風船はどこまでとんでいくのかな?
こめ

どんどん沈んでいく太陽が

真っ赤に燃えていた

見とれていて僕は今日がもうすぐ終わると感じた

今日が終わり明日が来る

今日も何もしなかった僕にも明日が待っている

ほとんど空気が入っていない

風船が空から降りてきた

一体どこから飛んできたんだい?

宇宙まで飛んでいったのかな?

宇宙人にあったかな

そんなくだらないことを考えながら

しぼんだ風船をまたふくらませた

空気がぱんぱんに入った風船は嬉しそうに

笑って手を離すと

また空のかなた消えていってしまった

僕は太陽が最後まで沈んだのを見送ると

自転車にまたがり

坂を走り降りていった

選ばれること無かった僕が

僕しか選ばれることのない

一番星の光を手にいれた


自由詩 風船はどこまでとんでいくのかな? Copyright こめ 2006-05-09 20:32:08
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