夜へのオマージュ
イオ
そろそろ
さああああああーーーっと
夜風が枝枝を撫でたなら
月の呼吸がしみわたる
独り言をいってご覧よ
それはすうーーーっと
夜の空気になじんで消えて行く
*
まだ、まだだよ
眠るのはすこし早い
まだ、これからなんだ
*
夜の空気はひんやりふわり
よーーーく目を凝らせば
小さな小さな草花の夢が
あちらこちらに漂っている
__ゆめってなあに
__まどろみがみせるどうわ
*
星は本当は知っている
誰に内緒にしたって
わたしのなかのわたしというしじんは
うたいたがっている
___こっそりとことばつづり
___かみさま、かみさま
いますかどこかに
いまだけ、いまだけ
かんべんして下さい
ちょっとだけ詩をかきます
あしのこゆびのつめのさきよりもちいさなわたしの詩
*
おやすみなさい、は
たぶんいちばんやさしいことば
そして
そろそろ
とろとろ
うとうと
とろとろ
うとうと
あ、
ほら まどろみが浸透する
だから
_____________おやすみなさい
*
わたしはよるのなかへしずかにかくさんしていく
未詩・独白
夜へのオマージュ
Copyright
イオ
2006-01-31 00:12:43