生きるということは
傷つき・傷つけられ
争い・憎しみあい・奪い合う
醜い人間 ....
つないでいく
電話線の向こうで
いったいなにが
正しいの
....
昼にもちろん星は見えません
ですから星座もありません
昼の空は風景です
夜に星 ....
*黒猫と少年
黒猫のいなくなった部屋で、少年は揺り椅子に腰かけてぼんやりして ....
脱ぐときは背中から脱ぐ春近し
目薬のまばたき世界を巡りゆく
歯の奥の ....
お月さま
そんなところで
すましていないで
早くこっちに降りてきて
ぽっかりと
大きく ....
多感な馬鹿
果敢な馬鹿
彼岸の馬鹿
此岸の馬鹿
対岸の馬鹿
たおやかな馬鹿
物静かな ....
花が咲き出しますと
わたしの中で
やさしいものたちが
皮膚を透して 蒸発していきます
そ ....
父は病気で大学入試試験中にダウンした
校長先生から一通の手紙が届いた
「桜散る」
....
{ルビ黒麦酒=びーる}片手に
一人酔うよ
今夜は月も見てないから
雨。
月曜日はいつも雨。嘘、
でも雨が多い、
僕の黒いバイオリンケースが濡れるから。
黒くて ....
*手紙
古びた手紙の束を、抽斗の片隅に見つけた。
色褪せた切手の上の ....
どうしてもあなたを好きなのは
たぶん
あなたが振り向かないからだ
わたしでないほかの誰かと ....
そう あの日
コーラを買いに出かけて
ほたるは いた
きよらかな
ちかすいみゃくが
わい ....
ときどき図書室のゆめをみる
二階に保健室があったり
一階に玄関があったりする建物は
昔通 ....
{引用=伝わらない色々を
伝えようとする色々でかきまぜれば
伝えたくてしかたがない}
口に ....
真っ白な 階段の、背の高い イチョウの木。
見えない ふりをして かくれんぼを続けよう。
「 ....
むずかしい詩は
よく理解できないよぅ
きみが噛みくだいて
風邪をひいたぼくに
くち移ししてく ....
コートを綺麗に着こなした
ド田舎生まれのサラリーマン
彼は若手の中では期待の新人で
そんな彼の ....
水曜は
銀の白凪を透かした
濾過を経た明かりは
目蓋を包んで
埋もれた寝台の ....
首をかしげるのが可能である場合にだけ、地球を止めたいと思います。空を見上げるのはいろいろな事です、そ ....
春を装ってあなたの溶けていく先は自由落下する崖のような場所
僕らはそこへ向けて、手を振る
気の済 ....
進駐軍が ゲームをやるよ
僕らも ファミコンと
チョコを 恵んでやったんだ
いつのまにか ....
脅迫です。
書いたから読め、ということです。
2回ほどありますよ。この寡黙でおしとやかでシャイな ....
四月とはいっても
まだ肌寒い明け方の空気の中
酔っ払ってるふりしてビニール傘振り回しながら
お ....
日一日と強くなる陽射しに
街も人も木々たちも
確かに輝き始めたというのに
わたしの内側には
....
また感情が顔から溢れている
ふたをしてもけして止める事が出来ない
心から湧き上がった気持ちがもう ....
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