられるのではなく、
お互いを共有できたなら、
それ ....
間の悪さ 前世の因縁、掃き捨てて
わたしと恋に おちてください
「今だけ ....
風船がしぼんでゆくのは見たくないだから今すぐ針を刺してよ
箱ならば開けてしまうよ血管を通う ....
火曜午後喫茶店のコーヒーを猫舌ですくう君の口元
窓枠の銀色のふちと重なった空の灰色二十代の時
....
題名だけのスレ パート３。一行詩禁止。題名だけ。
このスレの題名で詩を書いたときは、できればここに ....
生まれ変わったら
生まれ変わったら
生まれ変わったら
何度聞いたのでしょうか
縛る、縛ら ....
ちょうど何処まで行っても追いつけない陽炎のように
安寧の地はますます遠ざかるだけだ。
コノマ ....
みてはいけないものをみてしまった
それは、おそらくヘビの
そこのない くろくすんだつめたい瞳
....
さあ
今日も
飲むよ
コーヒー牛乳を
自分しか愛せないその人は
満足そうに笑いながら
いつも眉間に皺があった
固く閉ざした
プ ....
どうしたって平衡にはならない
出力系統の不備により
アウトプットが上手く出来なくなってい ....
騙されて食べた木の実苦くて
とても苦くて吐き出したら
その様を野良猫が
薄笑い浮かべて見てやが ....
アフリカの
とある国を
真っ二つに
分断する道路
全長約200キロ
寸分の狂いもなく
赤 ....
昼に食べた塩鯖定食が
まだ食道の辺りに引っ掛かっているようで
息を吐き出すたびに
生臭い匂いが ....
深夜テレビのＢ級ホラー
厚ぼったい唇のスクリーミングクイーンたちが
シャワーを浴びては殺され ....
空色のアキカンを蹴り上げたら
何処までも飛んでいったのか
二色の虹の向こう側へと
消えていった ....
―序
不快
不快
それは始原
または未分化の世界
身体を持たぬ亡霊の苦しみと目覚め ....
23時24分
オフィスで
お弁当を食べました。
12時間前ぐらいの同じ時間ぐらいにも
同 ....
時事や情勢を識っているおとなのあそび。
新聞が事実を伝えることは少ないという
アンチテーゼにも自 ....
感性に年齢は関係ないか。
と、聞かれたら。やはり「関係はある」と答えてしまうだろう。
....
｛引用＝かすみそうの、はなのちいささになく｝
しあわせという、うそをついてしまう
ゆうが ....
扇風機のスイッチを入れて
淀んだ空気をかき回すと
少しだけ軽くなったような気がした
このまま回 ....
"DIVA DIVE AT DOVER"
Farewell to Fine b ....
昨日までは夢だと言う
あなたは夏に向けて静かに融解していく
水をたっぷりと含んだ世界で
それは ....
追いかけて、追いかけられて
たどり着く先、その先エデン？
緑の葉に宿る朝露を飲み干したくて ....
いつか聞いたはずの歌声
有刺鉄線が横切る飛行機雲
陽だまりの滑走路
髪を掻き乱す風の音色
....
風がおわるよ。
もうすぐ。
ともだちの
髪もなまえも
風の泡になるね。
ち ....
名曲で 語れるほどの 愛なんて。
そう言えば、書こう書こうと思って、ずっと書いてなかった話がある。
思い出した。そして時間があるので ....
今なお
明日
生きる
いいわけを
模索
して
目を
閉じる
川沿いに
アジサイが咲いている
アジサイを眺めたら
キャベツを買い忘れたのに気がついた
登り ....
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