夜へのオマージュ
イオ





そろそろ
さああああああーーーっと
夜風が枝枝を撫でたなら
月の呼吸がしみわたる


独り言をいってご覧よ
それはすうーーーっと
夜の空気になじんで消えて行く





まだ、まだだよ
眠るのはすこし早い
まだ、これからなんだ






夜の空気はひんやりふわり
よーーーく目を凝らせば
小さな小さな草花の夢が
あちらこちらに漂っている


__ゆめってなあに


__まどろみがみせるどうわ







星は本当は知っている
誰に内緒にしたって

わたしのなかのわたしというしじんは
うたいたがっている
___こっそりとことばつづり


___かみさま、かみさま
           いますかどこかに
           いまだけ、いまだけ
           かんべんして下さい
           ちょっとだけ詩をかきます






あしのこゆびのつめのさきよりもちいさなわたしの詩




おやすみなさい、は
たぶんいちばんやさしいことば
                    
そして

                                                             そろそろ

                                   とろとろ
 
         
                        うとうと

                                                                とろとろ
    




                                             うとうと

                                                       

            あ、
            ほら           まどろみが浸透する






だから

_____________おやすみなさい









わたしはよるのなかへしずかにかくさんしていく











  


未詩・独白 夜へのオマージュ Copyright イオ 2006-01-31 00:12:43
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